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2023年サイバーセキュリティ予測 TOP 10

F5 サムネール
F5
Published December 21, 2022

2022年が終わろうとする中、テクノロジー評論家たちは水晶玉の埃を払い、来る年の予測を発表しています。このブログでは、こうした頭脳明晰な人たちの分析情報を毎年のトップ10リストにまとめて2012年よりご紹介していますが、ご好評につき、今年も行うことにしました。それでは、私が厳選した2023年の予測トップ10をご覧ください。

実務者が語る2023年のITセキュリティ予測:今年最初にご紹介するのは、Security Boulevardによる情報セキュリティ関連の予測です。インフラストラクチャがより複雑化していることを受け、これまでと同様に攻撃は進化し続けるでしょう。ファイアウォールやウイルス対策ソリューションは2015年なら有効でしたが、今日必要なのは、ボットやフィッシング、DDoS、ゼロデイなどの新たな脆弱性に対抗できる一連のソリューションです。私たちは、CFOから電信送金を求めるようなメールが来ても無視することを学びましたが、AIがCFOになりすまして電話やビデオ通話をリアルタイムでかけてきたら対処できるでしょうか。ディープ フェイクで作られた顔や声紋が生体認証システムを突破する日も近いかもしれません。横に本人が立っていても、「あれは偽物です」とコンピューターが主張する日が来るかもしれません。

2023年のクラウド コンピューティング トレンド トップ5:トップ10ならぬトップ5を紹介しているこの記事で、Forbesは、クラウド コンピューティングの大量導入が、AI、IoT、リモート ワークなどの最近のホットなテクノロジー トレンドの多くを押し進めていると指摘し、VR/ARやクラウド ゲーミング、量子コンピューティング、さらにはメタバースも同様に進むであろうと予測しています。こうした中、セキュリティと可用性がきわめて重要になるでしょう。クラウド内のデータが増えれば、そのデータを盗もうとする犯罪者や、データを保護しようとする規制当局の注目を集めます。そのため、景気後退の見通しにもかかわらず、クラウドのセキュリティとレジリエンスを確保するための投資が増加すると考えられます。ハイブリッドクラウド アーキテクチャが新しかった時代は終わり、マルチクラウドが新たなスタンダードになります。2020年には、企業の70%が依然として単一のクラウド サービス プロバイダに縛られていると回答していましたが、今や、中規模から大規模企業の84%がマルチクラウド戦略を2023年までに採用することを予定しています。

CCS Insightが2023年以降に関する予測を発表:デジタル世界、デジタル社会、そしてデジタル セルフは、今後大きく変わるでしょう。CCSは、サステナビリティ、個人の未来、インフラストラクチャの発展、規制、仕事環境の変化、コネクテッド デバイス、仮想世界などの分野に注目し、折り畳み式のiPad、医療用ワイヤレス ボディ モニタリング、さらには省エネの設計とコードを使用するWebサイトを対象とした新しいグリーン認証などを予測しています。拡張現実は、紙ではなく仮想の説明書で手順を示す開封体験の中心的存在となり、ストリーミング サービスには、パスワードの共有を防ぐ手段として生体認証ログインが導入されるでしょう。

激動の2023年のサイバーセキュリティ予測:ランサムウェアが次々と大きな被害をもたらし、重要なインフラストラクチャが攻撃者に狙われ、デジタル サプライ チェーンに対する脅威がエスカレートするなど、2022年はCISOにとって厳しい一年でした。Proofpointは、ダーク ウェブでハッキング ツールが商業化されたことで、ランサムウェア アズ ア サービスを利用したサイバー犯罪が増加すると指摘しています。トークンを盗むことを目的としたフィッシング キットなど、新しいツールを使ったMFAバイパス攻撃が増加するでしょう。また、ユーザーの間にはMFA疲れが広がっており、攻撃者が従業員に大量の承認要求を送りつけることで、従業員がうんざりし、承認すべきでないログイン試行をうっかり承認してしまう恐れがあります。データ漏洩の被害を受ける組織だけでなく、二重脅迫手法の標的になる組織もさらに増えると予想されており、二重の被害に注意が必要です。

2023年の主要なサイバーセキュリティ脅威:「来年もサイバー犯罪者は相変わらず忙しくなりそうです。IT部門の備えはできていますか?」と見出しにありますが、皆さんの備えはできていますか?サイバーセキュリティは依然としてCIOの最優先事項であり、「クラウドの脆弱性」と「データセンタの脆弱性」が最大の懸念事項となっています。その背景として、2022年にはデバイスを標的としたフィッシング攻撃が60億件以上発生しています。ランサムウェアは2021年と比べて2022年に33%増加し、多くの企業が身代金を支払ったものの、再びロックアウトされています。その一方で良いニュースもあり、侵入したランサムウェアの滞留時間の中央値は、2020年は73日でしたが28日に短縮されました。重要なのは、ランサムウェアを早期に検知して排除することです。新しいテクノロジーは新しいリスクをもたらす危険を秘めていますが、動作ベースの認証と多層防御が機密性の高いシステムの保護に役立ちます。

2023年のソーシャル メディア マーケティングに関する32の予測:ソーシャル メディアがあらゆる企業戦略の重要な要素となっていることを踏まえ、socialmediatoday.comは、主要なソーシャル メディア プラットフォームに注目し、個々の分野を詳しく掘り下げています。たとえば、動画の利用が増える中、LinkedInは音声イベントに重点を置きながら、新しい動画ツールを追加するものと予想されます。InstagramやTikTokと同様に、Pinterestは、ARの記録および表示オプションを向上させるとともに、ライブストリーム ショッピングの事前調査を行っています。たとえば、スラブに水漏れがありキッチンをリフォームするとします。業者はキッチンの画像を取り込み、新しいキッチンがどのようになるかを私たちに見せます。「コンロはあそこがいい」と妻が嬉しそうに言います。そして業者がスワイプすると、そこにコンロがあるのです。

2023年の予測 | 今後のタイムライン:Quantumrunは2023年について、文化、テクノロジー、科学、医療、ビジネスの全分野にわたる混乱を始めとした、422の予測をしています。25の予測については概要を箇条書きにし、必要に応じて掘り下げることができるようになっています。注目すべき点をいくつか挙げると、老眼鏡の10%がインターネットに接続される、世界人口の80%がオンラインでデジタル プレゼンスを持つ、世界人口の90%が携帯型スーパーコンピューターを所有するなどがあります(私はこの3つのうち2つにすでに該当しています)。これらに加え、全世界のモバイルWebトラフィックは66エクサバイトに増加し、全世界のインターネット トラフィックは302エクサバイトに達すると予想されています。1エクサバイトが100万テラバイトに相当することを考えると、いかに膨大なデータかがおわかりいただけるでしょう。

2023年にサイバーセキュリティを変える10項目:デジタル世界と攻撃対象が日々変化する中、私たちも状況の変化に適応することを求められています。人工知能は人間よりも速くリアルタイム ソリューションを生み出し、ビジネス プロセスでより重要な役割を担い始めています。また、AIは、データ分析や機械学習など、セキュリティ関連のさまざまなタスクを実行できます。ところが、攻撃者も同様に、システムへの侵入にAIを利用した自動化ソリューションを使用しているので、注意が必要です。人工知能とディープフェイク テクノロジーの利用は、サイバー犯罪を大きく助長する可能性があります。この記事では、車載ソフトウェアの脆弱性についても触れ、5Gが高速接続と広範な攻撃対象をもたらすことが攻撃者に有利に働く可能性についても説明しています。

2023年に世界を変える41のアイデア:この記事は、LinkedInの多くの投稿者のアイデアをまとめたものです。リモート ワークの求人が減少し、一部のCEOは従業員のオフィス回帰を望んでいるとしても、ハイブリッド ワークは今後も定着するでしょう。ハイブリッド ワークでは、柔軟な働き方をしながら、時折オフィスに出勤して交流を持ち、指導を受けることもできます。また、リモート ワーク人口の増加に伴い、大規模なオフィスは減少していくでしょう。テクノロジーが医療現場の人手不足の解消に貢献し、藻類、パイナップルの皮、きのこなどの斬新な材料から衣服が作られるようになります。さらに、形勢を一変させるようなスタートアップの新たな波がまもなく起こるでしょう。これらは、41のアイデアのほんの一部にすぎません。記事の全文をぜひご覧ください。

2023年のノストラダムスの大予言:400年以上にわたって研究者を悩ませてきたノストラダムスなしに、このトップ10を語ることはできません。このフランスの薬剤師は、対立する国々の間で戦争が起こり、和平協定が結ばれると主張していますが、これは毎年のように起こっています。また、ヒトとサルのハイブリッドである無敵の兵士が大混乱を引き起こすかもしれません。それはあまり嬉しくありませんが、2023年には宇宙人を乗せたシロナガスクジラほどもある巨大な隕石が地球に到達することを期待しましょう。ノストラダムスは、これらが起こる地域では人口減少が見られるとも予言しているので、ヨーロッパかもしれません。空から目が離せない一年になりそうです。

今年のトップ10は以上です。来年の12月にクジラサイズの隕石で人類が滅亡していなければ、次回のトップ10もご紹介することを予言しておきます。それまでの間、ご興味があれば、盲目の神秘思想家ババ・ヴァンガによる2023年の予測(宇宙人の地球到来、核爆発など)もご覧ください。2023年が皆さんにとって楽しく健やかで充実した一年となりますように。

過去の予測が的中したかどうかは、以下をご覧ください。