実のところ、テクノロジーはまったく本質ではありません。
唯一変わらないのは、変化し続けること* | 今日、テクノロジーにおける最大の変化は、関わり方の変化です。 |
| *使い古された言葉でも、深い意味は変わらない | 実際には、テクノロジーそのものが大きく変化しているというより、テクノロジーとの 関わり方が 急速に変化しています。 |
マウスからタッチスクリーンへ、有線から無線へ、AVRからAPIへ、ボタン操作から音声操作へ。今、真に革新的なのは、人とテクノロジーの間に生み出されるインタラクションです。
技術的な観点では、画面上のボタンのクリックを処理する仕組みは、画面への指のタッチを処理する仕組みとそれほど変わりません。イベントが生成され、コードによって捕捉されると、その座標が変換され、ユーザーの意図した操作を判定するアプリによって解釈されます。ここでは数学と三角法が用いられ、イベントを発生させた特定の座標がどのバウンディングボックス(ボタン)内にあるかを判定するために必要な計算がシステムによって実行されます。
すると、ほら!何かが起こります。
中核となるコード、つまり実行された処理に違いはありません。異なるのは、その処理を起動する方法だけです。マウスのクリックではなく指で押す。テキストではなく音声で指示する。変わったのは操作方法であり、それ以外はほとんど変わりません。
ITの世界でも同様です。ルーターもファイアウォールも変わっていません。アプリケーションサービスも同じです。しかし、それらとの関わり方は変化しています。CLIではなくAPI、命令型ではなく宣言型、階層型アーキテクチャではなくクラウドが選ばれるようになっています。
そして、変わらなければなりません。
なぜなら、アプリケーションは4年ごとに倍増し、データ量は18か月ごとに倍増し、運用コストは8年ごとに倍増するからです。
こうした増加はすべて、ビジネスの基盤であるネットワークに直接影響します。しかし今や、その影響は、ポート密度の向上、バックプレーンの倍増、アプリケーションサービスのスケールアウトを迫るだけにとどまりません。現在、影響は運用効率とネットワークアーキテクチャにも及んでいます。
デジタルトランスフォーメーションは、従来のやり方を変える機会です。実際、あらゆるチケットへの対応と同じくらい優先度が高いと考えてもよいでしょう。DevOpsやアジャイルといった新たなアプローチ、クラウドやコンテナといった新たなデプロイ環境は、単にそれらを利用する可能性があるというだけでなく、状況そのものを一変させました。アプリケーションの開発、デプロイ、配信のあり方に対するビジネス部門と開発部門の見方も、徐々に変化しています。アプリケーション単位のアーキテクチャが標準となり、デプロイと配信を担うNetOpsの運用負荷に大きな影響を及ぼしています。
意外なことに、デジタルトランスフォーメーションで重要なのは、テクノロジーそのものよりも、それにどう向き合い、サポートできるよう適応するかです。
しかし、そのためには、存続に関わる影響が何かを把握する必要があります。そこで、デジタルトランスフォーメーションによって直面する可能性が高い4つの大きな障壁を1つずつ取り上げるブログシリーズを開始します。

クラウドの混沌 – クラウドにより、開発からデプロイ、データパスに至るまで、アプリを中心に捉える考え方が広まりました。各アプリには固有のプラットフォーム依存関係とパイプラインがあり、必要に応じて自由にデプロイできることが期待されています。しかし、これは安定した共有インフラストラクチャの必要性と相反します。
セキュリティの省略 – ビジネス上の期限を守る必要があるとき、セキュリティが妨げになれば、どちらが切り捨てられるでしょうか。これは以前からある問題です。パフォーマンスが低下すれば、セキュリティを無効にしてしまうのです。侵害のリスクがかつてないほど高まっている今、その問題がパイプラインにも及んでいます。
規模の不経済 – 増え続けるアプリに対応する運用担当者を増員するにも限界があり、やがて「デプロイ逓減の法則」に直面します。
コンテナをめぐる混乱 – コンテナの導入が進みつつあります。半数近くの組織が活用を検討し、すでにかなりの割合が本番環境への導入を進めています。コンテナ環境(小規模なクラウドのような、独立した環境)を既存のインフラストラクチャと統合するのは、容易ではありません。
この4つの課題によって、ネットワークがクラウドとコンテナの混沌とした渦に巻き込まれるおそれがあります。他社がそうなる様子を眺めるのは不謹慎ながら興味深いかもしれませんが、いずれ自社も巻き込まれることになります。どのような影響があるのか、そしてどう対処すべきかを把握しておけば、無事に乗り越えられる可能性が高まります。
今後数週間にわたり、これらの課題に正面から取り組んでいきます。ぜひご注目ください。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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