F5、量子コンピューティング時代の新たな脅威に対応する ポスト量子暗号ソリューションを発表

2025年6月4日

CONTACTS

F5 広報事務局
(共同ピーアール株式会社)大塚、勝呂
F5-pr@kyodo-pr.co.jp

F5、量子コンピューティング時代の新たな脅威に対応する ポスト量子暗号ソリューションを発表

企業・組織は、アプリケーション資産の保護、企業の信頼性やコンプライアンス対応を見据えた積極的なポスト量子暗号 (PQC) 対応戦略が必要に

アプリケーションのデリバリーとセキュリティを担うグローバルリーダーであるF5 (NASDAQ: FFIV) は、量子コンピューティングの進化によって変化するサイバーセキュリティの情勢変化に備え、新たに包括的なポスト量子暗号 (PQC) 対応ソリューションを発表しました。当ソリューションは、F5 Application Delivery and Security Platform(ADSP)に含まれており、企業・組織がアプリケーションとAPIのセキュリティを確保しながら、高いパフォーマンスとスケーラビリティを維持することを目的にご提供します。

量子コンピューティングの時代は、サイバーセキュリティにとって重大な転換点となります。それは、従来のコンピューティングの限界がもはや適用されなくなるためです。Gartner®によると、「IT部門がポスト量子暗号を採用する動機として、量子計算の進展により、2029年までに非対称暗号化が安全でなくなるおそれがあるという事実が挙げられます。さらに、2034年までには、量子コンピューティング技術により非対称暗号は完全に破られる」との見方が発表されています。(1)

サイバーセキュリティ再考の必要性

ポスト量子暗号 (PQC)への移行はサイバーセキュリティの基盤となるアーキテクチャの根本的な変更を意味し、本格的なインフラの改革が不可欠となります。適切なアプローチが欠落していると、企業・組織はシステムダウン、アプリケーションのパフォーマンス低下、コンプライアンス違反、ユーザーの不満といったリスクにさらされます。

また、現在広く使用されている従来型の暗号化手法が量子コンピューティングによって形骸化するに従い、悪意のある攻撃者は、すでに「先にデータの取得を実行し、暗号解読は後でまとめて行う」という手法をとりつつあります。つまり、量子技術が実用化される前に暗号化されたデータを収集し、実用化された将来のどこかのタイミングで解読を実行する事を意味します。こうした動向を受けて、個人情報やその履歴、財務情報、知的財産など、機密性の高いデータは前例のない脆弱性にさらされています。

F5 のチーフ イノベーション オフィサーであるクナル・アナンド(Kunal Anand) は、次のように述べています。「ポスト量子における脅威は、遠い未来の問題ではありません―それはすでに現在、セキュリティのモダナイゼーションを迫る要因となっているのです。F5のプラットフォームはPQCの採用を実践可能にし、企業は、アプリケーション、API、信頼モデルを将来に向けて備え、その一方で、パフォーマンスの低下を避けることが可能となるのです」。

F5の独自性

F5は、アプリケーションのデリバリーとセキュリティの両方を統合したスケーラブルなプラットフォームを提供し、量子コンピューティング時代に必要とされる保護を簡単且つ迅速に実現します。サーバとクライアント側の暗号化の両方に対する包括的なPQC対応を完了するとともに、ハイブリッド、マルチクラウド、レガシー環境を横断するシームレスな統合により、企業・組織のアプリケーション、APIおよびデータを保護しつつ、パフォーマンスを最適化します。

従来の暗号化と組み合わせることで、ユーザー企業はシステムやビジネスを中断することなく、相互運用性と段階的なPQC対応を進める事も可能となります。さらにF5のソリューションは、暗号化されたトラフィックの詳細な分析を提供し、ポスト量子暗号化への移行中においても、脅威の検出を強化します。

F5のPQC機能がもたらす主なメリットは以下の通りです:

  • 信頼性の高いポスト量子暗号化:NIST規格に準拠した暗号化アルゴリズムが、お客様のデータ、知的財産、および運用資産を保護しつつ、システム性能を損なうことなく安全性を確保。

  • エンドツーエンドのセキュリティ:クライアント側の暗号化からバックエンドシステムまで、F5は、暗号化された脅威に対する保護を備えた高可用性アプリケーションのデリバリー、アクセスセキュリティ、高性能ファイアウォール機能、および事前対応を可能とする脅威インテリジェンスを組み合わせた、PQC対応の包括的なセキュリティソリューションを提供。

  • オペレーションの継続性:ハイブリッドクラウドとマルチクラウド環境との互換性を備えたF5は、ポスト量子暗号化への移行期におけるあらゆる段階で、重要度の高いアプリケーションとAPIが効率性、安全性、かつ可用性を維持するように保証。

  • 環境横断的な可視化を推進:中央集約型の管理および評価ツールにより、すべてのアプリケーション、API、暗号化通信を含むセキュリティのエコシステム全体を可視化し、AI、テレメトリ、自動化機能の強化を促進。

  • コンプライアンス準拠の簡素化:企業が、変化する規制基準に対応し、ポスト量子暗号化へ移行する間も、F5は、機密データの保護やコンプライアンスの準拠を継続できるよう支援。

ご利用について

ポスト量子暗号化対応ソリューションは、現在、F5 Application Delivery and Security Platform向けにご利用いただけます。[晃大1]

関連リソース

· ポスト量子暗号(PQC)対応ソリューション

· The State of PQC on the Web – F5 Labs(英語)

· F5ブログ「ポスト量子暗号の話題に一言」

(1)出典 Gartner 「Begin Transitioning to Post-Quantum Cryptography Now

GARTNER は、米国および国際的に Gartner, Inc. および/またはその関連会社の登録商標およびサービス マークであり、ここでは許可を得て使用されています。 無断転載を禁じます。

F5について

F5はあらゆるアプリケーションのデリバリーとセキュリティを担うグローバルリーダーです。30年にわたる事業で培った専門知識を基盤に、F5は業界最高峰のプラットフォームであるF5 Application Delivery and Security Platform(ADSP)を構築し、オンプレミス、クラウド、エッジ、ハイブリッド、マルチクラウドの環境を問わず、あらゆるアプリとAPIをデリバリーし、セキュリティを担保しています。 F5 は革新を続け、世界最大かつ最先端の組織と提携して、高速で可用性が高く安全なデジタルエクスペリエンスを提供することに注力しており、企業・組織のお客様の成長を支援し、より良いデジタル世界を実現します。

F5やパートナー企業、テクノロジーに関する詳細は以下のリンクをご参照ください。

ホームページ https://www.f5.com/ja_jp
X(旧ツイッター) @F5Japan
LinkedIn https://www.linkedin.com/company/f5/

Deliver and Secure Every App
F5 application delivery and security solutions are built to ensure that every app and API deployed anywhere is fast, available, and secure. Learn how we can partner to deliver exceptional experiences every time.
Connect With Us