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2022年版NGINXアプリケーションおよびAPI提供の状況レポート

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Jenn Gile サムネール
Jenn Gile
Published December 13, 2022


12月は何事にも振り返りと今後について考えなおすよい時期です。年の瀬に近づき、わたしたちNGINXも、この12か月で学んだ教訓を振り返ってみました。

  • データはどのようなインサイトを与えたか
  • 何を学んだか
  • これから何を変え、何を維持すべきか

NGINXでは、この1年を振り返り、2022年版として実施したユーザーへのアンケートでコミュニティから寄せられた意見や感想を分析しています。2022年のアンケートでは、驚くべき結果も得られましたが、この1年で感じた傾向も確認できました。このブログでは、主なインサイトを明らかにし、2022年版NGINXアプリケーションおよびAPI提供の状況レポートを紹介します。

2022年のインサイト

インサイト1:セキュリティは(まだ)誰もができる仕事ではないが、それでも問題はない

多くのアンケートでもよくあることですが、今回のアンケートでも、アンケート回答者を理解し、興味深い傾向を見出すことができるように、回答者に職務をリストから選んでもらいました。この「職務」をフィルタとして使い、回答者が組織内のセキュリティにどの程度責任を負っているかを質問しました。回答者全体のわずか15%は、セキュリティとは無関係と回答していました。もちろん、職種によって若干の違いはあります(たとえば、データサイエンティストは、プラットフォーム運用エンジニアよりもセキュリティに対応する可能性が低くなります)。

しかし、組織の規模で分類すると、さらに興味深い結果になり、大企業の従業員の44%が、セキュリティとは無関係と回答しています。この結果に不安を感じるかもしれませんが、大企業ではセキュリティが重要でないというわけではなく、むしろ、大企業ほどセキュリティの専門チームが存在する可能性が高いことを意味しています。

インサイト2:ハードウェアは残り、ハイブリッドクラウドは普及

少し前の予測では、最新アプリケーションを提供する企業は、その投資をオンプレミスのハードウェアからクラウド導入にシフトするとされていました。私たちの年次アンケートでは、マイクロサービスアーキテクチャとコンテナ化技術(Kubernetesを含む)の台頭が確認されていて、私たちも他の人々と同様に、これらがいつかハードウェアの終焉をもたらすかもしれないと考えていました。

しかし、クラウドと最新のアプリケーション技術の利用が拡大していることは、単に物語の一部にすぎません。2022年のアンケートデータでは、ほとんどの組織がハイブリッドアーキテクチャを使用していると回答し、私たちが聞いていたことが正しいことがわかりました。実際、回答者から、オンプレミスハードウェアとパブリッククラウドの両方を使用することは、ワークロードの大きさと並行して増加していることが示されています。このような傾向になる理由は簡単で、クラウドは高価であり、セキュリティが難しいということです。クラウドアーキテクチャが提供する柔軟性や俊敏性を必要としないアプリケーションでは、一般的にセキュリティが簡単な従来のオンプレミスのアーキテクチャを選択することが理にかなっています。

インサイト3:システム管理者は絶滅危惧種ではない

システム管理者、またはシスアドという肩書きは、ハードウェアという言葉を連想させることが多く、その役割が時代遅れになりつつあるということが何年も前から囁かれていました。ハードウェアがなくならないのであれば、シスアドという仕事も「安泰」と考えることは自然です。しかし、アンケートデータでは、さらに興味深く、心強い結果が示されています。シスアドの役割に就いていると答えた562人は、以下のように別の役割も担っています。

  • 57%は開発チーム
  • 43%はプラットフォームオペレーション
  • 38%はリーダーシップ
  • 31%はSecOps
  • 17%はデータサイエンス

これは何を意味するのでしょうか。企業規模によるフィルタを追加すると、小規模企業(従業員数50人未満)の回答者は、シスアドの役割に就いている可能性が高く、当然のことながら、複数の職務を担当していることがわかりました。私たちの結論として、スタートアップは、すでにある知識を活用し、新しいキャリアに移行できる可能性があることから、最新アプリケーションを開発する自身のスキルセットを拡大したいと考えているシスアドにとって素晴らしい場所です。#StartupLife

インサイト4:ツール/技術による障害よりも、組織的な課題の方が一般的

毎年、私たちはアプリケーションやAPIの提供プロジェクトに携わる人々が直面する障害について知ろうと努力しています。今年は、「仕事の課題」と「ツールの課題」の2つのカテゴリーに分類できる問題のリストを明らかにしました。

回答者の17%は、何の課題にも直面していないと答えています(これは素晴らしいことです)。しかし、残りの83%は課題に直面しています。最も一般的な課題は、技術スキルの不足であり、その中でも多くの回答者が、人員やリソースの不足に加え、ツールの学習曲線が急勾配であるという課題にも直面しています。これらの課題は、通常、スキル開発、プロセスおよびツールの無秩序な増加に関する組織の慣行に関連しています。

2022年版NGINXアプリケーションおよびAPI提供の状況レポート

今回ご紹介した4つのインサイトは、アンケート回答に寄せられた多くの意見のほんの一部に過ぎません。レポートの全文については、こちらからご覧ください。

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過去のアンケート結果については、こちらからご覧ください。


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