WAAPソリューションでアプリケーション保護を拡張・モダナイズ

F5エコシステム | 2023年6月22日

今日の組織は、顧客と従業員のデジタルエクスペリエンスを重視しており、そのためにはアプリケーションの変革とモダナイゼーションが必要です。これにより、より優れたデジタルエクスペリエンスを提供しやすくなる一方で、効果的なアプリセキュリティの維持が課題となります。

アプリのモダナイゼーションでは、多くの場合、新たなマイクロサービスの活用に加え、クラウドやエッジへの展開拡大が伴います。こうした変化により、APIの導入やAPIベースの通信の増加が進み、迅速なイノベーションが可能になります。しかし、これらの変革要素は、特にセキュリティチームのリソースを圧迫し、既存のアプリセキュリティコンポーネントに負荷をかける可能性もあります。モダナイゼーションに伴うアプリ展開の複雑化と、組織のアプローチ(多くの場合、サイロ化された継ぎはぎのような一連の制御)が相まって、セキュリティ全体の有効性に影響を及ぼすさまざまな問題として現れる可能性があります。

  • 拡大するアプリケーションの攻撃対象領域 — モダナイゼーションによって新たなセキュリティギャップや攻撃経路が生じ、機会を狙うサイバー犯罪者に悪用される可能性があります。そのため、APIの検出とセキュリティ、ボットや自動化への対策、レイヤー7 DoS対策など、アプリケーションセキュリティツールセットの拡充が必要になります。
  • 可視性の不足 — アプリポートフォリオと攻撃対象領域の拡大に伴ってセキュリティ上の死角が増える一方、場当たり的で不十分なセキュリティ実装による保護にとどまる可能性があります
  • 複雑性 – 管理や統合に伴う課題に加え、新しいクラウドやエッジのテクノロジー、サービス、ワークフローをレガシー環境に組み込むと、成長とイノベーションの目標を達成しながら、一貫したセキュリティ制御を維持することが困難になります
  • 総所有コストの増大 – ポイントソリューションが乱立すると、運用・保守コストが増加する可能性があります。その結果、非効率な管理が常態化し、イベントの解決が妨げられることがあります
  • 変化への対応 – 迅速な開発サイクルが求められることでサイロ化が進み、安全な開発プラクティスが妨げられ、アプリとAPIのセキュリティを効果的に実装できなくなる可能性があります

組織には、拡張性を備え、最新のアプリ開発のスピードに対応し、場所を問わず導入できる包括的なセキュリティ制御を提供するアプリとAPIのセキュリティが必要です。進化する攻撃に対応し、アプリとAPIのセキュリティをあらゆる面で確保するために、既存のWAFハードウェア/ソフトウェアの導入規模を拡大したり、複数ベンダーのポイントソリューションを継ぎはぎのように追加したりしても、必ずしも解決策になるとは限りません。多くの組織では、サイバーセキュリティ人材のスキルギャップが拡大し続ける中、導入できる制御の種類や方法が制限され、さまざまな面で脆弱性が生じる可能性があります。WAFをはじめとするアプリとAPIのセキュリティテクノロジーを管理するには、専門的なスキル、攻撃手法への精通、各ネイティブクラウドプロバイダーのものを含む特定のプラットフォームやテクノロジーに関する知識が求められます。専任のセキュリティ専門家を雇用するには多額のコストがかかるうえ、人材の確保も非常に難しいため、多くの組織では必要な人数を採用できません。また、必要なスキルセットが不足していることから、多くの組織が開発スピードに対応しながら、効果的なアプリとAPIのセキュリティを大規模に導入することに苦慮しています。

こうした課題に加え、WAFをはじめとする個々のアプリおよびAPIセキュリティテクノロジーは、それぞれ単独でも管理、チューニング、保守が難しく、ましてや一元的に運用するのは容易ではありません。レガシーアプリやモダンアプリを含む変化し続けるアプリポートフォリオや、複雑化・拡大するアプリアーキテクチャに対応するために拡張し、さらに変化するアプリ要件に合わせて実装するとなると、その難しさは一層増します。

組織がこうした最新のアプリセキュリティ課題への対応を続ける一方で、攻撃者も進化していることから、多くの組織がWebアプリケーションおよびAPI保護(WAAP)ソリューションを導入しています。WAAPは、多くの場合、新しいAI/機械学習ベースのツールと高度なアプリセキュリティ制御を単一のパッケージにまとめ、その導入と管理を効率化します。これにより、従来のWAFを超える保護を組織に提供します。通常、Software-as-a-Service(SaaS)モデルで導入されるWAAPソリューションは、効率的に拡張できるため、アプリの展開範囲が広がっても、保守負担を軽減しながら、各拠点で一貫したパフォーマンスと機能を提供します。WAAPソリューションを選択することで、アプリの場所を問わず、どこでも一貫したパフォーマンスと機能を利用できます。また、シグネチャ、ソフトウェア、ハードウェア(プラットフォーム)の保守はソリューションプロバイダーが担います。

WAAPソリューションを導入することで、分散したアプリのエンドポイント、セキュリティポリシー、拡大する脅威領域に対する一元的な可視性と制御が向上し、インシデントの解決時間を短縮できます。これは通常、統合されたSaaS管理コンソールを通じて提供され、担当チームは分散したアプリおよびAPI環境全体で、サービスとポリシーの導入、監視、管理を容易に連携して行えます。この一元管理により、潜在的な問題の発見と修正に要する時間を短縮して運用を効率化し、最終的には最新のアプリセキュリティ体制全体の有効性を高めることができます。包括的なWAAPソリューションであるF5 Distributed Cloud WAAPを採用することで、AI/機械学習を活用した統合型のアプリおよびAPIセキュリティファブリックを容易に導入し、既存のアプリセキュリティ実装を強化できます。これにより、一貫したアプリセキュリティフレームワークを提供し、データセンターからクラウド、複数のクラウド、エッジまで、あらゆる場所へシームレスに拡張できます。

F5のソリューションスペシャリストへのご相談や、F5 Distributed Cloud WAAPの詳細、デモおよびトライアルについては、お問い合わせください。

共有

著者について

Ian Dinno
Ian Dinnoシニアプロダクトマーケティングマネージャー | F5

Ian Dinnoのその他のブログ記事

関連するブログ記事

F5 Application Study Tool:OpenTelemetryによるF5 BIG-IP環境の監視
F5エコシステム | 2025/04/15

F5 Application Study Tool:OpenTelemetryによるF5 BIG-IP環境の監視

F5の新しいオープンソースツールは、BIG-IP環境を詳細に可視化し、データを追跡するとともに、強力でカスタマイズ可能なインサイトを得るための基盤を提供します。

F5 BIG-IPでAI防御を実現
F5エコシステム | 2024/11/13

F5 BIG-IPでAI防御を実現

F5 BIG-IP Advanced WAF、BIG-IP APM、BIG-IP SSL Orchestratorが、生成AIアプリ向けに包括的なセキュリティソリューションを提供する仕組みをご覧ください。

F5 Advanced WAFによるGraphQL APIの保護
F5エコシステム | 2021/08/31

F5 Advanced WAFによるGraphQL APIの保護

ここ数年、多くの組織がデジタルトランスフォーメーションを進めており、COVID-19のパンデミックによってその動きは加速しています。

アプリケーションサービスの現状 通信業界版:リーダーとしての台頭
F5エコシステム | 2019/02/19

アプリケーションサービスの現状 通信業界版:リーダーとしての台頭

通信ネットワークが進化し、さまざまな業界の幅広いユースケースに対応するなか、通信業界の回答者がテクノロジーリーダーとしての存在感を高めていることがわかります。

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではない
F5エコシステム | 2017/07/10

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではない

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではありません。真のモダナイゼーションにアプリケーションアーキテクチャとセキュリティの再構築が必要な理由を、F5ブログでご覧ください。

やめましょう。もう本当にやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。
F5エコシステム | 2016/09/19

やめましょう。もう本当にやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。

もうやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。プロトコルのパフォーマンスに関する微妙な違いと、暗号化トラフィックを適切に最適化する方法については、F5ブログをご覧ください。