F5 GLOSSARY

Address Resolution Protocol (ARP)

ARPとは「Address Resolution Protocol」の略で、特定のIPアドレスに対応する、イーサネットのMACアドレス情報を得るためのプロトコルです。インターネット技術の標準化推進団体であるIETFが「RFC 826」として定義しています。

IPネットワークではIPアドレスで通信相手を特定していますが、IPアドレスはOSI参照モデルの第3層であるネットワーク レイヤで使用される情報であり、その下位にあたるデータリンク レイヤでは使用できません。ネットワーク レイヤでの通信を実現するには、通信で使用するパケットをデータリンク レイヤ(イーサネット)に渡し、パケットをイーサネットのフレームの中に入れ、通信を行う必要があります。このイーサネット フレームで通信相手を特定するためには、MACアドレスが必要です。

ARPリクエストは、通信相手のMACアドレスがわからない状態で発信するため、ブロードキャスト フレームとしてネットワークに送り出されます。このフレームの中の「ARPパケット」には、通信相手のIPアドレスが指定されています。このARPリクエストは、同一セグメントのイーサネットに接続されている全てのノードが受け取り、指定されたIPアドレスと同じIPアドレスを持つノードが、自分のMACアドレスを返信します。これによってARPリクエストを出したノードは、通信相手のMACアドレスを知ることができます。

なおARPはIPv4用のプロトコルであり、IPv6では「近隣探索プロトコル(Neighbor Discovery Protocol:NDP)」が使用されます。これは「RFC 4861」として定義されています。

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