F5、NVIDIA BlueField-3 DPUでサービスプロバイダーのエッジ環境におけるAIを加速

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NVIDIA BlueField-3 DPU 上にデプロイされた F5 BIG-IP Next クラウドネイティブネットワーク機能がデータ管理とセキュリティを強化。新しいエッジ AI イノベーションを創出し、AI-RANの未来を推進

*3月3日にモバイルワールドコングレス(MWC)にて発表されたリリースの抄訳です

マルチクラウドのアプリケーション セキュリティとデリバリーの世界的リーダーである F5 (NASDAQ: FFIV) は、NVIDIA BlueField-3 DPU にデプロイされた クラウドネイティブネットワーク機能(Cloud-Native Network Functions: CNFs) を発表し、両社の技術的な協力関係をより強化しました。このソリューションは、エッジファイアウォール、DNS、DDoS防御といったF5の実績あるネットワークインフラ機能を、NVIDIA BlueField-3 DPU によって高速化された軽量なクラウドネイティブ機能として提供するもので、Kubernetes 環境で最適化されたパフォーマンスを実現し、新たなエッジ AIの使用をサポートします。

F5 Application Delivery and Security Platform は、世界のTier-1 5G 、モバイル、固定回線通信ネットワークの大部分を支えています。しかし、今日のサービスプロバイダーはネットワークコアの従来型インフラがAI推論を実用化するための処理能力を欠いているケースが多いため、分散環境全体でAIアプリケーションを拡張することの課題を認識しています。

今回、NVIDIA DPU上で稼働するF5 クラウドネイティブネットワーク機能 (CNFs) をエッジおよびファーエッジのインフラに組み込むことで、コンピューティングリソースを最適化するだけでなく、Gbpsあたりの消費電力を大幅に削減し、全体的な運用コストを抑えることが可能となりました。さらに、エッジ環境をより有効に活用し、サブスクリプションサービスに能力やAI機能を追加するためには、より厳しいセキュリティ要件が求められることになります。F5とNVIDIA BlueField のテクノロジーは、レイテンシーを最小限に抑えながら、高度なトラフィック管理とともにこれを実現します。

クラウドネイティブネットワーク機能をエッジにデプロイすることは、アプリケーションとユーザーおよびデータ間の距離を縮めます。それはまた、データ主権を促進し、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、電力、スペース、冷却に関連するコストを削減することにもつながります。また、低レイテンシーの実現は、以下のようなAIアプリケーションとその機能にとって不可欠となります:

  • 即時の意思決定、自律走行車のサポート、不正行為の検知。
  • 自然言語処理 (Natural Language Processing: NLP) ツールやAR/VR体験を含む、リアルタイムのユーザーインタラクション。
  • ヘルスケア機器や製造ロボットに必要な、常時モニタリングと処理。

BlueField-3 DPUにクラウドネイティブネットワーク機能 (CNFs) を含めることで、NVIDIA DPUに以前導入された F5の BIG-IP Next for Kubernetes がさらに拡張されます。F5は引き続きNVIDIA DOCA ソフトウェアフレームワークを活用し、自社のソリューションをNVIDIA BlueField DPUとシームレスに統合します。この包括的な開発フレームワークは、NVIDIA BlueField DPUのハードウェア アクセラレーション機能の利用を可能にする堅牢なAPI、ライブラリ、ツールのセットをF5に提供します。DOCAを利用することで、F5は BlueField DPU 世代間の前方互換性と後方互換性を維持しながら、様々なネットワーキングとセキュリティのオフロードにおいて、迅速な統合と高性能を実現します。さらに、F5のクラウドネイティブネットワーク機能を NVIDIA BlueField-3 で高速化することにより、CPUリソースを解放し、他のアプリケーションの実行に使用することが可能となります。

エッジの導入は、ユーザープレーン機能 (UPF) 向けの分散N6-LAN や、分散型アクセスアーキテクチャー (Distributed Access Architecture: DAA) およびプライベート5Gをサポートするエッジ セキュリティ サービスなど、サービスプロバイダーにとって重要な機会をもたらします。さらに、ソフトバンクが最近、NVIDIA製品を使用した開発環境を発表したように、AI-RAN (AI無線アクセスネットワーク) も勢いを増しつつあります。

NVIDIAとF5でAI-RANの可能性を解き放つ

AI-RANは、リソースの利用を最大化、ホスト型AIサービスを通じた新たな収益源の創出、コスト効率の改善を含め、モバイルネットワークを多目的インフラへ変革することを目指しています。信頼性が高く、安全かつ最適化された接続性を備え、モバイルプロバイダーに分散AIコンピューティングのサポートを可能にする AI-RANは、休止状態にある処理能力を活用することで、エッジインフラ機能を強化します。また、NVIDIA BlueField-3 DPU上のBIG-IP Nextクラウドネイティブネットワーク機能 (CNFs) は、AIとRANの両方におけるワークロードのトラフィック管理を合理化することで、AI-RANの導入を加速し、ファイアウォールとDDoSの保護を強化します。さらに、必須機能に関連するワークロードのマルチテナンシーとテナント分離は、ソリューションにネイティブに統合されます。F5とNVIDIAによって、モバイルプロバイダーは同じRANコンピュートインフラをより賢く活用し、既存のRANサービスと並行してAIサービスを提供することで、ユーザー向けサービスの強化を通じて、大幅なコスト削減と収益増大の可能性を推進することができます。

F5のサービスプロバイダー担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーAhmed Guetari

「お客様は、新たなAIインフラに、統合的なアプリケーション デリバリーとセキュリティの利点を備えた費用対効果の高い方法を求めており、これがF5とNVIDIAの協力関係に継続的な原動力となっています。特に、サービスプロバイダーは、エッジが高い関心を集めている分野であると見ています。そしてこの分野では、データの取り込みと推論は、もはや一元化された場所やクラウド環境で行われる必要はなく、ユーザーのパフォーマンスを向上させながら、ネットワークにインテリジェンスと自動化機能を追加する無数のオプションが開かれています」。

NVIDIAのAIネットワーキング & セキュリティパートナーシップ担当シニアディレクター Ash Bhalgat「エッジでのAI推論に対する需要が中心となっている中、通信プロバイダーがお客様のために価値を創造する機会として、AI対応の分散型インフラを構築することが鍵となっています。F5のクラウドネイティブ機能は、NVIDIAのBlueField-3 DPUで加速され、サービスプロバイダーに比類のないパフォーマンス、セキュリティ、効率性を提供しながら、AIをユーザーに近づける強力なソリューションを創出します。私たちは単にエッジAIの需要に応えるだけでなく、企業がAIを活用し、コネクテッドワールドでの競争力を維持できるよう支援いたします」。

NVIDIA BlueField-3 DPU上で展開されるF5 BIG-IP Next Cloud-Native Network Functionsの一般提供は、2025年6月を予定しています。

F5について

F5はより優れたデジタル世界の実現に取り組む、マルチクラウド・アプリケーション・サービスおよびセキュリティ会社です。F5は、世界最大かつ最先端の組織と提携し、オンプレ・クラウド・エッジなどの場所を問わず、あらゆるアプリとAPIの最適化およびセキュリティの確保を実現します。F5により、これらの組織は顧客に卓越したセキュアなデジタル体験を提供すると共に、常に新たな脅威に対応します。F5やパートナー企業、テクノロジーに関する詳細は以下のリンクをご参照ください。

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