通信事業者向けマルチクラウドネットワーキング:負担を減らし、より大きな成果を

F5エコシステム | 2022年3月28日

マルチクラウドネットワーキングは、通信事業者にとって大きなビジネスチャンスです。

そう遠くない将来、マルチクラウドネットワーキングは、通信事業者が他の企業による複数環境へのワークロード分散を支援し、組織の効率性と俊敏性を高めるための主要な手段の1つとなるでしょう。

では、マルチクラウドネットワーキングを実装する最適な方法とは何でしょうか。

その答えを導くには、まず最終的な目標を検討する必要があります。多くの組織では、異なる環境にあるアプリケーションを接続する必要性が導入の主な目的となります。また、アプリケーションの接続には、ネットワークだけでは不十分です。アプリケーションの可用性と保護を常に確保するには、セキュリティと負荷分散も必要です。

ネットワーク中心のマルチクラウドネットワーキングを構成するさまざまな要素は、複数の企業から提供されています。F5は総力を挙げて、パズルを構成する主要なピースをすべて揃えました。これには、ネットワーキング、分散型アプリケーションデリバリーコントローラー(ADC)、包括的なネットワークおよびアプリケーションセキュリティ機能群を組み合わせた、完全に統合されたソリューションが含まれます。これらすべてを、異なるクラウドプラットフォーム間で機能する共通の水平スタックとして提供します。さらに、SaaSベースのモデルで容易に利用できます。多くの場合、通信事業者と直接提携し、企業向けに包括的なマルチクラウドソリューションを提供することも可能です。

マルチクラウドネットワーキングは必須に

マルチクラウドネットワーキングを導入する機は熟しています。多くの点で、これはエンタープライズITにとって論理的な次のステップです。

従来、組織は複数のクラウドを利用していましたが、各ワークロードはそれぞれ独立した環境に配置され、クラウドごとに個別に管理されていました。

現在、企業はクラウドネイティブ技術を活用し、俊敏性と拡張性を大幅に高めています。アプリがマイクロサービスで構成されるケースが増えるにつれ、1つのアプリが複数の異なる環境にまたがることが一般的になりつつあります。つまり、アプリは分散化されると同時に、分解も進んでいます。エッジコンピューティングの普及に伴い、堅牢なマルチクラウドネットワーキングソリューションの必要性はさらに高まっています。エッジを導入すると、相互接続が必要なサイトが大幅に増え、運用の複雑さとコストが増大します。

欧州では、データプライバシーとデータ主権に関する規制を受け、多くの組織が機密データの手前に位置するアプリケーションのバックエンドを、自社のオンサイト施設(オンプレミス)に配置しています。一方、顧客とのやり取りを担うアプリケーションのフロントエンドは、必要に応じてスケールアップやスケールダウンができるよう、パブリッククラウドで稼働させることが可能です。その結果、企業アプリケーションとそれを構成するマイクロサービスは、ネットワークへのアプローチが異なる複数の環境に分散する傾向が強まっています。しかし、これらのアプリケーションとマイクロサービスは、引き続き相互にエンドツーエンドで安全に接続する必要があります。

通信事業者のCTOも同じ課題に直面しています。たとえば、モバイルGGSNゲートウェイは従来、専用に設計されたハードウェア上で動作するモノリシックなコードでした。現在、このコードは複数の仮想ネットワーク機能(VNF)またはクラウドネイティブネットワーク機能(CNF)に分散されています。コントロールプレーンとデータプレーンの機能も分離され、分散されています。スタンドアロン5Gネットワークへの移行に伴い、通信事業者は今後、異なる場所に展開されたVNFとCNFの相互接続をますます重視するようになります。

手作業という選択肢 — 時間とコストがかかる

異なる環境にあるアプリケーションは、手動で接続できます。複数のクラウドに仮想ルーターインスタンスを導入し、クラウド間のIPネットワーク接続とエンドツーエンド暗号化に対応している企業もあります。その場合、運用チームが仮想ルーターと各環境のアプリケーションを手動で接続します。しかし、アプリケーションには引き続き負荷分散とアプリケーションセキュリティが必要なため、別の仮想インスタンス群を有効化してプロビジョニングする必要があります。

これはスケーラブルなアプローチではありません。複数のサイトでこうした手順を実施するには、多くの労力とコストがかかります。さらに、手動で構成するには、環境ごとに幅広い知識が必要です。つまり、運用が複雑になります。

幸い、基盤となるクラウドネットワークの複雑さを抽象化することで、こうした負担を軽減できます。パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジプラットフォーム上に構築されたF5のソリューションが、その強力な解決策となります。APIが基盤環境と通信し、各環境内のアプリケーションを自動的に検出します。これまで数週間かかっていた一部のセットアップ作業を、わずか数分で完了できるようになります。

また、エンドツーエンドのネットワークポリシーとセキュリティポリシーを一元管理できる、単一の管理画面も提供します。これにより、各アプリを別の環境にある他のアプリへ安全に接続する方法を正確に指定できます。エンドツーエンド暗号化、ファイアウォールルール、ネットワークはすべて自動的に設定されます。単一のダッシュボードで、ネットワーク、アプリ、セキュリティ環境の全体を可視化できます。さらに、これらすべてを通信事業者のプライベートバックボーンネットワークと統合できます。F5独自のネットワークを利用することも可能です。どちらを利用するかは、お客さまが選択できます。

この種のテクノロジーのメリットは、すぐに明らかになります。インスタンスが停止した場合、トラフィックは別のアプリケーションに振り分けられます。可用性はあらかじめ組み込まれています。障害が発生した場合も、エンドツーエンドの可視性により、問題の発生源を迅速に特定できます。

その結果、より適切な意思決定を迅速に行えるようになります。さらに、信頼性が向上し、設備投資と運用コストが削減され、アプリケーションのパフォーマンスも向上します。通信事業者とその法人顧客の双方にとって、マルチクラウドネットワーキングは、負担なくメリットを得られるものであるべきです。

F5のSPソリューションの詳細については、以下をご覧ください: https://www.f5.com/solutions/service-providers

F5は、4月5~7日に開催されるMPLS, SD & AI Net World Congressでも、通信事業者向けマルチクラウドネットワーキングについてご紹介します。F5の出展に関する詳細はこちらをご覧ください:https://www.f5.com/company/events/mpls-sd-ai-net-world-congress-paris-2022

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タグ: 2022

著者について

Bart Salaets
Bart Salaetsフィールド最高技術責任者 | F5

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