知られざる21のアプリケーションサービス

F5エコシステム | 2015年10月05日

「アプリサービス」、またはネットワーク分野でより一般的な呼び方である「L4-7サービス」と聞いて、何を思い浮かべますか?

では、当ててみましょう。思い浮かべたのは、次のようなものでしょうか。

  • 負荷分散
  • キャッシュ
  • WAN最適化

私の理解は(少なくとも大筋では)正しいでしょうか?

現在、SDNやSDDC、あるいはその他の「SD何とか」を扱うほぼすべての記事で、最もよく言及される「アプリサービス」は、この3つです。

しかし、これらのサービスは、包括的なリストに含まれるもののごく一部にすぎません。

世界各地のトレンドとアプリケーションサービスの利用状況を調査するため、初の「State of Application Delivery」調査を実施した際、20種類を超えるアプリケーションサービスについて質問しました。正確には24種類です。いずれ、そのすべてをご紹介することになるでしょう。とはいえ、アプリケーションサービスについて執筆する際に、「L4-7サービス」の例として24種類(またはそれ以上)をすべて挙げる必要はないと考えています。しかし、前述した一般的によく挙げられるアプリケーションサービスのリストを使い続けることには問題があります。現在、ネットワーク上のアプリケーションで利用できるサービスが、どれほど幅広く奥深いものかを把握できないためです。

比較リスト

このレポート、またはF5のアーキテクチャビジョンであるSynthesisについての記事をお読みになった方はご存じのとおり、F5では通常、アプリケーションサービスを可用性、セキュリティ、パフォーマンス、アイデンティティとアクセス、モビリティの5つのカテゴリーに分類しています。これらのカテゴリーに含まれるサービスの数は、それぞれ異なります。たとえば、可用性にはDNS、GSLB、LB(負荷分散)が含まれます。モビリティに含まれるサービスは、現時点ではVDIとEndpoint Securityの2つだけです。パフォーマンスには、よく取り上げられるキャッシュやWAN最適化に加え、圧縮や多重化などのTCP最適化も含まれます。そしてセキュリティは、おそらく最大のカテゴリーで、7つの異なるサービスで構成されています。

全体では、クライアントとその最終的な宛先であるアプリの間のネットワークに導入される可能性がある(実際、多くの場合に導入されている)「アプリサービス」は、少なくとも24種類あります。

これらのサービスの利用状況について尋ねると(まさにそれを調べることが今回の調査の目的でした)、非常に広く利用されていることがわかります。実際、回答者の30%が、24種類すべてのサービスを現時点ですでに導入しています。これは、すべてのアプリが24種類すべてのサービスを経由しているという意味ではありません。これらのサービスがすべて導入され、利用されており、あるアプリはその一部を、別のアプリはほかのサービスを利用しているということです。ほぼすべてのアプリがDNSとネットワークファイアウォールを利用し、その大半がロードバランシングも利用していると考えられますが、それ以外については、どのアプリがどのサービスを利用しているかを断定するのは難しくなります。それでも、どこかのアプリがそのサービスを利用しています。今日、まさに今この瞬間にも。

これは、ITリーダーや実務担当者にとって重要です。多くの場合、問題の解決や課題への対応を任されていますが、組織内にすでに必要な機能を提供できるサービスがあることに気付いていない可能性があります。過去に導入したほかのアプリでは、そのサービスが使用されていなかったり、必要とされていなかったりするためです。特に、部門ごとに分断された組織のリーダーにとって、こうしたサービスの存在を把握することは非常に重要です。既存のサービスを提供するために、アプリ開発担当者が一から作り直す必要がなくなり(時間を節約)、運用担当者もサポート対象外の多様なプラットフォームを調達、導入、保守せずに済む可能性があるためです(運用コストを削減し、ダウンタイムを短縮)。

まずは、そうしたサービスが存在することを知っておく必要があります。

土曜朝のアニメ(そしてインターネット上の無数のミーム)が教えてくれたように、「知ることは戦いの半分」です*。

ここで役立つのがカタログ化です。データセンターですでに利用しており、運用経験のあるサービスのインベントリは非常に有用です。既存のサービスであれば、その導入と管理に必要なスキルを備えている可能性が高く、そのサービスを必要とするアプリケーション向けの導入と構成にかかる時間を大幅に短縮できるためです。

つまり、アプリサービスは3つだけではなく、ほかにも数多く存在します。データから見ても、現在お使いのデータセンターでは、それ以上のアプリサービスがアプリの配信とセキュリティ確保に活用されている可能性があります(実際、組織では平均11種類のアプリサービスを導入しています)。これらのサービスを把握してカタログ化し、活用してください。

これらは、今日のビジネスを支えるソフトウェアを提供するソフトウェアです。

*残りの半分は赤色と青色のレーザーですが、そちらについてはご自身でお調べください。

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タグ: SOAD, 2015

著者について

Lori Mac Vittie
Lori Mac Vittie特別技術者兼チーフエバンジェリスト | F5

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。

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