TNB、F5で従業員と顧客のエクスペリエンスを向上

Tenaga Nasional Berhad(TNB)は、マレーシアの多国籍電力会社で、マレーシアの人口3,200万人の大部分に電力を供給しています。F5 BIG-IPソリューションは、同社がCOVID-19パンデミックの課題に対処し、AMIの導入を支援し、最終的には生産性、事業継続性、リモート ワーカーのアクセス、同社の環境パフォーマンスを向上させました。

ビジネスの課題

マレーシア大手電力会社であるTNBは、クアラルンプールに本社があります。同社は、パンデミックの影響を緩和し、従業員の生産性を高めて顧客に継続的にサービスを提供し、健全な環境、社会、ガバナンス(ESG)慣行を組み込むことで環境保護に効果的に貢献するために、変革的なアプローチを採用しました。

この取り組みの一環として最初の目標は、一般にスマート メーターと呼ばれるAdvanced Metering Infrastructure(AMI)アプリケーション用のレジリエントなシステムを構築することでした。AMIを利用することでTNBはリモートで検針できるようになり、客先への定期的な訪問を減らすことができます。一方、顧客は、電力消費量をリアルタイムで追跡し、電気料金をオンラインでデジタル決済することができます。

解決策

TNBはF5と提携し、BIG-IP Local Traffic Manager(LTM)を使用してアプリケーションとマルチサイトに高レベルのレジリエンスを確保しました。このソリューションにより、TNBのインフラストラクチャは、ビジネス ニーズに基づいてスケーリングし、客先を物理的に訪問しなくても、リアルタイムで正確な電力消費量を把握できるようになりました。

さらに、F5のシンプルでスケーラブルなロード バランサ ソリューションは、社内のIT運用を以前のロード バランサからスムーズに移行し、ITおよび運用技術(OT)のいくつかの課題を解決するのに役立ちます。この社内のニーズに対応するため、TNBはF5と提携して、同社の既存の機能をF5 BIG-IP Access Policy Manager(APM)にアップグレードしました。両社は協力して、俊敏性とスケーラビリティを兼ね備えたリモート アクセス ソリューションを実装しました。

結果

事業継続性を確保し、生産性を向上

F5ソリューションの導入後、TNBは、マレーシアの180万戸に及ぶ一般家庭と企業に対して、AMIアプリケーションをAirWatchおよびMDMと共に導入することに成功しました。これによりレジリエントなインフラストラクチャが確立され、顧客はオンライン決済を利用できるようになり、Kedai Tenagaまで支払いに行く必要がなくなり、従業員が客先に検針に行くことによるガス排出量も削減されました。この変化は国の環境にプラスの影響を与え、TNBのESG目標達成にも貢献しています。

これまでの成功を支えとして、TNBは2026年までに顧客910万戸にスマート デバイスを展開することを計画しています。さらに、TNBは250のアプリケーションすべてを以前のロード バランサからダウンタイムなしで移行しました。

「国内180万人の[AMI]ユーザーをサポートするには、ビジネス パフォーマンスとレジリエンスを高めることが重要です」と同社の電気通信ネットワーク サービス(TNS)部門責任者であるPuan Fatmah Kadir氏は言います。「当社の環境には30台以上のF5デバイスがあり、TNSの専任チームがいます。それによって協力関係は、より良く、より明るいものとなっています。」

リモート ワークへの移行

F5のソリューションを導入することで、TNBは、従来の「オフィス勤務」から自宅勤務、または場所を問わない働き方に、ビジネスを中断することなくシームレスに移行することができました。これにより、パンデミックのロックダウン期間中も事業継続性を維持し、従業員の生産性が大幅に向上しました。BIG-IP APMによって、関連するサーバ負荷の急増とユーザー数の増加に容易に対処できました。その結果、TNBは、15,000人から20,000人の従業員が同時に接続しても、中断や遅延なしでその負荷を処理できるようになりました。

当然ながらTNBは、場所を問わない働き方によってガス排出量も削減し、F5はこれにも貢献しています。

MS Exchange 2016にシームレスかつ安全に移行

BIG-IP LTMとBIG-IP APMを活用したActive-Active Data Centre(AADC)インフラストラクチャにより、TNBは、社内外のセグメントに対応するためにMS Exchange 2010からExchange 2016に段階的に移行することができました。このセットアップにより、TNBのユーザー32,000人がExchange 2016に高い可用性で安全にアクセスできるようになり、チームの能力が向上し、非常に高度なカスタマ エクスペリエンスを提供できるようになりました。

「TNBは、ロード バランシング機能により、膨大なトラフィック負荷を処理できるようになりました」とTNBのデリバリ オペレーション サービス センタ長であるEn Zulkifli Bin Salahudin氏は言います。「業務を中断することなく円滑かつシームレスに遂行するためには、F5とのパートナーシップが不可欠なものとなりました。」

課題
  • AMIトラフィックの急増に対処できる既存のインフラストラクチャ サポートがない
  • パンデミックのロックダウン期間中にリモート ワークとアクセス ソリューションへの過負荷によって従業員の生産性が低下
  • Microsoft Exchange AADCサービスに高い可用性で安全にアクセスできること

メリット
  • 事業継続性を確保し、生産性を向上
  • リモート ワークへの移行
  • Microsoft Exchange 2016にシームレスかつ安全に移行

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