Prime Bank、F5 ADSPでデジタルバンキングを変革
バングラデシュの消費者は、F5プラットフォームによって提供され、セキュリティが確保された革新的なデジタル金融サービスを利用しています。
Prime Bank PLCは、バングラデシュ全土で146の支店と153台のATMを運営しています。2020年には同国最高の銀行として国際的に評価されました。同行は、ビジネスモデルの進化とイノベーションを進める中で、明確な投資対効果が得られるソリューションとして、アプリケーションデリバリとセキュリティを一元的なインサイトとともに包括的に提供するF5 ADSPを採用しています。
ビジネス上の課題
法人・機関向け銀行業務を原動力に、Prime Bankは1995年の創業以来成長を続け、2020年までに国際的な評価を獲得しました。近年は、法人向け銀行業務の専門性を維持しながら、タッチ決済対応ステッカーから、2時間以内に承認される場合もあるPrimeAgrim Nano Loansまで、革新的な金融サービスを通じて個人顧客へのアプローチを強化しています。
こうした進化は、少なくとも3つの面で同行のテクノロジー運用に負荷をもたらします。第1に、消費者中心の姿勢とフィンテックへの注力が強まるにつれ、顧客やデジタル上のやり取り、パーソナライゼーションが増加し、その基盤となるデータも増えています。Prime Bankの最高情報セキュリティ責任者であるMd Mahbubul Alam Rafel氏は、「そのデータは、組織がより持続可能な意思決定を行うための資産となります」と述べています。
これに対応するため、同行はデータレイクや独自のLLMを含むデータの保存・処理能力を強化し、革新的でデータドリブンな新しい製品やサービスの実現を目指しています。こうした製品やサービスには、提供とサイバーセキュリティに関する新たな課題が伴います。Rafel氏は次のように述べています。「当行はグローバルなオープンバンキングのフレームワークを採用しています。そのためには、APIセキュリティとボット対策のさらなる強化に加え、あらゆるトラフィックホップでゼロトラストを徹底することが不可欠です」
次に、バングラデシュでは、データコンプライアンスとデータ主権に関する厳格な要件が定められており、Prime Bankのアプリインフラストラクチャにも影響を及ぼしています。現時点ではパブリッククラウドを選択できないため、同行はオンプレミスのデータセンターと国内で構築したプライベートクラウド環境を、一部のSaaSソリューションと組み合わせて運用し、ハイブリッドマルチクラウド環境を構成しています。
最後に、個人向け銀行業務は競争が非常に激しく、コスト管理とAIの効果的な活用を加速することが重要です。Prime Bankは2019年から、セキュリティ監視から代替的な信用スコアリングまで、さまざまな業務にAIを活用しています。Rafel氏は次のように説明します。「競争の激しい個人向け市場では、テクノロジー運用のROIを常に重視する必要があります」
ソリューション
Prime Bankは約10年前にF5テクノロジーの利用を開始し、当初は負荷分散とWebアプリケーションファイアウォール(WAF)による保護のためにF5 BIG-IP製品を導入しました。その後、デジタル領域の拡大に伴い、変化するセキュリティとコンプライアンスのニーズに対応するため、F5 Distributed Cloud Servicesを採用しました。
Distributed Cloud Servicesにより、Prime Bankは、規制およびデータ主権の要件を満たすため、外部ではメタデータのみを取り扱い、機密性の高いペイロードデータはすべて管理された環境内で処理できるようになりました。同時に、F5ソリューションはAPIディスカバリやWAFサービスなどのセキュリティ機能をこの環境に拡張し、機密データを外部に公開することなく保護を強化しました。Prime Bankは、バングラデシュで初めてこのハイブリッドアプローチを採用した銀行として、制御、コンプライアンス、最新のアプリケーションセキュリティを効果的に両立しています。
“F5は一貫して価値を提供しており、その投資対効果は明らかです。”
Md Mahbubul Alam Rafel氏、Prime Bank最高情報セキュリティ責任者
最近では、同行はクラウドネイティブ対応力を強化し、顧客エンゲージメントに重点を置いたコンテナ化サービスを導入するため、NGINX Oneを追加しました。複数のフロントエンド、バックエンド、データインスタンスでIngress Controllerとして使用されるNGINXは、Distributed Cloudコンソールを通じて、同行の24時間体制のセキュリティオペレーションセンター(SOC)システムにオブザーバビリティを提供します。Rafel氏は「非常に強力なプラットフォームです」と述べています。その結果、ハイブリッドマルチクラウド環境全体に展開された同行のモノリシックアプリとモダンアプリに、デリバリー、パフォーマンス、セキュリティ、オブザーバビリティを提供する包括的なソリューションが実現しました。
「F5には、ロードバランシング、DNSセキュリティ、Webアプリケーションファイアウォール、APIセキュリティ、イングレスコントローラーとしてのNGINXなどのサービスにおいて、さまざまな関係者の目的に対応する包括的なプラットフォームがあります」とRafel氏は述べています。「さらに、AIを活用した一元管理ダッシュボードがAPIエラーの修正を支援するとともに、サービスや製品の市場投入期間短縮というビジネス目標の達成を後押しします。F5プラットフォームのこの包括性が、大きな魅力です」
バングラデシュでF5製品をすぐに利用できること、そしてそれが事業継続性にもたらす効果も、同行がF5の導入を決定する際の要因となりました。プラットフォームの従量課金体系も決め手の1つでした。Rafel氏は次のように説明します。「利用した分だけ料金を支払う仕組みで、過剰なサイジングはありません。そのため、経営陣に投資内容を非常に説明しやすくなります。これは非常に重要です」
さらに、次のように述べています。「最高の製品を選ぶことではなく、ニーズに最も適した製品を選ぶことが重要なのです」
成果
より強固なセキュリティ態勢でアプリを保護
Prime Bankは、F5ソリューションを活用してアプリケーションデリバリとセキュリティに統合的に取り組むことで、セキュリティ体制を強化し、シャドーAPIのリスクを低減しています。Rafel氏は、「F5は、セキュリティを最優先する当行のデジタルバンキング戦略を支えるパートナーです」と述べています。たとえば同行は、Z世代のお客さまを対象としたPrime NOWという新しいプラットフォームを導入しています。これにより、支店に一度も足を運ぶことなく、包括的なデジタルバンキングサービスを利用できるようになります。
「これは文化の変革です」とRafel氏は語ります。「そして今、F5の包括的なセキュリティに支えられながら、このデジタル製品の導入に向けた取り組みをすでに進めています」
F5 Distributed Cloud API Securityが提供する保護は、サードパーティプロバイダーとの連携を保護するうえで重要な役割を果たしていると同氏は述べています。さらに、「トラフィックを分析してAPIエンドポイントを検出することで、シャドーAPIを特定し、それに応じてブロックできます」と説明しています。Prime Bankが最近導入したDistributed Cloud ServicesやF5 Insight for ADSPなど、F5のセキュリティツールはAIによるインサイトを活用しています。これらのツールを組み合わせることで、同行の開発者はシャドーAPIなどのAPI脆弱性を特定して修正し、個人を特定できる情報(PII)を安全かつコンプライアンスに準拠した形で送信できるようになりました。一方、F5が提供するトラフィックの可視性は、Prime BankのSOCによるセキュリティ脅威の調査と修復を支援しています。
Rafel氏は、攻撃者が繰り返し攻撃を試みても失敗し、最終的にはより攻撃しやすい標的へ移ることから、F5のセキュリティには抑止効果もあると考えています。「F5は、強固でセキュアなデジタル上の存在感を確立するうえで役立っています」と同氏は述べています。「攻撃者から見て、当行はサイバーセキュリティが健全な銀行と映っています。これは重要です。自分より強そうな相手とは戦いたくないというのが、人間の基本的な本能だからです」
もちろん、サイバー犯罪者がAIを活用した攻撃を仕掛けるようになる中、このような抑止策だけでは必ずしも十分とは限りません。Rafel氏は次のように述べています。「AIはサイバーリスクを増幅させ、金融機関に課題を突き付けています。今や攻撃の生成に人間は必要ありません。そのため、こちらもAI機能を備えたソリューションを導入する必要があります。火には火で対抗しなければなりません。当行では、すでに利用しているF5 ADSPを通じて、AIベースのセキュリティインサイトを活用しています」
時間を節約し、運用の柔軟性を向上
Rafel氏は、銀行の技術的な俊敏性を高めるF5ソリューションを高く評価しています。「このプラットフォームには、セキュリティ機能を備えたアプリケーションデリバリーコンポーネントに加え、当行が必要とする運用上の柔軟性があります」と説明します。「運用チームは常にセキュリティを障害と捉えているため、これは重要です」。F5ソリューションの柔軟性によってこの状況が変わり、セキュリティチームだけでなく、開発チームや運用チームのニーズにも応える効果的なユースケースに向けて、関係者間の連携が促進されると同氏は述べています。これにより、複数のチームが自信を持って迅速に業務を進められます。
たとえば、InfoSecチームは、セキュリティ上の検出事項を検証し、合意を得るために、IT運用担当者とのやり取りに多くの時間を費やしていました。このプロセスには通常、1件あたり最低4~5時間を要していました。Distributed Cloud Servicesの導入により、こうしたやり取りが不要になり、1件あたり数時間を削減するとともに、セキュリティ上の検出事項の平均修復時間(MTTR)を大幅に短縮できました。
「業務を容易にするソリューションの価値を実感すれば、セキュリティ担当者にも協力してくれるようになります」とRafel氏は述べています。「F5のソリューションは、セキュリティを確保するだけでなく、柔軟性ももたらしています」
ROIと価値の向上
Rafel氏は、F5 ADSPの包括性と、高度に規制された環境で業務を行う複数のチームやさまざまなユースケースに対応できる有用性により、同行のテクノロジー投資から高いリターンを確保できると述べています。「ROIは非常に重要です」と同氏は語ります。「単一のF5プラットフォームが、テクノロジー運用、セキュリティ、開発、つまりDevSecOpsパイプラインという、組織内のさまざまな部門の課題を解決します。ROIの観点から見ても、F5は一貫して価値を提供しており、その効果は明らかです。だからこそ、F5はPrime Bankに最適なソリューションなのです」
“F5は、さまざまなステークホルダーの目的に対応する包括的なプラットフォームを提供しています。この包括性こそが、F5プラットフォームの大きな魅力です。”
Md Mahbubul Alam Rafel、最高情報セキュリティ責任者、Prime Bank
ビジネスと社会の変革を加速
Prime Bankが顧客中心のデジタルバンキングへと進化する中、F5はその歩みを支え続けます。Rafel氏は次のように述べています。「F5は、ビジネスモデルの変革を支援するとともに、顧客に至るチャネルのセキュリティを確保し、規制当局と事業部門の要件を満たせるよう支援しています」
同行とF5のパートナーシップについて、ラフェル氏は「今後、F5は当行のビジネスを支える存在となります」と総括しています。
“今後、F5は当行のビジネスを支える存在となります。”
Md Mahbubul Alam Rafel氏、Prime Bank最高情報セキュリティ責任者
同氏は、ビジネスの進展に伴い、サイバー脅威も進化し続けると指摘しています。例えば、「次世代のサイバーリスクでは、アイデンティティと権限が大きな焦点となるため、APIエンドポイントが次の重大な脆弱性要因になるでしょう」と述べています。
Prime Bankは今後、自社の事業変革だけでなく、国全体のサイバーレジリエンス向上にも貢献するため、F5と連携していく方針だと同氏は述べています。
「私たちは大きな構想を描かなければなりません」と彼は力強く語ります。「夢を追い求めなければなりません。挑戦しない理由はありません」

メリット
- セキュリティ態勢を強化してアプリを保護
- 時間を節約し、運用の柔軟性を向上
- ROIと価値を向上
- ビジネスと社会の変革を加速
課題
- 厳格なコンプライアンス要件とデータ主権要件
- トラフィックの増加とエンドポイントの脆弱性
- AIを悪用したサイバーセキュリティ脅威