社内で急増するモバイルアプリを見過ごしていませんか?

F5エコシステム | 2015年8月10日

「モバイルアプリ」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、一般消費者向けのアプリでしょう。ソーシャルアプリ。共有アプリ。ゲーム。バンキング。地図。アプリはエンゲージメントを生みます。収益を生みます。利益を生みます。

しかし、それは一面にすぎません。もう一面は、事業運営という企業内部の視点から見えてきます。この視点では、アプリは生産性を高めるものです。アプリの目的は、収益を上げることではなく、コストを削減することにあります。

こうした業務運用アプリには、調査会社Gartnerが、2017年までに企業の4分の1が導入すると予測した社内向け「アプリストア」が必要です。SalesforceやConcurなどのSaaSアプリケーション向けに提供されるモバイルアプリのインターフェースだけではありません。これらは社内で開発され、業務プロセスの自動化と、既存の手作業によるプロセスの非効率性の解消を目的としてカスタマイズされたアプリです。

こうしたアプリは、かなりの勢いで増加しています。 Canvas 2015調査によると、2014年にはほとんどの組織が少なくとも1~5個のモバイルビジネスアプリを使用し、実に20%が10個を超えるアプリを使用していました。しかし、それ以上に注目すべきなのは、手作業のプロセスをモバイルアプリに移行することで、組織が実現しているとするコスト削減効果です。

これらは、アンケート、在庫管理、チェックリスト、ガイド付きプロセス、検査、作業指示などのアプリです。ゲーム開発会社が提供する、プロがデザインしたグラフィック満載のアプリと比べれば華やかさには欠けますが、それでも欠かせません。業務を遂行するだけでなく、効率的に進めるためのアプリです。

Canvasの調査によると、コスト削減額を追跡している組織のうち、「モバイルアプリへの移行により、17%が年間25,000~100,000ドル、81%が年間1,000~25,000ドルのコストを削減した」と回答しています。ただし、この調査は、「従来から紙の帳票や手作業のプロセスに大きく依存してきた規模の企業や業界」を対象としている点には留意が必要です。

しかし、だからといって、この調査の価値が低いと考えるべきではありません。対象業種は、建設・請負、フィールドサービス、小売・流通、医療、製造、行政、運輸・物流と、実に多岐にわたります。

vodafone m2mのメリット 2015

確かに関連性の高い内容であり、あらゆる業種、特に業務プロセスの有効性向上を必要とする企業にとって、モバイルアプリケーションの重要性がますます高まっていることを示しています。

生産性は、電子メールや文書共有、プレゼンテーションだけで決まるものではありません。従業員が所定のタスク、つまり業務プロセスをどれだけ効率的に遂行できるかが重要です。そのため、テクノロジーの活用によって改善できる業務プロセスは、紙からデジタルへと移行し、効率化が進められています。こうした業務用アプリも、消費者向けアプリと同様に、モバイルアプリの急増を後押ししています。

少し考えてみれば、モノのインターネットがモバイルビジネスアプリとどのように交わり、コスト削減にさらに大きなインパクトをもたらすかが見えてきます。同時に、これらのアプリケーションのアクセス、セキュリティ、配信を管理するために必要なインフラストラクチャとサービスにも、大きな影響が及びます。携帯電話は、IoTデバイスとのテザリング関係において「つなぎ役」となることが多く、スマートフォンやタブレットは持ち運べるため、組織が現在および今後、事業管理のために社内で使用するさまざまな「モノ」と連携するうえで最適なデバイスです。

M2Mとモノのインターネットによって組織が得ているメリットについて、Vodafoneの「M2M Barometer 2015」の調査結果を見てみましょう。組織の52%が挙げた「プロセスと生産性」が首位となっています。これは偶然ではありません。M2Mとモビリティが交わるところにビジネスプロセスがあり、それが生産性に直結するためです。

ですから、これまであまり注目していなかったとしても(もちろん、皆さまは注目されていたと思いますが)、ビジネスの内部で利用するモバイルアプリの重要性を見過ごしてはなりません。顧客向けのアプリと同様に、業務向けの社内アプリについても、セキュリティ、パフォーマンス、可用性に注意を払うことが不可欠です。ダウンタイムやアプリの動作遅延が利益に影響するのであれば、あらゆる業務がモノとモバイルアプリに依存するようになったとき、生産性やプロセスにどれほど大きな影響が及ぶかを考えてみてください。

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タグ: 2015

著者について

Lori Mac Vittie
Lori Mac Vittie特別技術者兼チーフエバンジェリスト | F5

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。

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