
一部の組織がデータセンターにとどまり続ける、あるいはクラウドをしばらく利用した後にデータセンターへ戻る理由の1つは、同等のアーキテクチャを構築するための堅牢なサービスが不足していることです(私にとっては驚くことではありません)。つまり、企業がデータセンターで利用しているサービスを、クラウドでは利用できないのです。ベンダーが提供しようとしないからではありません。実際に提供はしていますが、一部のサービスには克服できない技術的課題があります。この課題の影響を最も受けやすいのがセキュリティサービスです。その多くが、主にネットワークスタックの下位層であるレイヤー2とレイヤー3への無差別アクセスに依存しているためです。
プライベートクラウドがパブリッククラウドの導入と同じ速さで(場合によってはそれ以上に)成長している背景には、ほかにも理由があります。レガシーアプリケーションは、アプリケーションやデータとの依存関係により、技術面でもコスト面でも移行が現実的でないことが少なくありません。いわば根を下ろしており、それを引き抜いて別の場所に植え直しても、ほぼ確実にうまくいかないのです。
しかし企業は、アプリケーションの世界で成功するために必要なビジネスの俊敏性とコスト効率を実現するうえで、現在、運用モデルとしてのクラウドが最善の方法であることを認識しています。そのため、企業では同様に、OpenStackのようなフレームワークが台頭しています。データセンターでクラウドと同等のエクスペリエンスを提供するには、インフラストラクチャ機能を抽象化し、ソフトウェアでプロビジョニング可能なサービスにする必要があります。OpenStackは、ストレージ、コンピューティング、ネットワークから、現在あらゆる種類のアプリケーションの提供に不可欠なアプリケーションサービス(セキュリティを含む)までを網羅し、この機能を提供します。
そのためか、F5の「State of Application Delivery」調査では、ネットワーク、インフラストラクチャ、セキュリティの業務に携わっていると回答した人々の間で、OpenStackの導入率が最も高いという結果が得られました。
だからこそ、F5はOpenStackに全面的に取り組み、成長を続けるコミュニティを支援しています。その一環として、来週開催されるOpenStack Summit (Austin)に再び参加します。単に参加するだけでなく、Spotlightスポンサーも務めます。OpenStackがそれほど重要であると認識し、その原動力となる基本理念に共感しているからです。
だからこそ、私たちは参加できること、そしてF5 OpenStack LBaaSv2の提供開始を発表できることをうれしく思います。そう、v2です。これを使用すると、仮想IP、プール、デバイスサービスグループ、ヘルスモニタリングなどのF5ロードバランシングサービスをOpenStackクラウドにプロビジョニングできます。実際にチェックアウトして(笑)、お試しいただけます。入手先はgithub またはこちらのDevCentral。お好きな方をお選びください。
展示会にご来場の際は、ぜひF5のブース(B24)へお立ち寄りください。コーヒーコーナーの近くです。バッジのスキャンにご協力いただくと、PowerBeatsワイヤレスヘッドフォンが当たる抽選にご参加いただけます。抽選はイベント終了後に行われるため、その場にいる必要はありません。
ブースでは、F5のLBaaSプラグインのデモをご覧いただけるほか、最新のHeatテンプレートについて詳しくご紹介します。これらのテンプレートは現在Githubでも公開されているため、ぜひ自由にお試しください。
- 基本的なLB Heatテンプレート
- 既存のVEにiAppをデプロイし、仮想サーバーと1つのメンバーを持つプールを構成します。Heatスタックでは、サーバー(プールメンバー)とクライアントも作成し、新しく作成したVIPへのリクエストが成功することをテストします。
- Cisco APIC統合テンプレート
- このHeatスタックは、Hitesh PatelのgithubリポジトリにあるiAppをデプロイします。APIC統合iAppテンプレートを、いくつかのデフォルト値を使用してデプロイします。
- OpenStackで起動するためのF5 VEイメージを準備する
- このテンプレートは、LinuxイメージをBIG-IP VEイメージのオンボーディングサーバーとしてデプロイします。
最後に、展示会にお越しの方は、4月26日(火)午後2時45分からMarketplace Theaterで行われる、同僚のJohn Gruberによる講演にもぜひお立ち寄りください。徹底してプロプライエタリな企業が、顧客からオープン化を求められたときに何が起こるのかを取り上げます。また、プロプライエタリな仕組みとオープンアーキテクチャをどう融合させるかという問いに答え、クラウドネットワーキングにとって「オープン」がなぜこれほど難しい課題なのかを解説します。
オースティンでの刺激的な1週間になりそうです。会場で皆さまにお会いできることを心より楽しみにしています!
Twitterの@f5networksをフォローしていただくと、会場での重要な出来事(ブース巡りで無料のビールが振る舞われる時間など)を随時ご確認いただけます。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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