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恩返しへの熱い思い

François Locoh-Donou サムネール
François Locoh-Donou
Published April 20, 2022

National Volunteer Week(全米ボランティア週間)中、私は、私たち一人ひとりが恩返しをするときに何を与えることができるのかを考えます。人を助けることは、私たちの心を愛と希望で満たしてくれます。それによって、私たち自身と貢献を通じて私たちが出会う人々の両方がより意味のある存在となります。私にとってボランティアは、人間であることの最も美しい側面の一つです。

3年前にGlobal Goodプログラムを立ち上げた際に思ったのは、当社の取り組みを推進するうえで、このプログラムがF5の社員にとって重要なものになるだろうということでした。当社の地域社会を対象とする助成金はこのアプローチに基づいて立ち上げられ、四半期ごとに5,000米ドルの助成金を社員が支援する非営利団体に提供しています。これまでに225,000ドルを集め、9か国45団体に資金を提供しているこのプログラムは、F5社員が個人的に熱心に取り組んでいる活動により大きく貢献できるように設計されています。

仲間たちが人々の生活に価値ある貢献をしていることは感動的であり、この取り組みによって、世界中の地域社会で苦境から立ち直る力や変革が生まれつつあることを目の当たりにできることは大きな喜びです。

本日は、地域社会を対象とする助成金を獲得した7つの団体の事例をシェアしたいと思います。私のように皆さんにも刺激となれば幸いです。


Loretta Andrade

Loretta Andrade、シニア アドミニストレイティブ アシスタント、インド

Tropical Institute of Ecological Sciences(TIES)

自然、環境、野生生物の保護は、物心ついた時から私が情熱を傾けてきた分野です。2019年の初めに、TIESを訪問して、この非営利団体のインド全国にわたる保護活動について学ぶ機会がありました。私はその誘いに飛びつき、それ以来、同団体の活動に深く関わっています。

TIESは、他の団体および機関と連携しながら自然保護を進め、教育や支援活動を通じて人々と自然をつなぐ活動をしています。たとえば、TIESが提供しているジュニア ナチュラリスト コースでは、地域の植物や野生動物と触れ合う機会を子どもたちに提供しています。また、水不足に直面する地域に水管理システムを導入し、流域の回復や廃棄物の管理方法の改善にも取り組んでいます。

「自分の取り組みが命を救い、自分の働きかけが自然に対する人々の姿勢に徐々に変化をもたらしつつあることを誇りに思います。」

私が関わっているプロジェクトの一つに「Indian Snakebite Initiative」があります。この活動では、インドにおけるヘビ咬傷による死亡事故に共同体レベルで対処しています。ヘビによる死亡事故はインドで大きな問題となっており、ヘビ咬傷により年間で平均58,000人が亡くなっています。その犠牲者のほとんどは貧しく社会から取り残された地方共同体の住人です。ボランティアとして私は、死に至るヘビ咬傷について啓発するコミュニティ ワークショップを開催すると同時に、医療、森林、野生動物保護の関係者に向けたワークショップでヘビに咬まれたときの応急処置の方法も紹介しています。また、緊急症例に対処するための抗毒素剤の十分な在庫を農村および部族の医療機関に確保する取り組みも行っています。F5の地域社会を対象とする助成金は、これらの取り組みを支え、促進する大きな力となっています。

TIESのボランティアとして私が最も嬉しいと思うことは、人々の環境に対する意識を高め、環境活動への参加を人々に促すことです。自分の取り組みが命を救い、自分の働きかけが自然に対する人々の姿勢に徐々に変化をもたらしつつあることを誇りに思います。」


Richard Holben

Richard Holben、グローバル アカウント マネージャー、英国

Sierra Leone Bo School Appeal

2005年から、私が住んでいるWest Witteringのローカル コミュニティでは、シエラレオネのボーにある学校を支援しています。シエラレオネは内紛、エボラウイルス、そして今回の新型コロナウイルスによって大きな影響を受けており、多くの子供たちが絶望的な貧困の中親と命を失っています。ボーにあるこの学校はすべての子供たちに開かれており、教育、安全、食料、そして精神的サポートと経済的サポートを必要としている人たちに提供しています。その目的は生活を豊かにし、より良い未来へのチャンスを家族に与えることです。

私にとって、ボランティアは家族ぐるみの活動でした。父のBruce Holbenは、資金調達に協力するコミュニティ グループの創設者の一人で、シエラレオネのボーを訪れ、学校の様子を見学して資金調達がうまく行われているかどうかをチェックしています。私の子供が通う小学校もボーの学校と交流し、電気が通っていないためにコンピュータやインターネットのない地域に住む何人かの子供たちと文通しています。

「この団体のボランティア活動のお陰で私は地に足をつけ、何が重要なのかを考える意識を持つことができました。その結果、他の文化が経てきた歴史と苦難に目を向けることができています。」

地域社会を対象とする助成金では、遠い地域に住んでいて歩いて学校に通えない子どもたちに登校するチャンスを与えるプログラム「Bikes for Bo」に50台の自転車を提供する予定です。最も貧しい人々の多くは学校から遠い場所に住んでおり、1日2~3時間歩かなければなりません。自転車に乗れば通学時間は半分以上短縮され、学校までの道のりもより安全になって教育も受けやすくなり、同時に自給農業や家での用事に費やせる時間が増えます。

「Bikes for Bo」の活動を後押ししたのは、私自身サイクリングが好きであること、そしてこのような子どもたちが切に移動手段を必要としていることでした。この団体のボランティア活動のお陰で私は地に足をつけ、何が重要なのかを考える意識を持つことができました。その結果、他の文化が経てきた歴史と苦難に目を向けることができています。子どもたちの成功に立ち会えるのはうれしい限りです。


Lydia Islan

Lydia Islan、シニア テクニカル プログラム マネージャー、米国

Page Ahead Children’s Literacy Program

Page Aheadでは、新しい書籍を提供し、ワシントン州の恵まれない子供たちを支援する読書活動を展開しています。その主要プログラムである「Book Up Summer」は、ワシントン州の多くの低所得者世帯の幼稚園から2年生を対象に春のブックフェアで12冊の本を選んでもらい、夏の学習不足を解消させるものです。F5の地域社会を対象とする助成金で、111人の生徒がスクール ブック フェアで無料の真新しい本を12冊選び、読書に親しみを持ってもらえるよう支援することができました。

私は、財務&監査委員会に参加した2017年以来、Page Aheadに携わっています。2020年からは、本委員会の役員を務めています。また、学校に本を寄贈する組織でボランティアもしています。コロナ禍を経ている中で、ボランティアとの関わりはますます進化していくでしょう。教室で子供たちに本を読み聞かせる機会を今から楽しみにしています。

「私はいつも熱心な読書家であり、ワシントンで読書への愛を広めるお手伝いができることに感謝しています。」

私は、個人的に自分にとって意義のある組織の一員になりたいと強く思っていました。私はいつも熱心な読書家であり、ワシントンで読書への愛を広めるお手伝いができることに感謝しています。私がボランティアをするのは、人々を助けられることがうれしいからです。人を助けることで、地域社会を悩ます問題を知り、自分のスキルを活かして何らかの影響を与えるチャンスを持てます。ほんの少しの時間とエネルギーが、これほどまで大きな変化をもたらすことにいつも驚かされます。


Lance Moore

Lance Moore、シニア テクニカル ライター、米国

Billy DeFrank LGBTQ+ Community Center

Billy DeFrank LGBTQ+ Community Centerが1981年に開所したのは、サンタクララ郡の住民投票で、同性愛者の人々に対する住居と雇用の保証を広げる条例が廃止となった後でした。今日、この団体は、シリコンバレーのLGBTQ+の人々とその支持者にコミュニティ、リーダーシップ、支持、サービス、およびサポートを提供しています。私は1999年からこの団体に関わっており、トランス男性のサポート グループとSouth Bay Trans Day of Visibilityを創設しました。

 

現在、私は役員会のメンバーを務めており、プラン作りと活動全般に定期的に参加しています。地域社会を対象とする助成金は、サンタクララ郡のLGBTQ+の人々がトランスジェンダー関連の情報やサポート、法的支援、健康全般とメンタルヘルス情報、その他のリソースを得られるよう支援する新しいBilly DeFrank Resource Lineの立ち上げに役立てられています。また、歴史展、音楽、その他の記念イベントを盛り込んだ40周年記念式典の資金にも充てられています。

「ボランティア活動は、自分が暮らす地域社会の人々の生活に好ましい変化をもたらすのに役立ちます。また、大義に貢献するという意識も高めてくれます。」

私がBilly DeFrankに関わるようになったのは、自分の居場所を探したかっただけでなく、地元のトランス男性の生活を向上させたいという望みがあったからです。コミュニティ センターが提供するサービスは、国内の多くの地域でトランスジェンダーの人々に対する攻撃が頻発している時代では特に重要となっています。トランスジェンダーの人々は、多くの場合、住居、雇用、スポーツ界での差別に直面しており、基本的な医療でさえ受けられていません。私にとって、トランスジェンダーの人がSouth Bay Trans Day of Visibilityで初めて公の場に出て人々に受け入れられるのを見ることほど、うれしいことはありません。

ボランティア活動は、自分が暮らす地域社会の人々の生活に好ましい変化をもたらすのに役立ちます。また、大義に貢献するという意識も高めながら、自分のライティング、組織化、円滑化のスキルを活かして人々を助けることができます。


Anna Nulpponen

Anna Nulpponen、テリトリー アカウント マネージャー、ノルウェー

United Cultural Empowerment and Social Community Organization(UCESCO)

UCESCOは、立場の弱い女性や子供が家族とともに貧困から抜け出して自分の未来を自分で決められるよう支援を行っています。UCESCOのプロジェクトの1つに「Cujiper Girl」プロジェクトがあり、このプロジェクトでは、ケニアのナイロビにあるアフリカ最大のスラムで少女や若い女性が安全に暮らせる場所にする取り組みを行っています。現在、20歳までのおよそ150人が参加しているこのプロジェクトでは、女性の健康問題についての教育の提供、ダンスや詩、その他の活動の開催、必要時の緊急の宿泊施設の提供などを行っています。このプログラムに参加している多くの少女は、制服の不足や授業料の滞納により学校に行くことができていません。地域社会を対象とする助成金は、このような少女たちが学校に通い続けられるよう授業料を肩代わりしています。

「UCESCOのミッションは私に語りかけます。最も恵まれない人々に人生のチャンスを与えることほど重要なものはあるのだろうかと。」

私がUCESCOのボランティアに参加することを決めたのは、最近行ったケニア旅行で同団体を訪問した後でした。そこに1週間滞在し、学校に備品を寄付したり、UCESCOプロジェクトについて詳しく学んだりしました。「Cujiper Girl」プロジェクトを見学した際、才能に恵まれた多くの少女たちに出会い、経済的な支援も行うことにしました。知り合った少女が学校に戻れるよう支援したのです。私たちはそれ以来、先輩と後輩のような関係を築き、ほぼ毎日連絡を取り合っています。

UCESCOの使命は私に語りかけます。最も恵まれない人々に人生のチャンスを与えることほど重要なものはあるのだろうかと。ボランティア活動によって、私は人生観を得ることができ、さらに多くの人々を助けたいという意思と情熱に火がつきました。


Tami Schwartz

Tami Schwartz、エンジニアリング担当シニア ディレクター、米国

Meals on Wheels Spokane

私は、Meals on Wheelsの「Feeding Bodies, Nurturing Souls, Saving Lives(体を養い、心を育み、命を救う)」というモットーを気に入っています。Meals on Wheels Spokaneでは、スポケーンの体の不自由な高齢者や外出できない高齢者に温かい栄養豊富な食事を届けています。このサービスは、高齢者が自宅で生活できるようにすることで尊厳と自立を維持するのに役立っています。

新型コロナウイルスが流行ったとき、私の家族は地域社会のために何かしたいと思いました。それが私たちがボランティアを始めたきっかけでした。夫、息子、私は、スポケーン地区でそれぞれルートを担当して高齢者に食事を配達しています。Meals on Wheelsからは、私たちに働いてもらいたい日付が連絡されてきます。通常、配達し終えるまで1ルートあたり3時間ほどかかります。Meals on Wheelsでボランティア活動をしなければ、住居、食事、健康に恵まれていることがいかに幸運でありがたいことかわからなかったかもしれません。私がボランティアを通じて出会った人々は、ギリギリの生活をしています。それを見ると悲しくなり、困っている人たちを助けるためにできることはないか考えるようになりました。

「私がボランティアを通じて出会った人々は、ギリギリの生活をしています。それを見ると悲しくなり、困っている人たちを助けるためにできることはないか考えるようになりました。」

この団体は、外出して食料を調達したり食料品店に行ったりすることができない人々が飢えないように対処する支援を行っています。この助成金によって、地域の多くの高齢者が健康になり、栄養豊富な食事をとることができるようになりました。私が最も感動したことは、その人を支え、安全な環境で生活できているか様子を見て、何か他に必要なことがあれば彼らを助けられるということです。誕生日をお祝いするといった単純なことでも、大きな変化をもたらすことができるのです。


Zvi Tibber

Zvi Tibber、エンジニアリング担当シニア マネージャー、イスラエル

イスラエルのマーゲン ダビド公社

マーゲン ダビド公社(MDA)は、病院利用前の緊急医療および献血サービスを提供するイスラエルの救護団体です。同団体は、新型コロナウイルス検査とその陽性患者の治療および搬送のための特別指揮センターの開設によってコロナ禍で大きな役割も果たしています。

地域社会を対象とする助成金は、私が所属する初期対応部署のために高品質なモニター付き除細動器の資金に充てられ、患者へのサービスの幅を広げるのに役立てられています。この除細動器は、心停止になった患者の治療に役立つだけでなく、徐脈や生命を脅かす頻脈の症例を発見し、治療することを可能にします。この新型除細動器には血圧および血中酸素濃度プローブも内蔵されており、患者の呼吸および血行動態の安定性の評価に役立ちます。

「ボランティア活動で緊急医療や、不幸なことですが死に対処するうちに、物事の重要度を考えられるようになりました。」

姉に倣って、私は32年以上MDAでボランティアをしています。応急処置から始まり、次は救急車の運転手となり、最終的には2年間の救急医療コースを修了しました。また、地元のボランティアをまとめる役割も担い、トレーニングやスケジュール管理を手伝いました。

私はF5で指導的立場にあり、そのスキルをボランティア活動にも活かしています。また、ボランティアとしてのスキルをF5に持ち帰っています。ボランティア活動で緊急医療事態や、不幸なことですが死に対処するうちに、物事の重要度を考えられるようになりました。冷静さを保って困難な状況に対処しなければならないため、仕事でプレッシャーを感じているときは、同じスキルを応用し、感情的にならずにプロとして仕事を完了するように心掛けています。

詳細については、F5 Global GoodのWebページをご覧ください。