あらゆる業界や組織が、限られたリソースでより多くの成果を上げ、迅速に対応し、AIを安全に導入しながら、複雑さを増すインフラストラクチャ環境を保護することを求められています。多くのお客さまがF5に支援を求める理由の一端は、ここにあります。
しかし、ほとんどのITチームが実際に直面しているのは、AIの活用を想定して専用設計されたクラウドネイティブ環境ではありません。むしろ、AIオーケストレーションを想定せずに構築されたオンプレミスサーバー、レガシーシステム、マルチクラウド環境が複雑に混在しています。こうした現実を踏まえ、多くの組織は、ゼロからやり直すことなく、安全かつ実用的な方法でAI主導の運用を導入するにはどうすればよいのでしょうか。
まさにこの課題を解決したのが、F5の業界をリードするソリューションとRed Hatのテクノロジーに、自社の高度な自動化に関する専門知識を組み合わせた、F5のパートナーであるPresidioです。
今日のITチームが直面する課題
Linux、ネットワーク、インフラストラクチャの管理者が、コンプライアンスへの準拠を証明しながら、環境の構成、プロビジョニング、セキュリティ確保を行う日常業務は、ますます困難になっています。1台のサーバーに対するコンプライアンスレポートだけでも、ネットワーク、ストレージ、コンピューティング、オペレーティングシステムの各レイヤーにわたり、重大な指摘事項が数百件に上ることがあります。これがデータセンター全体に及び、さらにクラウドシステムやファイアウォールも加わると、必要な手作業は膨大になります。
ネットワークポリシーとOS設定の両方に関わる脆弱性を1件解消するだけでも、通常は問題の診断に複数の専門家が必要です。関与する専門家が増えるほど、解決には時間がかかります。自動化は確かに役立ちますが、従来の自動化ツールでは、分析や解釈を行い、次に取るべき対応をインテリジェントに判断することはできません。そこで、AIが大いに役立つ可能性があります。
しかし、「エージェントを追加するだけ」という単純な解決策には、アーキテクチャ上の大きな課題があります。既存のデータセンターインフラストラクチャの大半は、AIエージェントが標準でアクセスできるようにはなっていません。これは意図的な場合もあれば、過去の設計上の偶然による場合もあります。いずれにしても、組織が自社環境にAIを接続するだけで成果を期待することはできません。レガシーインフラストラクチャと最新のインフラストラクチャをつなぐ一貫したフレームワークがなければ、AI主導の運用を安全かつスケーラブルに実現する道筋はありません。
AI駆動型インテリジェント運用の構築
F5のパートナーであるPresidioは、現在実際に稼働している既存インフラストラクチャを管理するITチーム向けに、AIエージェントを活用したインテリジェントなIT運用フレームワークを開発しました。Red Hat OpenShiftとRed Hat Ansible Automation Platformを中核基盤とし、F5がエンドツーエンドでセキュリティを確保するこのフレームワークは、AIエージェントと実績ある自動化ツールを組み合わせ、既存システムの再設計を必要とせずに、オンプレミス、ハイブリッド、マルチクラウドの各環境にわたるIT運用をインテリジェントにオーケストレーションします。
Presidioによると、このフレームワークの構築において特に重要な設計上の判断の1つは、AIエージェントの動作に決定性を持たせることでした。インフラストラクチャを扱う場合、IT運用担当者がどのような表現でリクエストしても、システムが一貫性のある、事前に定められた、コンプライアンスに準拠した方法で応答するようにする必要があります。
“このフレームワークの構築において最も重要な設計上の判断の1つは、AIエージェントの動作に決定性を持たせることでした。”
Presidioは、Red Hat Ansible Automation Platformを実行の中核に据えることで、この課題を解決しました。AIエージェントがインフラストラクチャを直接操作すると、予測不能な動作やセキュリティリスクが生じるため、このフレームワークでは、実行するRed Hat Ansible Automation Platform Playbookをエージェントが決定し、実際の変更はプラットフォーム自体が行います。AIエージェントが頭脳、Red Hat Ansible Automation Platformが手足の役割を担い、すべてのアクションが事前に定義およびテストされたPlaybookに従うことで、完全な監査可能性を確保します。
同様に重要なのが、インフラストラクチャがどこに存在していても、AIエージェントを安全に接続するという課題です。Presidioのフレームワークでは、F5 Distributed Cloud Services,F5 Application Delivery and Security Platformの一部であるを活用してAPIを保護し、ボット対策を導入するとともに、オンプレミス環境とマルチクラウド環境を容易に接続します。さらに、Red Hat OpenShiftとRed Hat Ansible Automation Platformが、必要なあらゆるインフラストラクチャやツールを容易にコンテナ化し、自動化するための基盤となります。
F5 AI GuardrailsはAIレイヤー自体の保護をさらに強化します。実行時にプロンプトと応答を検査し、プロンプトインジェクション、個人を特定できる情報(PII)や機密データの流出、有害な出力、敵対的攻撃から防御します。その結果、オンプレミス、ハイブリッド、マルチクラウドのインフラストラクチャをどのように組み合わせても機能する、完全に接続され、包括的に保護されたアーキテクチャを実現します。

セキュリティとコンプライアンス:実際の事例
このソリューションのメリットを示すため、サーバーのセキュリティとコンプライアンスを確保するという一般的なIT業務を例に考えてみましょう。サーバーに対してコンプライアンススキャンを実行すると、ネットワーク、ストレージ、OSの各レイヤーにわたり、重大度の異なる数百件もの検出事項がレポートに含まれる場合があります。従来、管理者はすべての検出事項を手作業で解釈し、誤検知を特定して、各問題に適切な修復方法を判断したうえで、自ら修正するか、適切な専門担当者に振り分ける必要がありました。
F5によってセキュリティが確保され、接続されたPresidioのインテリジェント運用フレームワークは、このプロセスを一変させます。AIエージェントがコンプライアンスレポートを分析し、実際の重大な脆弱性と誤検知を区別して、適切な修復方法を推奨するとともに、修正を実行するRed Hat Ansible Automation Platform Playbooksを生成します。これらはすべて1回の処理で完了します。従来は数時間に及ぶ手作業と複数の専門家への相談が必要でしたが、今では完全な修復計画とその実行に必要な自動化コードを生成し、数百のシステムへ同時に展開できるようになります。管理者は、実装前に修復計画と自動化について、専門家として「ヒューマン・イン・ザ・ループ」でレビューするだけです。
組織がどのようなIT運用のユースケースに直面しても、Presidioはそのユースケースに対応するフレームワークを実装し、F5とRed Hatのテクノロジーを活用して安全に実行するための手段を提供します。このソリューションは、業界をリードするテクノロジーを基盤とし、各組織固有の要件に適応できる柔軟で拡張性の高い基盤です。
AIでIT運用を安全にモダナイズ
F5、Red Hat、Presidioの強力な組み合わせにより、組織が現在利用しているインフラストラクチャと、目指すAI主導の未来の両方に対応する理想的なソリューションが実現しました。オンプレミス、ハイブリッド、マルチクラウドのいずれの環境でも、インテリジェントで自動化されたIT運用へと移行するための、安全で拡張性に優れ、すぐに実践できる道筋が得られます。
AIを活用する未来に向けて、F5、Red Hat、Presidioが安全でインテリジェントな運用の実現をどのように支援できるか、詳しく知りたい方は、今週ジョージア州アトランタで開催されるRed Hat SummitのPresidioハッピーアワーにぜひご参加ください。
共同ソリューションの詳細については、5月21日にカリフォルニア州サンノゼで開催される「F5 Academy Roadshow: AIデータ配信とランタイムセキュリティの力を引き出す」にもぜひご参加ください。
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