BIG-IP VE for SmartNICsソリューションがL4トラフィックアクセラレーションとキャリアグレードNATに対応

F5エコシステム | 2021年9月08日

驚くべきことに、F5が発表してから、すでに1年余りが経過しました。BIG-IP VE for SmartNICsソリューションは、改めてご説明すると、BIG-IP Virtual EditionとIntel SmartNICを統合した製品で、コストを削減しながらパフォーマンスと効率を向上させます。この間も、インターネットとアプリケーションを取り巻く環境は急速に進化し続けてきました。以下のデータポイントを総合すると、このソリューションの有用性だけでなく、本日発表する新しいユースケースの重要性も見えてきます(詳細はこの後すぐにご紹介しますので、引き続きお読みください)。

“2023年までにインターネットユーザーは合計53億人(2018年の39億人から増加)に達し、1人当たりが所有する固有デバイス数は平均3.6台(2018年の2.4台から増加)になる見込みです。1”

誰の目にも明らかなように、インターネットユーザーがこれほど大幅に増加すれば、アプリケーションやサービスの需要も高まります。拡大するユーザー基盤を支えるには、ワークロードをスケールアップおよびスケールアウトするだけでなく、増大するトラフィック量に対応できるよう、ネットワークインフラ全体も強化する必要が生じるでしょう。また現在では、大半のユーザーがモバイルデバイスと固定設置型デバイスをこれまで以上に幅広く利用しているため、クライアントの種類を問わず高品質なエクスペリエンスを確保することが、かつてないほど重要になっています。これは、2つ目のデータポイントからも確認できます。

“モバイル以外のユーザーの約25%は、ウェブサイトの読み込みに4秒を超えると閲覧を中止します。一方、モバイルユーザーの74%は、モバイルサイトの読み込みに5秒を超えると閲覧を中止します。2”

現在のアプリケーションでは、極めて高速なWebおよびモバイル体験が当然の要件と見なされています。ユーザーがそれ以下の体験を受け入れない中、顧客や収益を失うリスクを軽減するため、スピードと信頼性を重視したアプリケーション環境の設計を求める圧力が組織に高まっています。最高性能のサーバーや、レイテンシーを最小限に抑えたルーターとケーブルを運用するだけでなく、体験を向上させるために、サービスやコンテンツをエンドユーザーの近くへ移す組織も増えています。最後のデータポイントが示すとおりです。

“2023年までに、新規エンタープライズインフラストラクチャの50%以上がエッジに導入され、その大半では、より低コストの仮想化インフラストラクチャ上にワークロードとネットワークコンポーネントが展開される見込みです。3 / 4”

要約すると、ユーザーの期待を上回るには、ITチームには、より高いパフォーマンスと信頼性、より低いレイテンシを実現し、集中型データセンターから分散型エッジ拠点まで、あらゆる場所に柔軟に導入できるネットワークソリューションが必要です。つまり、組織にはF5のBIG-IP VE for SmartNICsのようなソリューションが求められます。

CGNATおよびレイヤー4トラフィック高速化のためのSmartNICオフロード

BIG-IP VE for SmartNICsソリューションでは、高性能なField Programmable Gate Array(FPGA)を搭載したSmartNICを使用し、特に高い計算負荷がかかる機能をBIG-IP Virtual Editionからオフロードします。BIG-IP VEは通常、汎用ワークロード向けの性能を備えた市販(COTS)サーバー上に導入されるため、DDoS緩和などのリソース集約型タスクを効率的に実行するためのコンピューティング能力が不足する場合があります。一方、SmartNICを使用すると、システム性能が大幅に向上するだけでなく、BIG-IP VEのコンピューティングリソースへの負荷も軽減されます。

昨年のソリューション提供開始時にリリースした当初のDDoSユースケースを拡張し、このSmartNIC統合により、キャリアグレードネットワークアドレス変換(CGNAT)とレイヤー4トラフィックアクセラレーション(レイヤー4ロードバランシングなど)の両方を強化できるようになりました。以下の図1は、これらのユースケースを実現するためにSmartNICがBIG-IP VEとどのように統合されるかを概説しています。

SmartNICの構成図

図1:BIG-IP VEからIntel FPGA PAC N3000 SmartNICへのタスクオフロードの概念図

実際、SmartNICのFPGA内でCGNATおよびL4トラフィック処理機能を実行したソリューションテストでは、総トラフィックスループットが約30%向上し、VEのコンピューティング使用率が約80%から最小5%まで低減する可能性があることが示されています。これにより、より大量のユーザートラフィックを処理できるようになるだけでなく、システムの信頼性も向上します。さらに、BIG-IP VEのコンピューティングサイクルに余裕が生まれ、他のセキュリティおよびトラフィック管理タスクに割り当てることができます。

これらの機能をSmartNIC内で処理することで、レイテンシーも短縮できます。図1に示すように、対象となる接続はBIG-IP VEを実質的にバイパスするため、接続時間全体を約500 μs短縮できます。短縮幅はわずかでも、金融や医療など時間的制約の厳しい市場や、エッジコンテンツ配信ネットワーク(CDN)経由でライブストリーミングを提供するメディア企業にとっては大きな効果があります。

BIG-IP VE for SmartNICsソリューションは、新規または既存のHigh Performance BIG-IP VE向けアドオンとして提供されています。今後もF5は、将来のリリースで対応するユースケースを段階的に拡充していきます。ここで取り上げたユースケースや、ソリューションの詳細については、こちらのソリューション概要(リンクを追加)をご覧ください。

これは、VEに割り当てられた仮想コア数に基づいてライセンスされる、スループット制限のないBIG-IP VEです。たとえば、スループットが10 Gbpsに制限される10 Gbps VEを購入する代わりに、8個の仮想コアを使用できる8 vCPU High Performance VEを購入できます。この場合、スループットはF5によって制限されず、利用可能なコンピューティング能力に応じて決まります。8~24 vCPUの範囲で、4 vCPU単位(8、12、16、20、24)で提供されます。

その他のリソース:

1 Ciscoインターネットの現状レポート(2018~2023年)

2 LoadStorm

3 Flexera State of the Cloud 2021

4 Statista

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タグ: 2021

著者について

Tom Atkins
Tom Atkinsプリンシパルプロダクトマーケティングマネージャー | F5

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