F5 用語集

クライアント証明書

クライアント証明書は、システムにアクセスしたり情報を交換したりする個人または組織の ID を認証するために使用されるデジタル証明書の一種です。 通常、ユーザーが使用するPC、タブレット、スマートフォンなどのデバイスにインストール(保存)され、サーバーとの通信時に表示されます。

クライアント証明書の用途は、大きく分けて次の 2 つの目的に分類できます。

  1. アクセス制御:
    クライアント証明書は、重要な情報やapplicationsを保存するシステムにアクセスするユーザーの ID を検証し、システムのセキュリティを確保するために使用されます。 ほとんどのシステムは認証にユーザー ID とパスワードの組み合わせに依存していますが、パスワードは漏洩の危険性があり、セキュリティ上のリスクが生じます。 クライアント証明書を追加すると、安全なアクセス制御の層が追加されます。 パスワードが漏洩した場合でも、クライアント証明書を保存しているデバイスからアクセスできないため、認証は失敗します。 このアプローチは、認証の 2 つの要素、「ユーザーが知っているもの」(パスワード)と「ユーザーが持っているもの」(証明書のあるデバイス)を組み合わせ、2 要素認証と呼ばれます。

  2. ドキュメントの署名と暗号化:
    クライアント証明書は、電子メールなどのドキュメントの署名や暗号化にも使用されます。 電子メール アドレスは簡単に偽装できるため、送信者の身元を確認するためにアドレスのみに頼るのは危険です。 その結果、詐欺メール内の悪意のあるリンクをクリックするなど、フィッシング詐欺の被害に遭う可能性があります。 この問題に対処するために、S/MIME (Secure/Multipurpose Internet Mail Extensions) を使用したクライアント証明書の使用により、電子メールの暗号化とデジタル署名が可能になります。 これにより、送信者の身元が確認され、送信中の電子メールの盗聴が防止されます。

F5 の BIG-IP アクセス ポリシー マネージャ (APM) は、クライアント証明書を使用したユーザー認証をサポートし、リモート アクセスを可能にする安全な方法を提供します。