F5はチャネル主導で事業を展開しており、明確にお伝えしたいことがあります。CalypsoAIの買収は、お客さまと同様にパートナーにもメリットをもたらします。CalypsoAIによって、すぐに活用できるエンタープライズグレードのAIセキュリティ機能が加わり、チャネルパートナーは、販売できる高価値なソリューション、構築できるサービス、新規ビジネスの獲得につながる差別化された製品・サービスを提供できるようになります。F5はこのことを心から喜んでいます。
モデルに依存しないランタイム保護と敵対的テストを、実績あるF5のアプリケーションおよびAPIセキュリティの幅広い展開力と組み合わせることで、パートナーはCISOやSecOpsとの対話を始める有力な足掛かりを得られます。同時に、顧客のデータ保護、敵対的脅威への対抗、責任あるAIのガバナンスを支援するサービスのポートフォリオを拡充できます。
これがパートナー、お客さま、そしてF5の市場展開戦略にとって何を意味するのかを掘り下げるため、F5のGlobal Partner Ecosystem担当VPであるLisa Citronに話を聞きました。
Q:CalypsoAIの買収は、F5のパートナーにとってどのような意味を持つのでしょうか。新たな機会は生まれますか。具体例を挙げていただけますか。
Citron:AIセキュリティへの需要が急増し続ける中、今回の買収はF5のチャネルパートナーに大きな可能性を秘めた新たな機会をもたらします。AIワークフローを拡張するお客さまが増えるにつれ、堅牢なセキュリティの必要性はかつてないほど高まっています。F5によるCalypsoAIの買収により、パートナーはこの機会の最前線に立ち、拡大するAIセキュリティ市場の需要を取り込みながら、企業が新たな脅威に先手を打てるよう支援できます。
CalypsoAIをF5 Application Delivery and Security Platformに統合することで、パートナーは、ジェイルブレイク攻撃やプロンプトインジェクションなど、新たに出現する敵対的AIの脅威から保護し、機密データを保護するとともに、EU AI ActやGeneral Data Protection Regulationなど、増大する規制要件へのお客さまの対応を支援する最先端のソリューションを提供できます。さらに、AIを安全かつ確実に拡張できるようお客さまを支援する独自のプログラムやサービスを構築することも可能になります。これは、増大するリスクへの対応にとどまりません。急速に拡大するAIセキュリティ市場の未来を形作るうえで、F5のパートナーが主導的な役割を果たす機会となります。
Q:この買収により、F5パートナーは、お客さまのサイバーセキュリティニーズにより適切に対応するための新たな機能を獲得できますか?その場合、具体的にどのような機能ですか?
Citron:もちろんです。今回の買収により、F5のパートナーは、特に急速に進化するAI分野において、お客さまが抱える喫緊のサイバーセキュリティニーズに対応するための強力な新機能を活用できるようになります。組織がAIの導入を進める中、APIの急増から、モデルが脆弱なデータストアにアクセスすることで生じるリスクまで、重大な課題に直面しています。こうした動的かつ拡大し続ける攻撃対象領域には高度なセキュリティソリューションが必要であり、CalypsoAIの統合が大きな効果を発揮します。
CalypsoAIを活用することで、パートナーは重大なAIリスクに対処するための個別最適化されたソリューションを構築できます。たとえば、機密データの開示や望ましくない出力を防ぎ、モデルが責任ある動作をするようにガードレールを導入できます。AIチャットボットを利用する化粧品会社を例に考えてみましょう。ボットが医療上の助言を一切行わないよう、ガードレールを設定できます。同様に、金融サービス会社では、AIツールが規制対象となる金融上の助言を行わないようにできます。重要なのは、モデルが特定のデータにアクセスできるからといって、そのデータを使用すべきとは限らないという点です。ガードレールは、その徹底に役立ちます。
CalypsoAIを活用することで、パートナーはプロアクティブなリスク評価サービスを提供し、プロンプトインジェクションやジェイルブレイク攻撃などの外部脅威に先手を打って対処することもできます。月間10,000件を超える攻撃プロンプトを生成する業界屈指のAI脅威ライブラリに基づく敵対的攻撃シミュレーションを使用することで、脆弱性をリアルタイムで特定するための詳細なインサイトを提供できます。
さらに、パートナーは統合ガバナンスソリューションを提供することで、EU AI ActやGDPRなどのコンプライアンス要件への対応を支援できます。ダッシュボード、リスクスコアリング、思考連鎖を明らかにする監査証跡などの機能は、いわゆるAIのブラックボックスの解明に役立ち、運用の透明性を通じてAIコンプライアンスへの対応を効率化します。Agentic FingerprintsやOutcome Analysisなどの機能を備えたCalypsoAIは、説明可能性の最前線に立ち、AIシステムが特定の判断や行動に至った理由をお客さまが理解できるよう支援します。
運用レジリエンスも、パートナーが支援できる領域の1つです。継続的な脆弱性評価、計画的な再テスト、優先順位に基づく修復を通じて、クラッシュや遅延などの問題の回避を支援できます。脅威インテリジェンスから得られた知見をワークフローに統合することで、パートナーは運用のセキュリティを確保し、全体的なパフォーマンスを向上させる包括的なソリューションを提供できます。
最終的に、この買収により、F5のパートナーはAIセキュリティ市場をリードするとともに、差別化、成長、長期的な成功を促進する革新的なプログラムを構築できるようになります。
Q:この買収により、F5とそのパートナーは競争優位性を獲得できますか?獲得できる場合、どのような優位性ですか?
Citron: この買収により、F5は、チャネルパートナーとお客さまが急速に変化するAI脅威の動向に先手を打てるよう支援するうえで、より有利な立場に立つことができます。これにより、F5は2つの重要な点で明確な競争優位性を得られます。
第1に、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境全体でシームレスに機能する、プロアクティブかつAIに特化したセキュリティプラットフォームを提供するF5の能力が強化されます。AIのスケール拡大は新たなリスクを生む可能性がありますが、F5は現在、導入場所を問わず、パイロット段階から本番環境までAIシステムを保護するためのツールを備えています。
第2に、従来のネットワーク中心のセキュリティベンダーや単一機能のソリューションとの差別化につながります。こうしたツールの多くは、ネットワークトラフィックの「誰」と「どこ」に重点を置いています。しかし、AIの脅威は異なり、トークン、プロンプト、データモデルがやり取りするアプリケーションレイヤーの細部に潜んでいます。まさにこの領域でF5の強みが発揮されます。F5は、数十年にわたりアプリケーションレイヤーを保護してきた経験を生かし、脅威が実際に発生する場所で対処できる独自の立場にあります。今回の買収により、脅威やAIモデル自体の変化に合わせて進化する、統合されたモデル非依存のセキュリティソリューションを提供します。
これは、単一のプラットフォームでデータフローを保護し、有害な出力をブロックするとともに、外部からの攻撃と内部での不正利用の両方に対処することで、企業が重大なギャップを埋められるよう支援することを意味します。パートナーとお客さまの双方にとって、今日の最も差し迫ったセキュリティ課題への対応を大きく前進させるものです。
Q:CalypsoAIのセキュリティガードレールをF5 Application Delivery and Security Platformに統合するスケジュールはどのようになっていますか。また、企業のお客さまが実際のメリットを得られるようになるまで、どの程度の期間を見込めばよいでしょうか。
Citron:正確な統合スケジュールを確定するにはまだ少し早い段階ですが、今四半期後半に取引が完了した後、速やかに作業を開始する予定です。明らかなのは、CalypsoAIのモデルに依存しないAIセキュリティ機能が、F5の既存のApplication Delivery and Security Platformを強化するうえで非常に適しているということです。
統合プロセス全体を通じてパートナーに十分な情報を提供し、パートナーが顧客に拡張性と実効性を備えたAIセキュリティソリューションを提供できるよう支援していきます。さらに注目すべきは、CalypsoAIのテクノロジーがすでにその価値を実証していることです。パイロット環境や本番環境のモデルに対する脆弱性テストの実施、特定されたリスクに基づくガードレールの迅速な導入など、お客さまはすでにその効果を実感しています。
パートナーが統合ソリューションの販売と導入を開始するにあたり、同様に短期間で価値を実現できると確信しています。CalypsoAIのセキュリティガードレールとF5のアプリケーションレイヤーに関する専門知識を組み合わせることで、AIプロジェクトを拡大する企業をより迅速かつ高度に保護し、短期間で実用的な成果をもたらします。
Q:F5のチャネルパートナーがCalypsoAIのセキュリティ機能を販売・サポートできるよう、どのような支援が提供されますか。また、AIセキュリティの導入に関連する特定のプログラムやインセンティブは用意されますか。
Citron: F5はチャネル主導型のビジネスを展開しているため、パートナーの支援は常に最優先事項です。現在もパートナーと緊密に連携し、今日の最も困難なAIセキュリティ課題への対応を進めていますが、CalypsoAIの買収によって、この取り組みをさらに強化します。AIセキュリティ市場はまだ初期段階にありますが、今回の買収により、新たな脅威への対処とAIの安全な拡張を支援するリーダーとして、F5の地位が確固たるものになります。
取引完了後、パートナー向けSKUの提供準備が整い次第、パートナーポータルであるPartner Central内で包括的なイネーブルメントプログラムを開始します。これにより、F5 ADSPへの統合が進むCalypsoAIの機能を、パートナーが自信を持って販売・サポートするために必要なツール、トレーニング、リソースを提供します。これらのリソースを活用することで、パートナーは、機密データを保護し、プロンプトインジェクションやジェイルブレイク攻撃などの進化する脅威に対処し、規制遵守を確保するための最先端ソリューションを提供できます。
ここには大きなビジネスチャンスがあります。パートナーは、アプリケーションが開発中か本番環境で稼働中かを問わず、あらゆる環境において、お客さまのデータ、アプリ、API、さらにはAIモデルやエージェントのセキュリティ確保を支援するために必要なものをすべて利用できるようになります。これは単にギャップを埋めるだけではありません。急成長するAIセキュリティ市場で、パートナーがリーダーシップを発揮できる立場を築くことを目指しています。
F5によるCalypsoAIの買収について詳しくは、以前の「ブログ記事」をご覧ください。併せて「プレスリリース」もご確認ください。
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