デジタル化が進むにつれ、金融機関を取り巻くビジネス環境は、ますます複雑になっています。
デジタルバンキングが新たな日常となり、消費者の大半がパソコンやモバイルアプリで銀行口座を管理することを好んでいます。また、銀行サービスのオンライン化が進むにつれ、毎年数千もの銀行支店が閉鎖されています。
同時に、金融機関は顧客体験を向上させるため、提携するフィンテック企業を増やしています。中小企業の融資獲得支援から、顧客による支出傾向の分析の簡素化まで、現在では数千社もの新興フィンテック企業が革新的なサービスを提供しており、銀行外で行われるやり取りも増えています。こうした企業との提携に伴い、金融機関は、自らが保有するオープンバンキングモデルへ移行し、増え続けるサードパーティプロバイダーと顧客データへのアクセスを共有する必要があります。
人工知能も金融業界に変革をもたらし、新たな成長機会を生み出しています。実際、金融サービス業界のリーダーの99%がAIを導入しており、何らかの形で活用することで、McKinseyが予測する年間2,000億~3,400億米ドル規模の機会を捉えようとしています。
ビジネス環境が複雑化するにつれ、それを支える基盤インフラも複雑さを増しています。現在、ITチームは増え続けるアプリとAPIを管理し、オンプレミス、パブリッククラウド、エッジの各環境でアプリをシームレスに稼働させるため、長時間にわたって対応しています。さらに、高度化するサイバー攻撃が増加する中、機密データの保護に努めるITチームには大きな負担がかかっています。
こうした課題に直面する中、世界最大手の銀行15行すべてを含む、世界各国の金融機関が、アプリケーションの稼働と保護を支えるF5を採用するケースが増えています。その理由は、次の4つです。
1. 複雑さをシンプルに
金融機関がセキュリティ、パフォーマンス、コストなどの要素への対応に追われるなか、分散アーキテクチャが新たな標準となっています。実際、近日公開予定のF5「2024 State of Application Strategy」レポートによると、現在、企業の88%が複数の拠点にアプリとAPIを展開しています。
ITチームは、パフォーマンスの向上とコスト削減の両立など、さまざまな理由から、各アプリをその要件に最適な環境へ導入しています。しかし、適切なツールがなければ、複数の環境にまたがるアプリとAPIの管理は困難な課題となり、細心の注意と専任のリソースが必要になる場合があります。

金融サービス企業は、マルチクラウド管理に伴う複雑さをより適切に管理するためにF5を選んでいます。F5は、導入場所を問わず、レガシーからモダンまで、あらゆるアプリケーションを稼働させ、保護できる唯一のソリューションプロバイダーです。
F5とのパートナーシップにより、金融サービス企業は統合インターフェースを活用し、プラットフォームに依存しないソリューションによって、アプリケーションスタック全体をきめ細かく制御できます。さらに、SaaSベースの管理コンソールを備えたAPIファーストのインフラストラクチャソリューションにより、自動化を通じてポリシーの一貫性確保と修復をより効果的に行えます。
2. 信頼できる高度なセキュリティ
金融機関が競合他社との差別化を図るためにテクノロジーを活用する傾向が強まるなか、アプリとAPIのセキュリティ確保はこれまで以上に重要になる一方で、難しさも増しています。金融機関には、オープンバンキングのエコシステム全体で増え続けるパートナーと機密データを安全に共有しながら、OWASP Top 10で特定されている主要なリスクをはじめとする、さまざまなセキュリティリスクから自らを保護する方法が必要です。同時に、AIによってサイバー攻撃の巧妙化と増加が進み、こうした脅威の検知と防御がさらに困難になっています。
2023年には、金融サービス機関におけるデータ侵害1件当たりの平均コストが590万ドルに達しており、「十分な」保護ではもはや十分とは言えません。高度なAIを活用した脅威からお客さまを保護できるよう、F5は自社製品へのAIの導入をさらに進めています。また、攻撃者に悪用される前に脆弱性を自動的に分析して修正するインテリジェント機能を通じて、AIを広く浸透させるための投資を継続しています。
現在、多くの金融機関が、セキュリティに包括的に取り組むF5を信頼しています。フィンテック企業の「AEON Credit India」もその一例です。同社はオンラインプラットフォームを通じて、最先端のカスタム融資ソリューションを顧客に提供していました。しかし、オンプレミスのWAFソリューションは機能が限られていたため、高度なAPI攻撃、DDoS攻撃、巧妙なボット攻撃に対して脆弱な状態にありました。
その結果、AEON Credit Indiaは、さまざまなアプリで加盟店と顧客のエクスペリエンスを向上させるセキュアなサービスの導入に課題を抱えていました。WAFハードウェアをF5 SaaSソリューションに置き換えたことで、現在では一元化されたユーザーインターフェースでセキュリティテレメトリを確認できるようになり、今後の攻撃に対する防御態勢が強化されました。
同様に、BlueShore Financialは、70億ドルの資産と13の支店を有するカナダの信用組合です。同組合は、Webサイトの運用を内製化するにあたり、信頼性が高く管理しやすいセキュリティソリューションを必要としていました。オンラインバンキングの利用環境を保護するためにF5を採用し、シンプルで自動化されたソリューションと、脅威に対する可視性の向上を実現しました。BlueShoreのテクノロジーインフラストラクチャ担当ディレクターは、次のように述べています。「F5テクノロジーを利用することで、デジタルアプリのパフォーマンスを向上させながら、Webサイトが常に保護されているとITチームが確信できます」
3. 信頼性と拡張性に優れた顧客体験
金融機関が意義あるデジタルトランスフォーメーションを推進する中、顧客はシームレスな体験をますます求めるようになっています。収益性は、アプリとネットワークの利用体験に直結します。さらに、調査によると、消費者の61%が顧客体験の問題を理由に企業を乗り換えると回答しています。金融サービス業界では競争が激しく、乗り換えが非常に容易になっています。
金融機関がF5を信頼するのは、アプリケーションの遅延がビジネスに深刻な影響を及ぼしかねないことを理解しているからです。F5を活用することで、顧客はアプリケーションに高速かつ中断なくアクセスできます。また、増加する需要に対応するためにシームレスにスケールできます。さらに、顧客トラフィックをリアルタイムで可視化できるため、トラフィックのボトルネックを事前に回避しやすくなります。
“F5のおかげでデジタルトランスフォーメーションを実現し、お客さまが期待する柔軟でセキュアなアプリケーションを提供できるようになりました。現在だけでなく、将来にわたって支援してくれるパートナーがいるという安心感のもと、今後も自信を持って成長を続けられます。”
— Shawbrook Bank、インフラストラクチャ責任者
F5のお客さまであるAtruviaは、ドイツの協同組合銀行772行にITサービスを提供しており、銀行アプリのトラフィック急増への対応に向けてF5と連携しています。具体的には、各銀行への新しい動的なアプリの展開に伴い、トラフィックが12倍に増加すると予測していました。
F5ソリューションの導入により、Atruviaはアプリインフラストラクチャの拡張に成功し、信頼性が高く、より充実したユーザー体験を提供しています。現在、この新しいアプリは約2,900万人のお客さまに利用され、顧客トラフィックの96%がこの新しいバンキングアプリを経由しています。Atruviaのデータセンターインフラストラクチャ&ネットワーク責任者は、次のように述べています。「信頼できるものが必要でした。確実に機能すると100%確信できるものが必要だったのです」
4. コンプライアンスの簡素化
金融サービス機関は従来から厳格な規制への対応を求められてきましたが、ビジネス環境の変化とサイバーセキュリティリスクの増大により、コンプライアンス対応はさらに複雑化しています。現在、銀行をはじめとする金融サービス企業には数多くの法的要件が課されており、Deloitteによると、規制当局による監視は今後さらに厳しくなると予想されています。
外部監査は定期的に実施され、問題が見つかった場合、その解決に数か月を要し、貴重なITリソースが費やされることがあります。F5の主要製品は、最高水準のコンプライアンス基準に対応できるよう専用設計されているため、金融機関に選ばれています。さらに、F5のソリューションは監査プロセスを効率化し、単一の直感的なダッシュボード、またはセキュリティ情報およびイベント管理(SIEM)ベンダーやその他のサードパーティ製ログアグリゲーターとのF5インテグレーションを通じて、金融機関が必要とするコンプライアンス関連の可視性を提供します。
コンプライアンスは、EricssonがEricsson Wallet Platformの柔軟性、セキュリティ、拡張性の向上に取り組む中でF5を選んだ理由の1つです。このプラットフォームにより、消費者は携帯電話を使って金融サービスを利用し、送金できます。モバイルマネーのアカウント数は世界で12億を超えています。Ericssonはプラットフォームの堅牢性を可能な限り高めるため、事業を展開する各国の複雑な金融規制およびデータ主権規制に従う必要がありました。
F5との連携により、Ericssonは複数の規制への準拠を確保しながら、複数の地域でプラットフォームを拡張できるようになりました。Ericssonのモバイルコマース部門責任者は、次のように述べています。「事業展開を目指す各国の金融事情と規制を理解する必要がありました。そのうえで、規制に準拠しつつ、継続的なイノベーションとサービス強化を可能にする十分な柔軟性を備えた製品を構築しなければなりませんでした。ある国での取り組みを別の国にそのままコピーするだけでは、十分な成果は得られません。考慮すべき変数は非常に多くあります」
デジタル成長をF5に託す
金融サービス機関のデジタル化が進む中、各種プログラムを成功させるには、複雑さを増すアプリケーションおよびAPI環境を簡素化する必要があります。また、口座保有者に信頼性の高いエクスペリエンスを提供しながら、拡大する攻撃対象領域全体で増加する高度なサイバー攻撃から、より容易に自組織を保護できる方法が求められています。
重要なのは、パフォーマンスと収益性を最大限に高めながら機密データを保護することであり、金融サービス機関はその実現を支援するF5を信頼しています。ある金融サービス業界のお客さまは、次のように述べています。「F5のおかげで、デジタルトランスフォーメーションを実現し、お客さまが期待する柔軟でセキュアなアプリケーションを提供できるようになりました。現在だけでなく、将来にわたって支援してくれるパートナーがいるため、今後も自信を持って成長を続けられます」
詳しくは、F5の「銀行・金融サービス」Webページをご覧ください。
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