テンプレートがクラウドを席巻

F5エコシステム | 2017年2月02日
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クラウド(この記事ではInfrastructure as a Service(IaaS)を指します)は、アプリのデプロイ担当者を、その基盤となる複雑なインフラ接続作業から解放することで、主にビジネスの俊敏性を高めます。あらゆるアプリに必要なネットワークを意識せずに済むため、クラウドはアプリを今すぐリリースしたい担当者の大きな悩みを解消します。

重要なのは、単独で完結するアプリはなく、さまざまなアプリサービスも併せて導入する必要があるという点です。これらはすべて、クライアントからサーバーへ、そしてクライアントへ戻るリクエストとレスポンスの経路であるデータパスに組み込まれるサービスです。たとえば、負荷分散、アプリセキュリティ、キャッシュ、暗号化、アクセラレーションなどが挙げられます。F5では、年次レポート「State of Application Delivery」で26種類を追跡していますが、それでもまだすべてを網羅できてはいないでしょう。

話がそれました。要するに、クラウドそのものと同じように簡単かつ迅速に利用できるようにするには、抽象化の仕組みが必要なのはアプリだけではありません。しかし、こうしたアプリサービスにはそれぞれ課題があり、特にアーキテクチャに適合させるために必要な設定が問題となります。アプリを本番環境にデプロイするのに時間がかかるのには理由があります。その一因は、アプリの配信とセキュリティ確保に必要な、アプリ固有のサービスもデプロイしなければならないことです。

クラウドアーキテクチャには共通点がある一方で、相違点もあります。組織の29%が、マルチクラウドへの取り組みにおける課題としてクラウドスキルを挙げていることから、こうしたアプリサービスの導入に伴う複雑さを解消するクラウド向けのソリューションが必要です。つまり、クラウドがネットワークに提供するような抽象化が求められています。

そこで登場するのがテンプレートです。

テンプレートはここ数年で重要性を増しています。これは単なる所感ではありません。最新の調査では、あらゆるIT職種の回答者の半数以上(52%)が、テンプレートを非常に重要だと評価しました。これは、パブリッククラウドプロバイダー(Amazon、Microsoft、Google)とプライベートクラウドプロバイダー(OpenStack)の双方にとって明るい材料です。いずれも、アプリから、企業とユーザーが求めるセキュリティ、速度、可用性を実現するために必要なサービスまで、アーキテクチャ全体の導入を迅速化するテンプレートを提供しているためです。

残念ながら、あるいは市場の現状を踏まえれば当然とも言えますが、これらのテンプレートには容易な互換性がありません。AWSのテンプレートをAzureで使用することはできず、その逆も同様です。これは、インフラストラクチャ管理の標準化を目指す過去の取り組みで直面した課題にも通じます。各クラウドの基盤となるモデルは異なり、市場での標準化を期待するには、すでに手遅れである可能性が高いでしょう。そのため、クラウド対応のアプリケーションデリバリープラットフォームには、各クラウドプロバイダーのクラウドテンプレートと互換性のあるアプリケーションサービス用テンプレートをサポートするだけでなく、提供することも重要です。AWS、Azure、OpenStackでプラットフォームを利用できるようにすることは、最初の一歩にすぎません。複雑さを軽減し、導入エクスペリエンスを向上させるクラウド固有のテンプレートが不可欠です。

これにより、マルチクラウドモデルをサポートする負担が軽減されるだけでなく、リポジトリで保存、バージョン管理、運用できる構成アーティファクトが提供されるため、Infrastructure as Codeのアプローチでこれらのアーキテクチャを管理できるようになります。テンプレートに基づいてアプリサービスをデプロイ、管理することで、セキュリティ担当者は共通ポリシーを共通テンプレートに組み込み、適用できます。これにより、他の運用チームがポリシーを解釈して正しくコード化する負担がなくなり、アプリのデプロイを本番環境のパイプラインに円滑に移行するために必要な作業も軽減されます。

企業ユーザー向けか一般消費者向けかを問わず、アプリケーションの提供に必要となる、より包括的なアーキテクチャを展開するためのベストプラクティスとして、テンプレートはクラウドで主流になりつつあります。

F5がサポートするAmazon AWS、Microsoft Azure、OpenStack向けテンプレートは、F5のGitHubアカウントでご確認いただけます。https://github.com/f5networks

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タグ: 2017, Azure, Openstack

著者について

Lori Mac Vittie
Lori Mac Vittie特別技術者兼チーフエバンジェリスト | F5

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。

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