最近の調査では、ユーザーの27%が、パフォーマンスの低下は不満を感じるだけでなく、ストレスにもなると回答しています。
何年も前、コメディアンのLouis CKは、今では(一部の人にとっては)定番となった嘆きを披露しました。それは「すべてが素晴らしいのに、誰も幸せではない」と呼ばれています。すでにご覧になった方も、まだの方のために少しお付き合いください。その中でLouisは、飛行機内でテクノロジーを使うことに周囲の人々が苛立つ様子を見て、そもそも空を飛ぶこと自体が驚異的な技術の成果であるにもかかわらず、機内の遅いWiFiに我慢できないという、私たちのせっかちさのおかしな現実を指摘しています。
この嘆きは、ダイヤルアップ接続や途方もなく表示の遅いWebページで経験を積んだ世代なら、共感できるかもしれません。アプリやWebページの読み込みに、まばたきするほどの時間(約400 ms)を超えてかかると、「デジタルネイティブ」が苦悶の表情を浮かべる様子は、実に興味深いものです。私たち、ええと、より経験豊富なユーザーに忍耐力があるのは、Red Hat Slackwareのダウンロードに何時間もかかり、その間ずっと電話回線もコンピューターも占有された挙げ句、完了5分前になって、またもや緊急のテレマーケティング電話がかかってきて、キャッチホンが混入させたデジタルノイズでデータが破損する、という苦難を味わってきたからかもしれません。
今の若者は、自分たちがどれほど恵まれているかを知りません。インターネット(そしてテクノロジー全般)は、実に素晴らしいものです。それなのに、誰も満足していません。それどころか、満足していないだけでなく、ストレスまで抱えているのです。
しかし、過去に戻ることはできません(正直なところ、本当に戻りたい人がいるでしょうか)。だからこそ、かつての世界や理想の世界ではなく、今ある世界に向き合うしかありません。そして今、ユーザーはパフォーマンスのばらつきにますます敏感になっています。
したがって、AppDynamicsから、パフォーマンス低下がもたらす深刻な影響を詳述したこのようなレポートが発表された際には、注目すべきです。パフォーマンス低下は、グローバルなアプリ経済の恩恵を受ける機会に甚大な影響を及ぼしかねない重大な問題だからです。この市場は、現在の推計では2021年に6兆ドルを超えると見込まれています。

その潜在的な影響は決して小さくありません。むしろ、今日のユーザーはブランドよりもアプリに強いロイヤルティを持つことが明らかになっています。つまり、アプリエコノミーでは、良くも悪くも、アプリこそがそのままブランドだと言えるでしょう。
しかも、「悪い」場合の影響は、想像以上に深刻です。パフォーマンスが低いと、ユーザーはいら立つだけでなく、ストレスも感じます。
多くの人が通常の勤務日に、モバイルをはじめとするアプリを使って実にさまざまな作業をこなしていることを考えると、これは外部向けアプリだけの問題ではありません。収益向上を目的とするアプリと、生産性向上を目的とするアプリの両方に関わる問題です。
実際、デジタル経済において、アプリは利便性を通じて生産性を向上させ、利益を増やすことで、企業内総生産(CDP)を拡大する機会となります。しかし、パフォーマンスが低ければ、その成長が突如として止まる可能性があります。
10人中8人のユーザーがパフォーマンス上の問題を理由にアプリを削除した時点で、ビジネスチャンスは失われています。残念ながら、このレポートによると、そのユーザーはすでに競合他社のアプリに移っている可能性が高いのです。
幸い、パフォーマンスの向上を目的としたさまざまなアプリサービスがあり、多くの組織がすでに活用しています。
組織がパフォーマンス向上に活用するアプリサービス
もちろん、問題はアプリのパフォーマンスを常に完全に制御できるわけではないことです。実際には、完全に制御できることはほとんどありません。ユーザーとの間には、曲がりくねったケーブル区間であるラストマイルがあります。アプリプラットフォーム自体も、すでに限界まで調整されている場合もあれば、そうでない場合もあります。パブリッククラウド上にある場合、ネットワーク自体を制御することはできません。そして、アプリそのものもあります。言語の選択、データベース接続、ロジックなどです。パフォーマンス低下の要因は数多く、必ずしも誰かが制御できるとは限りません。データパスの上流に配置されるアプリサービスは、アプリのパフォーマンスを低下させるこうした問題を効果的に補い、多くの場合、期待を上回るパフォーマンスを発揮できるよう後押しします。
圧縮や高速化(ミニファイ、画像最適化など)といった手法では、コンテンツを処理して組織の内外により迅速に配信することで、パフォーマンスを向上させます。HTTP2や「fast HTTP」などのプロトコルに特化したサービスは、アプリケーションの迅速な配信を妨げるテキストベースのプロトコル特有の厄介な要素を排除することに重点を置いています。HTTP2の利用は依然として低調ですが、F5のState of Application Delivery 2017年版調査では、かなりの割合の組織(16%)がHTTP2の導入を計画していることがわかりました。その他のパフォーマンス関連サービスも好調で、セキュリティ関連サービスと並び、「翌年に導入される可能性が最も高い」サービスの座を競っていました。
SSLオフロードとTCP多重化により、サーバーはリクエストとレスポンスのたびに暗号処理や接続関連の複雑な処理を行うのではなく、コンテンツの配信に専念できます。数百ものAPI呼び出しで構成されるアプリを配信する場合、こうした処理の負荷はますます増大します。
アプリサービスは、クラウドでもデータセンターでも、アプリのパフォーマンスを向上させるための充実した選択肢を提供します。アプリの場所や構成にかかわらず、アプリを高速化することだけに重点を置いています。
パフォーマンスは常に重要でしたが、アプリエコノミーの進展に伴い、かつてないほど重要性が高まっています。パフォーマンスの低下に対する許容度が下がり、今やユーザーはジッターにも非常に敏感だと言えるほどです。要求の厳しいユーザーにも満足してもらえる速度を確保するには、利用可能なあらゆる手段を活用することが、これまで以上に重要です。
そのテストに被験者が必要なら、私の9歳の子をお貸しします。アプリを次々と操作したがるその指を満足させられれば、成功は間違いありません。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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