ボットがビジネスに与える影響を理解する

F5エコシステム | 2022年12月20日

デジタルトランスフォーメーションの取り組みが加速し続ける一方で、各業界は大きな課題に直面しています。それは、ビジネスへの影響を最小限に抑えるため、悪意のあるボットからアプリケーションを保護することです。そのために必要なリソースを確保するには、ボットがビジネスに及ぼす定量的・定性的な影響を取締役会や経営幹部に説明する必要があります。

ビジネスのステークホルダーであれば、悪意のあるボット攻撃がセキュリティインフラストラクチャへの脅威にとどまらず、組織の事業運営と財務上の存続可能性を維持するために対処すべきビジネス課題であることをご存じでしょう。ボットはカスタマーエクスペリエンス向上の取り組みを脅かし、収益の損失や新規顧客の獲得コスト増加を招くほか、製品やサービスをアップセルする機会の損失にもつながります。また、Forrester Total Economic Impact Reportによると、運用チームが手作業によるボット対策に費やす時間は、最大10,000時間に上る可能性があります。

実際、悪意のあるボットがもたらす被害は多岐にわたるため、組織のビジネスリーダーが脅威の状況を把握していない場合、その甚大なコストを説明することさえ難しい場合があります。

さらに、組織ごとに状況は異なります。一般的な市場調査から、ボット攻撃の影響やボット対策によるビジネス上のメリットを把握できる場合もありますが、個々のビジネスの実情までは反映されていない可能性があります。では、自社のビジネスケースに即して、悪意のあるボットによる経済的影響をどのように伝えればよいのでしょうか。

そのために、実際にこのようなビジネスケースの作成に取り組んだ組織の具体例を通じて、得られた知見を見ていきましょう。

ボット対策の導入事例

効果的なボット管理がもたらす財務的価値を示すため、実店舗とオンラインショッピングサイトの両方を展開する大手小売企業に対してF5が実施したコンサルティングに基づく、次の実例をご覧ください。この小売企業は3,000万を超えるユーザーアカウントを抱え、1アカウント当たりの月間平均売上高は約50ドルに上るため、悪意のあるボットの脅威は決して軽視できないビジネス上の問題でした。

悪意のあるボットの活動により、ITチームと運用チームが費やす時間や労力、リソースが増加していました。ボットによる攻撃には、クレデンシャルスタッフィングやアカウント乗っ取り(ATO)が含まれており、その解決には、高度なスキルを持つITセキュリティ担当者や顧客対応を行うコールセンターの労力が必要でした。さらに、一部のインシデントでは返金やクレジットの付与が必要となり、運用費用に補償コストが上乗せされていました。

ボットに起因するインフラストラクチャコストも、事業に悪影響を及ぼしていました。同社のインフラストラクチャには、収益を生み出すトラフィックを処理する十分な容量があったものの、悪意のあるボットがインフラストラクチャ内を自由に通過するのを阻止できず、同社が利用するサードパーティのクラウドプロバイダーのWebホスティングリソースが枯渇していました。スクレイピングボット(競合データを抽出するためにサイトを絶えず巡回するボット)は、サイトの停止を引き起こし、エンドユーザー体験に影響を及ぼしました。その結果、顧客や収益を失い、アップセルの機会も逸していました。(別の事例では、VegNonVegもスクレイパーによって同様の追加コストと悪影響を被りました。)

この小売企業はF5と連携し、費用対効果のモデリングを通じて、以下を算出しました。

コスト削減:ボットをより効果的に緩和することで、年間約100万ドルの運用コストを削減。

収益への影響:ボット管理の改善により、この小売企業は、サイト停止の減少によって年間約50,000ドルの収益損失を防止できるほか、ユーザーアカウントの喪失やユーザー体験の低下に起因する顧客離れが減少することで、年間約100万ドルの収益損失を防止できる可能性があります。

さらに、スムーズなユーザー体験によってサイト滞在時間が延び、コンバージョン率が向上した結果、売上が160万ドル増加しました。

総便益:総経済便益は約1,100万ドルボット管理の改善により、3年間で得られる可能性があります。

では、費用便益モデリングをどのように活用できるのでしょうか。

ボット対策の費用対効果分析をより効果的に支援するため、F5は、幅広いデータを入力すると、改善されたボット管理戦略が景気後退に強い事業づくりにどのように役立つかを経営層に説明しやすい表現でビジネスケースを作成できる、Webベースのモデリングツールを開発しました。

コストと収益に関するデータ分析から得られるインサイトの例:

  • クレデンシャルスタッフィングによるアカウント乗っ取りへの対応
  • コールセンターでのインシデント報告
  • 自動化されたトラフィックに起因するインフラストラクチャコスト
  • サイト停止による収益損失
  • ブランドイメージの低下や顧客体験の悪化による収益への影響

ボットによるビジネスへの影響に関する無料相談に申し込む

無料の包括的なボットビジネス影響分析にお申し込みいただくと、悪意のあるボットが不正行為、インフラ費用、従業員の疲弊、顧客離れを通じてビジネスにどれほどの損失をもたらしているかを把握できます。この分析は、お客さまのビジネスと業界に合わせてカスタマイズされます。また、無料のボット影響計算ツールを今すぐ利用すれば、ボットが組織のビジネスに及ぼす影響の概要を確認できます。

さらに、自動化されたボット攻撃が組織にもたらすコストと、効果的なボット管理によるビジネス上のメリットをより適切に伝える方法については、ホワイトペーパー「ボットから役員会議室まで:悪質なボットが貸借対照表に及ぼす悪影響」をご覧ください。

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タグ: 2022

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