デジタルトランスフォーメーションへの需要が加速し、多くのNetOpsチームが限界に達しています。わずか数年前まで、ほとんどのNetOpsチームが管理するアプリは50~100個でしたが、現在では、ほとんどの組織が250個以上を管理しています。1,000個を超えるアプリを管理していると報告する組織もあります。デジタル環境が急速に進化するなか、効率的で拡張性とセキュリティに優れたアプリケーションデリバリへの需要は、かつてないほど高まっています。
先進的な組織は、市場投入までの時間が顧客のロイヤルティと関心を獲得するうえで極めて重要な競争要因であることを認識しています。F5の調査「State of Application Strategy Report」では、回答した組織の70%以上が、この競争に勝つには、アプリケーションの開発と展開にかかる時間とコストを削減しながら、イノベーションを加速させる必要があると回答しています。
すでに対応に追われているNetOpsチームが、競合から抜け出して先行するには、どのような戦略的転換が必要でしょうか。
その答えは、戦略的な自動化にあります。
自動化でNetOpsチームの競争優位性の創出を支援
自動化を活用することで、NetOpsチームは、運用効率とスケーラビリティの向上から、セキュリティ態勢の強化やコスト削減まで、さまざまなメリットを得られます。
さまざまな業界で、F5は企業が変化する市場動向に迅速に適応できるよう支援しています。ここでは、大きな成果を上げた自動化のユースケースをいくつかご紹介します。
アプリのデプロイと管理を変革・最適化
大手メーカーでは、アプリケーションの展開が業務の効率と有効性を損なっていました。複数のチーム間で引き継ぎを行う2週間のリリースサイクルに足を取られ、業務の分断や部門間の壁が妨げとなり、関係者全員が不満を抱えていました。
F5のBIG-IP Automation Toolchainを採用し、Infrastructure as Code(IaC)を実装することで、このメーカーはアプリケーション開発者向けのセルフサービスカタログを実現し、運用の効率化と開発のアジリティ向上につなげました。組織全体で実現した具体的な効率改善は次のとおりです。
- 本番環境を稼働させたまま、約3,000個のアプリを24時間で移行
- アプリのデプロイ時間を約15日からわずか数分に短縮
- アプリとサービスの管理・保守に必要なトレーニングと専門知識を大幅に削減
- 手作業によるミスの起こりやすいプロセスを排除
一貫性の向上とコスト削減
大手銀行では、BIG-IPの導入プロセスを自動化する以前、ハイブリッドクラウド環境全体でBIG-IPインスタンス、アプリケーション、サービスの構成に一貫性を保つことが困難でした。手作業による構成と管理のプロセスが、導入の遅延、インスタンス間の差異、セキュリティポリシーのばらつきを招いていました。その結果、構成ドリフトが発生し、アプリケーションとインフラストラクチャ全体のセキュリティ、信頼性、安定性が脅かされていました。
F5の自動化を導入したことで、この銀行はBIG-IP群と関連するアプリケーションおよびサービスを迅速に拡張し、増大する需要に数分で安全に対応できるようになりました。
さらに、自動化によって手作業の必要性が減り、ダウンタイムやサービス中断の可能性が最小限に抑えられたため、同行はインスタンスあたり年間数千ドルの運用コスト(OpEx)削減も実現しました。
柔軟性の向上とセキュリティの強化
F5は、季節的な需要変動に伴って必要となるネットワーク変更への対応に苦慮していた大手小売企業にも、自動化サービスを提供しています。この小売企業には、ワークロードをBIG-IPハードウェアからソフトウェアへ移行できる機能と、繁忙期のピーク時にクラウドへバーストできる柔軟性が必要です。
自動化により、この小売企業は需要の変動に応じてBIG-IPサービスを動的に拡張できるようになりました。F5のBIG-IP自動化システムは、トラフィックパターンとリソース使用率をリアルタイムで監視し、増加したワークロードに対応するため、小売企業のBIG-IPハードウェアに追加リソースを自動的にプロビジョニングしたり、ソフトウェア定義環境で仮想インスタンスを起動したりできます。これにより、ハイブリッドクラウド環境でのシームレスな統合が可能になり、配置場所を問わず、すべてのインスタンスにわたってセキュアなポリシーベースの管理を維持できます。
障壁を打破:宣言型自動化でビジネスを将来の変化に対応
従来のソリューションは手動の命令型コマンドに依存しており、その機能を活用するには、導入した製品やサービスに関する深い知識が必要でした。
ますます変化の激しい環境でお客さまの成功を支援するため、F5はBIG-IP AS3(BIG-IP Application Services 3 extension)という新しいAPIを開発しました。AS3は宣言型モデルを採用しています。煩雑な命令型コマンドを1つずつ指定する代わりに、ビジネス目標として望ましい最終状態を定義したJSON宣言を指定すると、AS3がその内容に従ってアプリケーションサービスを自動的に構成します。

BIG-IP Automation Toolchainを導入することで、F5のお客さまは、柔軟性、拡張性、コラボレーション、効率性、イノベーションを高めながら、自動化のあらゆるメリットを享受できます。
業界をリードするAPIで競争優位性を確保
自動化のメリットに疑問の余地はありませんが、一般的には「どのように実行するのか」「どこから始めるのか」が課題となります。アプリケーションのライフサイクル全体を網羅する包括的な自動化ツールセットにより、インスタンスのオンボーディング、構成の管理、サードパーティ製ソフトウェアツールへのテレメトリデータのストリーミングなどから始められます。アプリケーションサービスに求められる迅速性に最も適した領域から自動化を開始し、そこから拡張できます。さらに、目的とする各最終状態を1回のAPI呼び出しで定義できるため、導入が簡素化され、BIG-IPサービスをより迅速かつ正確に有効化できます。

2023年にはAutomation Toolchainコンポーネントが37,000回以上ダウンロードされ、数千のお客さまが本番環境で利用しています。自動化をすでに大きく進めている場合でも、最近着手したばかりの場合でも、これから始め方を検討する場合でも、F5は自動化への取り組みを支援するために、適切なドキュメント、専門家、経験を提供します。
関連リソース
F5 BIG-IP Application Services 3 Extensionのドキュメント
F5のMark DittmerによるYouTubeチャンネル
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