F5 用語集

セッション管理

セッション管理とは何ですか?

セッション管理とは、クライアントとサーバーのやり取り中に通信相手を識別し、その状態を追跡するプロセスを指します。 セッションとは、クライアントとサーバーの間で確立された接続であり、applicationとのデータ交換を可能にします。 セッション管理は、HTTP 通信や Webapplication開発で広く使用されています。

HTTP はステートレス プロトコル (クライアントとの通信状態を保持しない) であるため、Web ブラウザからの同一のリクエストに対しては、Web サイトから常に同じ応答が返されます。 これにより、個々のユーザー固有のアクションや複数ページのトランザクションを処理することが不可能になります。 これを解決するには、アクセスしているユーザーを識別し、その状態(これまでに実行したアクション)を追跡する必要があります。 セッション管理は、このプロセスを容易にするメカニズムです。

Webapplicationsでセッションを管理するための一般的な方法は次のとおりです。

  • クッキーの使用: 最も一般的な方法では、Web サーバーがブラウザに「Cookie」を送信し、ブラウザがそれをローカルに保存します。 後続のリクエストでは、ブラウザはリクエストに Cookie を含め、サーバーがセッション情報を取得できるようにします。 ただし、クロスサイトスクリプティング (XSS) などの脆弱性がある Web サイトでは、これらの Cookie が不正アクセスにさらされる危険性があります。
  • URL にセッション ID を埋め込む: クッキーが利用できない場合に代替手段としてよく使用されます。 セッション ID はパラメータとして URL に追加されます (例: http://f5.com/index.html?sid=1)。 ただし、この方法では、ユーザーがアドレスバーでセッション ID を直接確認および変更できるため、安全性が低くなります。
  • フォームにセッション ID を埋め込む: セッション ID がフォームに埋め込まれる、より安全な方法。 ただし、これにより Webapplication開発にさらなる労力が必要となり、<a> タグの使用制限、ブラウザの戻るボタンの不適切な機能、全体的な複雑さの増大などの課題が生じます。 このアプローチは通常、重要なフォームに限定されます。

最も実用的なセッション管理方法は、XSS 脆弱性を防ぐ対策と組み合わせて Cookie を使用することです。 F5 BIG-IP は、XSS 関連の懸念事項への対処を簡素化し、Cookie ベースのセッション管理をより安全かつ効果的にします。