Logical Cloud:データセンターとクラウドのレジリエンスを最適化

F5エコシステム | 2025年5月20日

現代の企業には、パフォーマンス、レジリエンス、管理のしやすさを兼ね備えたソリューションが求められています。F5は、コンピューターネットワーキング企業のAristaと提携し、今後1年間で一連のソリューションを開発します。その第一歩として、複数拠点へのアプリケーション導入を簡素化します。最初のソリューションでは、プライマリサイトとオーバーフローサイトを使用することで、レジリエンスを向上させます。

  • プライマリサイト:アプリケーションをローカルでホストするプライベートデータセンター。
  • オーバーフローサイト:ローカルリソースが逼迫した際に稼働するパブリッククラウド環境。

このアーキテクチャの中核を成すのは、F5 Distributed Cloud Customer Edge (CE)です。コントロールプレーンとして機能するほか、Border Gateway Protocol(BGP)ピアリングと等コストマルチパス(ECMP)ルーティングを管理するAristaスイッチも中核を担います。Distributed Cloud CEは導入可能なソフトウェアで、F5 Global Networkをローカル環境に拡張します。導入モデルや既存のネットワークを変更することなく、アプリケーションの導入場所を問わず、F5のアプリケーションセキュリティおよび配信サービスを利用できます。Aristaの業界をリードするスイッチングテクノロジーと組み合わせることで、最新のアプリケーション配信に対応する、耐障害性、拡張性、高可用性を備えたソリューションを実現できます。

論理クラウド

F5 Distributed Cloud Servicesはコントロールプレーンとして機能し、すべてのサイトを「論理クラウド」として管理できるようにします。これにより、フェイルオーバーの耐障害性が向上し、拠点間でのアプリケーション移行、新規サイトの接続、買収先の統合が容易になります。

Aristaの図

F5とAristaは、拡張性とレジリエンスを高めながら、レイテンシを低減します。

Logical Cloudは、複数のサイトやクラウドプロバイダーにまたがるポータブルなプラットフォームとして機能するとともに、すべてのサイトを接続するプライベートバックボーンとしても機能します。このLogical Cloudでは、F5のすべてのアプリケーションデリバリおよびセキュリティサービスをDistributed Cloud Consoleから管理できるため、管理と制御を効率化できます。

Logical Cloudは、以下を提供します。

  • 複数のフェイルオーバーレイヤー:ローカル環境とパブリッククラウドの両方にデプロイすることで、ハードウェア障害、輻輳、予期しないトラフィックの急増からアプリケーションを保護します。
  • パフォーマンスの最適化:ローカルトラフィックはプライベートデータセンターから直接配信されるため、ローカルユーザーのレイテンシーを最小限に抑えられます。一方、パブリッククラウドサイトは拡張可能なオーバーフロー先として機能し、需要が高い場合でもアプリケーションの可用性を維持します。
  • 一元管理:Distributed Cloud Consoleでは、ローカルとクラウドの両方のリソースを単一画面で管理できるため、運用と保守を簡素化できます。

パブリッククラウドへのオーバーフローの仕組み

この統合ソリューションにより、ローカルデータセンターとパブリッククラウドサイトの間でトラフィックを動的に振り分けることができます。ロードバランサーは、継続的な監視とインテリジェントなポリシーによって、輻輳とオーバーフローを管理します。

システムは、最適なパフォーマンスを確保するため、アクティブとパッシブの両方のヘルスモニタリングを使用します。アクティブヘルスチェックでは、ロードバランサーがローカルのアプリケーションサーバーにヘルスプローブ(HTTP/TCPリクエスト)を継続的に送信し、応答時間、エラー率、全体的な応答性などの主要な指標を監視します。同時に、パッシブヘルスチェックでは、リアルタイムのトラフィックパターンとアプリケーションパフォーマンスの指標を監視し、サービス品質の低下が検出されると、より詳細な分析を実行します。

Distributed Cloud Consoleでは、トラフィックをリダイレクトするタイミングを決定する特定のパフォーマンスしきい値を設定できます。しきい値を超え、アプリケーションに負荷がかかっていることが示されると、ロードバランサーはローカルサイトを縮退状態としてマークします。システムは優先度設定を使用し、通常時にはローカルデータセンターがトラフィックの大部分を処理する一方、優先度の低いパブリッククラウドサイトは、ローカルのパフォーマンス指標が許容レベルを下回った場合にのみトラフィックを受信します。このプロセスは完全に動的で、手動操作なしにリアルタイムで実行されます。

Aristaスイッチが処理するBGPピアリングとECMPルーティングにより、ローカルトラフィックが効率的に流れます。一方、ロードバランサーのポリシーにより、オーバーフローメカニズムは必要な場合にのみトリガーされ、ローカルユーザーの低レイテンシーが維持されます。

Logical Cloudでレジリエンスを強化

Distributed Cloud CEとAristaスイッチを統合することで、低レイテンシと高いレジリエンスの両方を必要とする企業に強力なソリューションを提供します。Logical Cloudでは、リアルタイムのパフォーマンス指標に基づいて、オーバーフロー先のパブリッククラウドサイトへトラフィックをインテリジェントに振り分けます。これにより、あらゆる状況下でアプリケーションの可用性と応答性を維持できます。ネットワークエンジニアやITアーキテクトはもちろん、最新のインフラストラクチャソリューションに関心をお持ちの方にとっても、この導入モデルは、スケーラブルで高性能なアプリケーションを構築するうえで有益な知見をもたらします。

このソリューションの詳細については、DevCentralの投稿をご覧ください。また、F5とAristaのパートナーシップについて詳しくご確認ください。

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著者について

Joe Kanagusuku
Joe Kanagusukuシニアテクニカルアライアンスマネージャー | F5

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