キャッシュ サーバとは、インターネット上のWebサイト等で提供されているコンテンツの複製を保存し、ユーザからの要求があった場合に、本来コンテンツを提供すべきサーバ(コンテンツ サーバ)に代わってコンテンツを配信するサーバのことです。これによってコンテンツ サーバの負荷軽減や、ネットワーク トラフィックの削減等を実現します。
最も広く使われているキャッシュ サーバとしては、Webサイトで使用されるリバースプロキシが挙げられます。これはWebサーバが提供するコンテンツのうち、静的なもの(変化しないもの)をキャッシュし、Webサーバの負荷を軽減します。リバースプロキシにはキャッシュ サーバとしての機能のほか、負荷分散やセキュリティ向上などの機能も装備されています。
ネットワークの中にキャッシュ サーバを設置し、コンテンツ配信を高速化するという手法もあります。このようなネットワークをコンテンツ デリバリ ネットワーク(CDN)と言います。CDNではユーザに最も近いキャッシュ サーバからコンテンツを配信することで、レスポンス速度を高め、ネットワーク トラフィックを抑制します。
DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスとの対応を管理するシステムであり、世界中に存在する多数のDNSサーバで構成されています。DNSでは、ユーザからの問い合わせに対し、実際に情報を管理している「DNSコンテンツ サーバ」への問い合わせを行うことで名前解決を行うサーバを「DNSキャッシュ サーバ」と言います。ここで得られた問い合わせ結果は一定期間キャッシュに保存され、この期間内に同じ問い合わせが来た時には、「DNSコンテンツ サーバ」への問い合わせを行わずキャッシュの内容を返答します。