CUSTOMER STORY

株式会社リクルートテクノロジーズ

リクルートグループのIT&マーケティングカンパニーとして、2012年10月に設立。グループ各社の現在・将来のニーズを見据え、競合優位性の高いIT・ネットマーケティング基盤を開拓・実装することで、リクルートグループの競争優位を構築し続けている。

メリット

ネットワークとロードバランサの仮想化でセルフサービス型の俊敏なデプロイが可能

既存のプライベートクラウドとの親和性が高く、スイッチングコストを抑制可能

SSL処理をハードウェアにオフロードすることで、処理速度を維持しながら仮想マシンの負荷を軽減

課題

プライベートクラウドでのインフラ提供の俊敏性向上

既存のプライベートクラウドとの親和性の確保

SSL処理能力の確保

第3のITインフラの提供で選択の自由度を拡大、俊敏なサービス立ち上げと成長フェーズのサポートを両立

プロダクトやサービスの送り手である企業(クライアント)と、受け手である生活者(カスタマー)を結び付け、人生・生活のさまざまなシーンで「まだ、ここにない、出会い。」を提供し続けているリクルート。2012年10月の分社化以降、この中でリクルートグループ各社に対して競合優位性の高いIT・ネットマーケティング基盤を開拓し、ビジネス実装する役割を担っているのが、株式会社リクルートテクノロジーズである。
リクルート各社のサービスを支えるITインフラの提供もおこなっている同社では、事業要望を受けてからサービスインまでのプロセスを迅速化するため、プライベートクラウドでのネットワーク仮想化を推進。ロードバランサ等の機能提供はBIG-IP VEを活用している。またハードウェアのBIG-IPも併設し、BIG-IP VEではCPU負荷になるSSL処理のみをここにオフロード。新規サーバのデプロイから通信要件の追加、新規のBIG-IP バーチャルサーバの追加とサーバのプールへの組み込みまでを、わずか数分で実行できる環境を実現している。

当社ではグループ内の事業会社向けに、プライベートクラウドとパブリッククラウドの両方を提供していますが、プライベートクラウドではパブリッククラウドにはない高いセキュリティや我々インフラ部門による手厚いサポートが提供されており、グループ内で根強いニーズがあります。しかしパブリッククラウドと比べるとアジリティや柔軟性を提供できておらず、これを解決することが課題になっていました

背景

リクルートテクノロジーズはビジネススピードの向上に貢献するため、サーバを仮想化/プール化したプライベートクラウド「RAFTEL Standard」の提供を2009年に開始。その第一世代からVIPRIONやBIG-IPを導入することで、予想外のトラフィックにも対応できる高い柔軟性と堅牢性を実現した。

その後、新規サービス立ち上げをさらに迅速化するため、パブリッククラウドへのニーズが増大。これに対応するため2011年には、グループ向けパブリッククラウド「Rクラウド」も提供開始した。新規サービスは数時間でインフラを立ち上げられる「Rクラウド」、大規模サービスは高いパフォーマンスと堅牢性を持つ「RAFTEL Standard」を活用するという使い分けを可能にしたのである。

RAFTEL Fleetでは、これまで2 週間かかっていた新規サーバのデプロイから通信要件の追加、新規のBIG-IP バーチャルサーバの追加とサーバのプールへの組み込みまでを、分単位で実行できます。これによって事業の商機を逃さないスピードを、プライベートクラウドでも実現可能になりました

メリット

■  ネットワークのデプロイ時間を大幅に短縮

「RAFTEL Fleet」では、「Rクラウド」と同様にセルフサービス型でシステムインフラを提供するため、「RAFTEL Standard」に比べてインフラ提供までの時間を大幅に短縮できる。「これまで2週間かかっていた作業を、分単位で実行できるようになります」と小見山氏。これによって事業の商機を逃さないスピードを、プライベートクラウドでも実現可能になったと語る。またネットワークまで仮想化したことで、リクルートテクノロジーズ内での作業負担も軽減していると言う。

■  既存システムからの移行も容易

「RAFTEL Fleet」は「RAFTEL Standard」と同様のツールを利用することで、「RAFTELStandard」との高い親和性を確保。そのためアプリケーションを、相互に移行することが容易になっている。プライベートクラウドに新たな選択肢が生まれたことで、事業展開の柔軟性はさらに高まっていくと期待されている。

■  アプリケーション開発の迅速化に大きな効果

「当初はアプリケーション開発環境としての提供がメインになります」と保科氏。「RAFTELFleet」で迅速にアプリケーションを開発した後、それを動かすのは「RAFTEL Fleet」本番環境または「RAFTEL Standard」本番環境、といった使い方を想定していると言う。また、「RAFTEL Standard」上で動いている大規模システムの、サブシステムとして活用してもらうことも視野に入っている。「これによって将来の拡大を見据えながら、即時性のあるサービスを実現しやすくなるはずです」