WAN高速化とは、ネットワーク アプリケーションのパフォーマンスを改善するために、WAN経由でのサーバ リソースへのアクセスを高速化することを意味します。
近年ではデータセンタの集約や、Webアプリケーションの増大、リモート アクセスの普及などに伴い、WAN経由でアクセスされるアプリケーションが増えています。WAN経由の場合、LANのみで構成されるネットワークに比べて自由に広帯域を確保できず、帯域幅の制限により通信速度が低下しやすいという問題があります。そのためWANに大量のデータが流された場合には、輻輳も発生しやすくなります。最近ではWANのブロードバンド化(広帯域化)も進んでいますが、帯域を拡大するだけでは十分なパフォーマンが得られないという問題もあります。遠距離間で通信を行う場合にはどうしても遅延が発生し、またパケットロスの発生もあります。IPネットワークで広く使われているTCPは、この遅延やパケットロスの影響を受けやすいからです。
WAN高速化の手法としては、以下のものがあります。
F5はWAN高速化を実現するための製品として「F5 BIG-IP」を提供しています。これを活用することでWAN経由でのデータ通信を最適化し、まるでLAN経由で使っているかのようなユーザ体験が実現可能になります。