アジアでパンデミックを生き抜く:危機をめぐる一考察

F5エコシステム | 2020年4月09日

F5のアジア太平洋地域マーケティング担当RVPであるKunaciilan Nallappanが、COVID-19パンデミックに対するF5の初期対応と、この状況を共に乗り越えていく中で、従業員、お客さま、地域社会を最優先し続けることの重要性について、自身の考えを語ります。

アジアで暮らす私は、1月下旬に中国政府が湖北省の封鎖を開始したとき、ただならぬ事態が起きていると感じました。この地域には約6,000万人が暮らしています。当初、この措置は極端に思えたかもしれません。しかし厳しい現実として、政府にはほとんど選択肢がなく、振り返れば、この措置によって多くの命が救われたことは間違いありません。その影響は中国全土に波及し、住民には自宅にとどまり、可能であれば在宅勤務をするよう指示が出されました。その日、北京を拠点に中国の私のチームを率いるJack Wangに電話をかけ、チームがどのように状況に適応し、安全を確保しながら、お客さまや地域社会との関わりを継続しているのかを尋ねたことを覚えています。

中国チームが迅速に策定した対応計画は、他の国でも活用できるベストプラクティスとしてまとめられたものでした。その後、わずか数週間で新型コロナウイルスは北アジアと南アジアの各地に広がり、まず韓国、シンガポール、香港が感染の波に見舞われました。各国政府がさまざまな予防措置を講じる中、F5のアジア太平洋地域でも、F5のグローバルテクノロジーサービスチームによる取り組みと連携し、多方面にわたる対策を実施しました。対応の中核に据えたのは「人を第一に考える」アプローチです。金銭的利益や商機よりもはるかに優先して、従業員、お客さま、そして地域社会の健康と幸福を第一に考えました。

従業員の安全とウェルビーイングの確保

最優先事項として、アジア太平洋地域の全従業員の安全を確保する必要がありました。そこで、在宅勤務が可能な全従業員を対象に、在宅勤務制度を導入しました。翌日、シンガポールのオフィスに出社すると、ほぼ全員が在宅勤務をしていたため、誰もいないデスクがずらりと並んでいたのを覚えています。この時点で、アジア太平洋地域のほとんどの国では、すでにテレワークが推奨されていました。さらに一歩踏み込み、従業員が自宅で安全を確保しながら生産性を維持できるよう、デジタル環境も整備しました。そのために、以下を実施しました。

  • リモートワークやビデオ会議でZoomを効果的に活用する方法など、リモートワーク技術に関するトレーニングを提供。
  • 必要に応じて、従業員に「在宅勤務」用テクノロジーキットを提供する。

業務の性質上、在宅勤務ができない従業員に対しては、1日2回の検温などの安全対策を講じました。また、基本的なことに思えても効果のある取り組みとして、個人の衛生管理を促すため、オフィス内に手指消毒剤の設置場所を増やしました。(APCJのF5従業員が働き方をどのように適応させているかについて詳しくは、F5のYouTubeチャンネルで、一般的なヒント、顧客対応、激動の時代にバランスを取る方法に関する従業員の声をご覧いただけます。)

地域社会とのつながり

地域社会を支えるために、私たち一人ひとりにできることがあります。中でも特に心を動かされたのは、中国チームがパートナーと武漢の地域社会のために行った活動です。ロックダウンが実施され、利用可能な防護具が減少していると知ると、F5チームはすぐに支援活動を開始し、寄付を呼びかけました。これはチームの義務ではありませんでしたが、より広い地域社会を支える責任があると考え、自発的に行動したのです。さらに、感染拡大の抑制に役立てるため、対応の最前線にある武漢市人民医院向けの個人用防護具を購入する資金も募りました。

COVID-19のパンデミック下で各国がそれぞれ異なる状況に直面する中、人とのつながりを見いだし、困難を乗り越える力を保つことが重要です。特に、ソーシャルディスタンスの義務化やロックダウンの期間中は、その重要性が一層高まります。

人と人とのつながりを築くことはF5のDNAに深く根付いており、私たちを人間たらしめるものでもあります。F5の仲間たちがZoom、FaceTime、WeChatなどのテクノロジーを活用して隔たりを埋め、互いにつながり続けることで、世界規模のコミュニティとして一つになる姿が数多く見られたことを、心強く感じました。

お客さまの事業継続計画を支援

また、多くのお客さまが事業継続計画を発動することになるとも認識していました。F5も支援に貢献したいと考え、緊急に必要とするお客さまに、リモートワーク向けソリューションを直ちに提供しました。多くのお客さまはリモートアクセスのキャパシティを大幅に増強する必要があり、こうしたアップグレードをすぐに活用できました。また、これらのソリューションの導入に関するあらゆるご要望に対応できるよう、サポートチームの体制も整えました。あるリモートチーム会議で、APACのサポート責任者が、在宅勤務に向けてF5サービスを拡張する多くのお客さまを支援するため、チームが24時間体制で対応していると話していたことを覚えています。しかも、こうした対応にあたるサポートエンジニアも全員リモートで勤務していました。

お客さまとのつながりを維持

非常に多くの従業員が在宅勤務に移行したことで、お客さまとの関わり方にも新たな工夫が求められました。長年にわたるデジタルインフラへの投資が大きな成果をもたらし、お客さまやパートナー向けのデジタルエンゲージメント計画を策定し、実行できました。この世界的な危機の中で、継続的につながりを保ち、F5が大規模な事業継続の維持をどのように支援できるかについて、お客さまに最新情報を提供し続けることが極めて重要でした。

特筆すべきは、中国チームが先陣を切ったことです。チーム一丸となって、顧客基盤に対する組織的な働きかけを行いました。中国チームは合計45回の無料ウェビナーを開催しました。ソートリーダーシップから技術トレーニングまで幅広いトピックを取り上げ、約30,000人のチャネルパートナーとお客さまが参加しました。

COVID-19が中国国外に拡大する中、その他の地域でも中国のベストプラクティスを取り入れ、合計15回の無料ウェビナーを開催しました。これらのセッションは英語だけでなく、インドネシア語、日本語、さらには広東語でも実施され、2,000人近くが参加しました。

今後数か月にわたり、アジア太平洋地域のその他の地域でもデジタル活動を強化していきます。例えば香港のマーケティングチームでは、お客さまにゲーム感覚でインタラクティブに参加し続けていただけるよう、オンラインハッカソンシリーズも企画しています。

ことわざにもあるように「意志あるところに道は開ける」

事業を停止するという安易な道を選ぶのではなく、現在の状況を創意工夫とイノベーションの契機と捉えた多くの方々に、心から敬意を表するとともに、勇気づけられています。このコロナウイルスとの闘いは、まだ終わりには程遠い状況です。それでも、F5チームが一丸となり、互いの心身の安全を守る姿や、「人を第一に考える」という中核的価値観を貫き、お客さま、パートナー、地域社会に深い思いやりと配慮を示す姿を目の当たりにし、心が温まりました。

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