F5 2021 Tech for Good Grantの助成先20団体の1つであるThriving Familiesは、この助成金を活用し、COVID-19パンデミックのさなか、そしてその後も、新たに母親となった方々が必要なメンタルヘルス支援を受け、地域社会とのつながりやリソースを得られるよう支援しています。
COVID-19のパンデミックにより、多くの組織が働き方の見直しを迫られました。その中で、迅速な方針転換を余儀なくされた組織の1つが、Thriving Familiesです。新たに母親となった女性や、妊娠中の女性および10代の若者を支援する非営利団体です。
Thriving Familiesは毎年、コロラド州デンバー地域の400~500人を対象に、対立を解決するスキルの向上から、地域の支援制度への申請、新生児との絆を深める方法の習得まで幅広く支援し、母親としての生活に適応できるようサポートしています。
参加者同士の交流を促すため、Thriving Familiesはワークショップを対面で開催していました。しかし、そこに新型コロナウイルス感染症が襲来しました。「3月13日金曜日の正午ごろ、オフィスの閉鎖を決めたとき、私は涙を流していました」と、Thriving FamiliesのエグゼクティブディレクターであるGalena Rhoades博士は語ります。「対面で会えない状況で、どうすればサービスを提供し続けられるのか、まったく分かりませんでした」

COVIDへの適応
翌週の月曜日、Rhoades氏と15人のスタッフは午前8時30分からのZoomミーティングにすぐに集まり、その後ほどなくして、ワークショップのリーダーが音声またはビデオを通じて参加者との面談を開始しました。それ以来、この非営利団体はすべてのクラスをオンラインに移行し、COVID危機が深刻化する中でも、女性や10代の若者が必要なメンタルヘルス支援や地域のリソースを利用できるようサポートしています。
しかし、Thriving Familiesはプログラムをほぼ中断することなく継続してきた一方で、スタッフは対面ならではの体験や人とのつながりをオンラインで再現する方法を模索することに多くの時間を費やしてきました。
「直接会えなくなったことで、一緒におむつを替えたり、全員が子どもたちと同じ部屋で昼食を取ったりする機会が失われるなど、多くの隔たりが生じています」とRhoades氏は語ります。「直接顔を合わせなければ、コミュニティとしての一体感は自然には生まれません」
Thriving Familiesがサービスをオンラインに移行した際、参加者の大半はインターネットを利用でき、少なくとも時折は携帯電話から参加できました。しかし、多くの参加者は信頼性の高い端末を持っておらず、互いの顔を見たり、チャットなどのビデオ会議機能を使ってコミュニケーションを取ったりすることができませんでした。
「産後は疲労がたまりやすく、女性が産後うつを発症するリスクもあるため、人とのつながりや支援が欠かせません」とRhoades氏は語ります。「妊娠中や産後は、女性が強い孤立感を抱きやすい時期です。そこに、さらなる孤立をもたらすパンデミックが重なりました」

“「パンデミック下でテクノロジーを活用したことによる思いがけない恩恵は、これまでこのようなサービスを利用できなかった農村地域など、より幅広い方々にサービスを届けられるようになることです」 ”
母親と赤ちゃんの絆づくりを支援
オンラインミーティングで母親同士のつながりを深めるため、Thriving FamiliesはF5から10,000米ドルの「Tech for Good Grant」を獲得しました。この助成金は、Zoomを利用したワークショップやクラスに参加できなかった130人の参加者にタブレットを購入するために活用されています。
スタッフが利用者にこれらのデバイスの使い方を教える中で、つながりを深めるうえで役立っていることを目の当たりにしています。Rhoades氏は次のように語ります。「先日、オンラインワークショップに参加しましたが、タブレットでビデオをオンにしていた母親たちの間に生まれたつながりは、スマートフォンの映像品質が低い参加者や音声のみで参加した人たちと比べて、目を見張るものでした」
例えば、あるアクティビティでは、健全な人間関係とはどのようなものかを絵に描きました。Zoomで参加した人たちは積極的に絵を見せ合い、活発な話し合いへと発展しました。また別の場面では、ある女性が大切な人を亡くした悲しみを打ち明けると、参加者たちは思いやりのある表情やうなずきで寄り添う気持ちを伝えることができました。
「タブレットのおかげでクラスのプログラムに参加でき、そこでほかのお母さんたちから支えてもらえました」と、ある新米の母親は話します。「タブレットがなかったら、私のスマートフォンはとても使いづらいので、参加できなかったと思います」
タブレットは、プログラムへの参加を妨げる障壁を減らしただけでなく、政府の支援制度への申請、子どものオンライン教育の利用、特定の仕事に必要なテクノロジースキルの習得など、母親や10代の若者の生活のさまざまな場面でも役立っています。「オンラインでは実に多くのリソースを利用できます。テクノロジーに慣れれば、可能性が広がります」とRhoades氏は語ります。

社会的インパクトのさらなる拡大
Thriving Familiesは、デンバー地域外の農村部へサービスを拡大し始めています。また、COVID-19の収束後には、対面とオンラインのプログラムを組み合わせたハイブリッドモデルを提供する予定です。タブレットを使ってオンラインクラスに参加できるため、地域内の参加者が十分に集まらない場合でも、新たに母親になった方々がワークショップを利用できるようになります。Rhoades氏は、「パンデミック中にテクノロジーを活用したことで得られた思いがけない利点は、これまでこのようなサービスを利用できなかった農村部など、はるかに幅広い層にサービスを届けられるようになることです」と述べています。
Thriving Familiesは今後、このモデルを米国の他地域や世界各地に広める計画です。すでにオクラホマシティのある団体が同様のサービスの提供を計画しており、ニカラグアの別の団体では、この非営利団体の主力プログラムであるMotherWiseの提供を開始しています。
Thriving Familiesの活動拡大に伴い、同非営利団体が必要とするテクノロジーも増えていきます。「このような助成金は非常に重要です」とRhoades氏は語ります。「非営利団体向けのテクノロジー資金には大きな不足があります。パンデミックを通じてわかったように、テクノロジーは運営基盤の改善に必要なだけではありません。より多くの女性や10代の若者が、自分自身と子どもたちの生活を向上させるプログラムを利用できるようにするためにも必要です」
F5 Tech for Goodについて
F5は、自社の枠を超えて理念を実践し、活動範囲とつながりを広げることに取り組んでいます。その一環として、F5の専門知識を活用し、非営利団体によるそれぞれのデジタルトランスフォーメーションの取り組みを支援しています。F5のTech for Good Grantsは、非営利団体によるテクノロジーリソースの刷新を支援し、管理業務の効率化、データセキュリティの向上、そして何よりも、使命の遂行を加速させ、支援対象者にさらに多くの支援を届けられるようにします。
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