要約:第3回年次アプリケーションデリバリーの現状レポートを公開しました。各組織では、セキュリティやクラウドへの移行に対する関心が高く、アプリケーションサービスへの依存度も高まっています。
同名の1994年の映画で、フォレスト・ガンプは看護師に、彼ならではの意外な知恵をこう語りました。「ママはいつも言ってた。人の靴を見れば、その人がどこへ行くのか、どこにいたのか、その人のことがよく分かるって」。これはアプリサービスにも当てはまります。組織が利用している、または利用を予定しているアプリサービスを見れば、その組織がどこへ向かっているのかを含め、多くのことが分かります。
特に興味深い洞察のいくつかは、組織がどのアプリサービスを利用しているかだけでなく、それらをどこでどのようなフォームファクターで利用したいかを尋ねることで直接得られます。コンテナを選ぶのでしょうか。それとも、仮想アプライアンスを使い続けるのでしょうか。現在、アプリのパフォーマンスはどの程度重要で、HTTP/2のようにアプリを高速化するアプリサービスの導入はどの程度進んでいるのでしょうか。
私たちは多くの質問を投げかけ、数多くの回答を得ました。世界各地のさまざまなIT分野で働く2,000人以上を対象に、アプリとクラウド、アプリサービスとセキュリティに関する計画、さらにDevOpsやSDNなど、プログラマビリティが牽引するトレンドやテクノロジーについての率直な考えを尋ねることで、2017年に組織が向かう方向性が明らかになりました。

そして喜ばしいことに、2017年はクラウドコンピューティングを通じて、より安全なアプリが提供される年になりそうです。
予測:よりセキュアでスマートなクラウドへ
戦略面では、プライベートクラウド、パブリッククラウド、SaaSなど、あらゆる形態のクラウドが、今後2~5年で影響を及ぼすと各組織が考えるテクノロジーの中で大きな位置を占めています。実際、回答者の5人に1人は、2017年までにアプリの50%超をクラウドから提供する見込みです。こうした戦略に沿って、投資も進めています。投資先の上位3項目は、戦略的影響に対する認識と一致しており、いずれもクラウドを指し示しています。

そのため、アプリケーションがどこに存在していても配信できるよう、組織が利用する平均14種類のアプリケーションサービスをパブリッククラウドに導入する傾向が強まっているのは、当然の結果と言えます。例外なく、クラウド環境へのアプリケーションサービスの導入に対する関心が高まっています。
アプリケーションサービスではセキュリティが圧倒的な割合を占めており、今後1年間に導入が計画されているサービスの上位は、DDoS緩和(30%)、DNSSEC(29%)、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)サービス(29%)です。
ハイブリッドクラウドの実装(23%)とセキュリティ対策全般(34%)のいずれにおいても、人材不足が課題として挙げられています。アプリケーションサービスは、イノベーションやビジネスの推進を妨げるスキルギャップの解消に役立ちます。回答者の25%がDDoS防御/緩和をサービスとして導入したいと回答したのは、おそらくこのためです。こうしたモデルは、特にセキュリティ分野において、専門家によるマネージドサービスを提供することで既存のセキュリティ担当者の負担を軽減します。同時に、オンプレミス、パブリッククラウド、コロケーションクラウドなど、社内外に展開されるアプリケーションに対して、アーキテクチャ上の互換性を備えたモデルを提供します。
デジタル経済を支えるアプリケーションをサポートし、保護するアプリケーションサービスが増える中、DevOpsと関連付けられることの多い自動化およびオーケストレーションのツールやフレームワークの利用が大幅に拡大しているのも当然です。多くの組織では、運用が転換点に達しています。規模とスピードの課題に人員の増強で対処することは、もはや選択肢ではありません。追加投資による効果も薄れつつあります。そのため、組織は自動化とオーケストレーションを積極的に導入しています。
DevOpsは依然として戦略上の優先度が低いものの、IT全体で自動化とオーケストレーションの重要性が高まり、実際の利用も確実に拡大しています。すべてのフレームワークとツールで導入が進み、それに伴い、あらゆる役割においてテンプレートとAPI(プログラマビリティ)を重視する割合が前年比で大幅に増加しました。なかでもテンプレートの伸びが最も大きく、重要と考える割合は2016年の22%から2017年には52%へと急増しました。同様に目覚ましい利用の伸びを示したOpenStackが、テンプレートベースのプログラマビリティが急速に注目を集めた要因かもしれません。
回答者がDevOpsとSDNによるプログラマビリティを採用する理由は、予想されるような市場投入までの時間ではありません。回答者は一貫して、迅速な市場投入よりも運用規模とコストを重視していました。ただし、経営幹部からの指示が動機だと回答した6%と、導入がボーナスの支給条件となっていた2%は例外です。
ただし、レポート全体をここで繰り返すことはせず、最後に今年の「アプリケーションデリバリーの現状」レポートの主な調査結果をご紹介します。
- アプリサービスのニーズが高まっています。
回答者の4分の3が10以上のサービスを導入しており、2016年に10以上のサービスを導入していると回答した60%から増加しています。平均的な組織では、今後12か月間に17件の導入を計画しています。 - クラウド活用力が重要です。
回答者の5人に1人が2017年までにアプリケーションの半数以上をクラウドに移行する計画を立て、5人に4人がマルチクラウド環境を採用する中、関連スキルの不足が続いているにもかかわらず、組織はクラウドコンピューティングの導入を拡大しています。 - セキュリティサービスが信頼感を高める。
世界的に見ると、攻撃に耐える能力に最も自信を持つ組織は、単純な境界型セキュリティのアプローチを超えて対策を拡充しています。その多くが、今後1年以内にDDoS緩和、DNSSEC保護、Webアプリケーションファイアウォールを導入する予定です。 - DevOpsは運用段階へ。
DevOpsとプログラマビリティへの関心を高める最大の要因は、スケーラビリティと運用コストの削減です。デジタル経済で成長するには、この規模への対応力が欠かせません。
さらに詳しい内容と今後の展開
さらに詳しい内容はレポート全文(まだ入手されていない場合は、今すぐ入手できます)でご確認いただけます。自動化とオーケストレーションの実践状況やDevOpsに対する認識の詳細、組織のセキュリティに対する信頼に最も大きな影響を与えるアプリサービスについてのセキュリティ分析、さらに、さまざまなエンタープライズアプリケーションを組織が具体的にどこへ展開する予定なのかも取り上げています。先に答えを明かすと、間違いなく何らかのクラウドです。
今後数週間にわたり、主要な調査結果をさらに掘り下げた詳細情報やインサイトをお届けします。
それでは、レポートとコーヒーを用意して、くつろぎながら読み進めてください。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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