F5の調査で明らかになった、デジタルトランスフォーメーション加速に伴うトレードオフ

公開日:2022年4月12日
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AIとSREのソリューションで複雑性に対処し、モダナイゼーションとセキュリティのバランスを取りながら、アプリケーションを自社環境に回帰させる組織

シアトル — F5(NASDAQ: FFIV)は本日、2022 State of Application Strategy Reportを公開したと発表しました。今回で8回目となる本年のレポートでは、業務の遂行や医師への相談など、日常生活に欠かせなくなったデジタルサービスを提供し、保護するためにITインフラを変革する中で、組織が直面している課題を明らかにしています。従来は物理的に行われていた体験のデジタル化が進み、アーキテクチャが高度に分散するとともに脅威の範囲も拡大する中、組織は複雑性を管理し、拡大するITスキルギャップに対処するため、さまざまなソリューションを活用しています。一方、調査結果は、見過ごせば組織の対応力と俊敏性の向上を妨げることになる、今後の落とし穴も示しています。

「過去2年間でデジタルトランスフォーメーションの取り組みは著しく加速しており、減速の兆しは見られません」と、F5のエグゼクティブバイスプレジデント兼アプリケーションデリバリー担当ゼネラルマネージャーであるKara Spragueは述べています。「F5の調査によると、平均的な組織は、データセンター、複数のクラウド、エッジ環境にわたって数百のアプリケーションを管理しているほか、20種類を超えるアプリケーションセキュリティおよびデリバリーテクノロジーも運用しています。こうしたポートフォリオが拡大し、さらに分散する中、組織が深刻な複雑性を抑えつつ、顧客への価値提供を継続し、運用を効率化し、新たな機会を捉え、新たに生じる脅威にリアルタイムで対応するには、アプリケーションの展開において一貫したセキュリティ、エンドツーエンドの可視性、さらなる自動化が必要です」

複数のクラウドにアプリケーションを展開する際の最大の課題として、回答者は異なる環境間の可視性を挙げており、一貫したセキュリティが僅差で続きます。こうした課題への対応として、あらゆる業界の組織の90%が、顧客へのサービス向上と有益なインサイトの発見を目的にAIの導入を計画しています。しかし、AIを効果的に活用するには、現在よりも優れたデータの透明性、統合、ガバナンスが必要です。同様に、この調査ではサイト信頼性エンジニアリング(SRE)が重要な要素であることも明らかになっています。77%がアプリケーションとシステムにSREアプローチを採用しようとしていますが、分散型のアプリケーション中心モデルを支え、組織のデジタルトランスフォーメーションをさらに推進するには、エンタープライズアーキテクチャも並行して進化させる必要があります。

主な調査結果は次のとおりです。

  • モダナイゼーションはバックオフィス業務にも拡大 – 3分の2を超える組織が、優れたデジタル顧客体験を実現するには、表からは見えにくいビジネスプロセスやバックオフィス機能のモダナイゼーションも必要だと認識しています。原材料の調達、人材の採用、生産計画の策定をはじめとする多くの支援業務でデータを迅速に活用できなければ、顧客関係の悪化、新たな製品やサービスの市場投入の遅れ、収益の低下につながる可能性があります。
  • ITとOTの融合が進展– 関連する調査結果では、回答者はITシステムとオペレーショナルテクノロジー(OT)システムの融合を、今後数年間で最も期待される進展と評価しています。産業および企業のオペレーションを管理するOTシステムと、データ中心のITシステムを統合することで、自動化のループを完結させ、デジタルビジネスの適応力を高めることができます。これにより、変化する顧客の関心や市場環境をより的確に予測し、対応できるようになります。
  • ほぼすべての組織で重要なインサイトが不足 – 圧倒的多数の組織(95%)が、運用データを分析してインサイトを引き出し、カスタマーエクスペリエンスの向上とビジネスの成長に活用する計画を立てています。しかし、回答者の98%は、既存のシステムから必要なインサイトを現時点では抽出できていないと回答しています。AIの活用を拡大しても、多くの組織では、関連データを適切に特定して活用するための人材と能力が依然として不足しています。
  • 複雑さが許容限界に達しつつある – 回答者の93%がクラウドベースのas-a-Serviceサービスを利用し、84%がワークロードをエッジへ移行する予定です。これに伴う課題は、セキュリティポリシーの重複やデータの分断から、結果的に複雑さや脆弱性を増大させたり、パフォーマンスを阻害したりするポイントソリューションの導入にまで及びます。インフラストラクチャ全体への分散が進むことで、アプリケーションのセキュリティおよびデリバリサービスは、対象アプリケーションの導入モデルや配置場所に縛られなくなります。これにより、企業の柔軟性は高まる一方、一貫性に影響が生じ、ユーザーエクスペリエンスが低下する可能性があります。
  • セキュリティはリスク管理へと進化– 複雑化によって潜在的な障害点が増える中でも、パフォーマンスは依然として最優先事項です。回答者の4分の3以上(76%)が、選択できるなら、パフォーマンス向上のためにセキュリティ対策を無効にすると認めています。現実的な目標に沿って多様なリスクを管理していることから、企業がリスク管理へのアプローチを変化させていることがわかります。これに伴い、アイデンティティベースのセキュリティは、普及率の面で従来のアプリケーションセキュリティおよびデリバリーテクノロジーを上回っています。
  • アプリケーションのオンプレミス回帰が増加 – 今日の組織は、増え続けるコンテナネイティブアプリケーションやモバイルアプリケーションから、事業運営の基盤となる従来型のモノリシックアプリケーションまで、幅広く管理しています。注目すべきことに、3分の2を超える組織(67%)が現在、アプリケーションをクラウドからデータセンター環境に戻しているか、今後12か月以内に戻すことを計画しています。これは前年のわずか27%から大幅に増加しています。

これらの結果を総合すると、IT部門の意思決定者は、デジタルトランスフォーメーションのメリットを享受する一方で、モダナイゼーション、ビジネス上の要請、導入方法に伴う制約への対応を今なお模索していることがわかります。組織には、管理、コスト、顧客と従業員のエクスペリエンス、さらに広範なアプリケーションおよびAPI保護の間で、継続的にバランスを取ることが求められています。そのため、コンテキストをより的確に評価し、アダプティブアプリケーションに必要なセキュリティ、パフォーマンス、インサイトを提供できる、高度な行動分析やAIベースのソリューションへの関心が高まっています。

F5の「2022 State of Application Strategy Report」は、世界各地の幅広い業種、組織規模、職務にわたる約1,500人のIT意思決定者を対象としています。本調査では、回答者の優先事項、課題、期待に焦点を当て、現在および将来予想される顧客ニーズにより適切に応えるために、組織がアプリケーション戦略をどのように進化させているかについて、説得力のある見解を示しています。

完全版の「F5 2022 State of Application Strategy Report」では、これらをはじめとする調査結果について、さらに詳しく紹介しています。F5のエキスパートによるさらなる見解については、以下のブログ記事をご覧ください。

F5について

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