F5の支援により、WWTのARMORフレームワークがAI導入を加速

F5エコシステム | 2026年3月03日

ほとんどの組織は、人工知能が生産性を引き出し、イノベーションを加速させる可能性を認識しています。しかし、AIを企業のシステムやプロセスに深く組み込む取り組みは、多くの組織で遅れています。

Thompson Reutersの2025年のレポートによると、専門職の10人に3人が、自組織のAI導入は遅すぎると回答し、10組織のうち4組織が戦略を持たずにAIを導入しています。エンタープライズ規模のAIの計画と実装を導く一貫した方針や、信頼できる技術、ガバナンス、セキュリティのフレームワークがないため、多くの組織は、組み込み型のビジネスクリティカルなシステムやエンタープライズワークフローへのAI導入をためらっており、戦略的に統合されたAIのメリットを逃すおそれがあります。

2026年1月現在、まさにこのような戦略的フレームワークが利用可能になっています。World Wide Technology(WWT)は、AI Readiness Model for Operational Resilience (ARMOR)を発表しました。ARMORは、WWTが提供するベンダーに依存しないAIセキュリティフレームワークです。NVIDIAと共同で構築したアプローチを活用し、実環境での連携を通じて強化されています。

このフレームワークは、業界を問わず、安全で拡張性が高く、責任あるAI導入の新たな基準を確立します。また、堅牢なセキュリティ、コンプライアンス、運用レジリエンスを確保しながら、組織が確信を持ってAI導入を加速できるよう支援します。

“F5のテクノロジーはARMORフレームワーク全体で検証されているため、組織は実績ある製品とソリューションを提供するF5を信頼し、戦略的なAI導入を簡素化して加速できます。”

F5はWWTと連携し、製品とソリューションをARMORフレームワークに適合させています。これにより、F5のテクノロジーが、ARMORで規定されたパフォーマンス、ガバナンス、保護機能を提供できることが検証されています。お客さまは、リスクを負うことなく、AIへの投資によってビジネスと業務を変革できるという確信を得られます。

WWTのAIセキュリティおよびサイバーイノベーション担当グローバル責任者であるIstvan Berko氏は、次のように述べています。「複数のエコシステムにまたがり、チップからクラウドまで広がるAIの攻撃対象領域の拡大に対処するには、シームレスで包括的なセキュリティが不可欠です。F5のテクノロジーは、あらゆるレイヤーに直感的に利用できる防御機能を組み込んだ業界最先端の製品とソリューションにより、ARMORのエンドツーエンドのセキュリティモデルを支えます。これにより、組織はAIを迅速かつ確信を持って導入し、AIの可能性を最大限に引き出してイノベーションを促進できます」

エンタープライズAIに不可欠な基盤

多くの組織が、インフラストラクチャやワークフローへのAI導入を早急に開始する必要性を感じています。しかし、明確な目的を持って取り組み、ベストプラクティスや先進的な知見、戦略的な洞察を取り入れながら開発を進めるための、明確で実践的な指針が不足しています。エンジニアにAIインフラストラクチャの構築と大規模展開に関する実務経験がなければ、AIについて何を理解できていないのかさえ把握できない場合がほとんどです。その結果、セキュリティやガバナンスなどの重要な側面が軽視されたり、見落とされたりするリスクがあります。

エンタープライズ規模でAIを導入するための、ベンダーに依存しない段階的な設計指針は、ほとんど存在しません。また、既存の指針の多くは、セキュリティ、パフォーマンス、ガバナンスではなく、コンプライアンスを目的としたインフラストラクチャコンポーネントの構成に重点を置いています。

ARMORの大きな価値は、当初から適切に設計・実行された堅牢なAI機能を構築するための、実践的な指針を組織に提供する点にあります。また、ARMORのフレームワークが、世界有数のテクノロジーソリューションプロバイダーであり、エンタープライズレベルのAI導入をリードするWWTと、AI処理用ハードウェアおよびソフトウェアの世界的リーダーであるNVIDIAによって共同開発されたことも重要です。これらの業界リーダーは、戦略的なAI導入を成功に導いてきた実践的な専門知識を有しているため、組織はARMORフレームワークが提供する指針を信頼できます。ARMORは、米国国立標準技術研究所(NIST)のAIリスクマネジメントフレームワークなどの業界標準にも緊密に準拠しています。

ARMORがベンダーに依存しない知見を提供する一方、F5のテクノロジーはフレームワーク全体にわたって検証済みのソリューションを提供します。そのため、組織は実績ある製品とソリューションを備えたF5を活用し、戦略的なAI導入の取り組みを簡素化、迅速化できます。

F5はWWTと連携し、AI Proving Groundも構築しました。これは、WWT Advanced Technology Center内に設けられたラボ環境で、F5テクノロジーを使用してAIソリューションの構築、テスト、トレーニング、実装を行えます。AI Proving Groundでは、開発パイプライン全体のデータフローを可視化しながら、AIインフラストラクチャ、ソフトウェア、ソリューションの有効性、拡張性、柔軟性を1か所で実際に評価、テストする機会をITチームに提供します。

F5が対応するARMORの7つのセキュリティドメイン

ARMORは、AIを活用する現代の環境において特に重要なセキュリティ領域を網羅する7つのドメインで構成されています。F5は、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドの各導入環境で、それぞれのドメインを支援する製品とソリューションを提供します。

  • ガバナンス、リスク、コンプライアンス。この領域では、AIシステムが規制、社内ポリシー、倫理ガイドラインに準拠するようにします。F5は、AIトラフィックの監視と制御、データ漏えいや不正利用の防止、すべてのアプリケーションと環境にわたる一貫したセキュリティおよびガバナンスルールの適用を支援します。
  • モデル保護。 この領域では、AIモデルとアプリケーションを不正使用、窃取、改ざんから保護することに重点を置いています。F5は、モデルのセキュリティ上の弱点のテスト、実行時における有害または不正なインタラクションのブロック、AI推論エッジを含むあらゆる稼働環境でのAIサービスの保護を支援します。
  • インフラストラクチャセキュリティ。この領域では、データセンターからクラウドプラットフォーム、エッジ環境に至るまで、AIを稼働させる基盤システムを保護します。F5は、ネットワーク境界の保護、AIサービスへのアクセス制御、可視化とセグメンテーションを支援し、共有インフラストラクチャ全体のリスクを軽減します。
  • AI運用のセキュリティ確保。この領域の目的は、パフォーマンスを損なうことなく、AIシステムをリアルタイムで監視し、保護できるようにすることです。複数のF5テクノロジーがAIを活用した分析を提供し、AIワークロードのパフォーマンスとセキュリティに関する実用的なインサイトをもたらします。F5は、脅威の早期検知、誤警報の削減、大規模な分散環境全体におけるAIアプリケーションの動作の明確な可視化を支援します。
  • セキュア開発ライフサイクル(SDLC)。この領域では、設計からデプロイまで、AIシステムにセキュリティを組み込みます。F5は、SDLCのガバナンスと変更管理に沿った自動化、テスト、ポリシー適用を支援し、AIアプリケーションの開発、更新、拡張を通じて一貫したセキュリティ適用を可能にします。
  • データ保護。 AIデータの安全性と正確性を確保し、コンプライアンスに準拠した状態を維持します。F5は、転送中のデータの保護、AIインフラストラクチャ間の信頼性の高い接続の確保、復旧およびレジリエンス計画の支援により、組織をサポートします。
  • サイバーレジリエンス。この領域では、インシデント発生時にも組織が業務を継続し、迅速に復旧できるようにします。F5は、復旧プロセスの再現性とテスト可能性を高め、AIシステムが障害に耐え、長期にわたって安全に進化できるという確信を組織にもたらします。

F5のARMORフレームワークへの対応について詳しくは、こちらのプレスリリースをご覧ください。AppWorldにご参加の方は、3月12日(木)15:00(PST)にLazuli 7で開催されるWWTとF5の共同セッションにぜひご参加ください。

共有

著者について

Jon Calalang
Jon Calalangソリューションアーキテクト | F5

Jon Calalangのその他のブログ記事

関連するブログ記事

F5 Application Study Tool:OpenTelemetryによるF5 BIG-IP環境の監視
F5エコシステム | 2025/04/15

F5 Application Study Tool:OpenTelemetryによるF5 BIG-IP環境の監視

F5の新しいオープンソースツールは、BIG-IP環境を詳細に可視化し、データを追跡するとともに、強力でカスタマイズ可能なインサイトを得るための基盤を提供します。

F5 BIG-IPでAI防御を実現
F5エコシステム | 2024/11/13

F5 BIG-IPでAI防御を実現

F5 BIG-IP Advanced WAF、BIG-IP APM、BIG-IP SSL Orchestratorが、生成AIアプリ向けに包括的なセキュリティソリューションを提供する仕組みをご覧ください。

F5 Advanced WAFによるGraphQL APIの保護
F5エコシステム | 2021/08/31

F5 Advanced WAFによるGraphQL APIの保護

ここ数年、多くの組織がデジタルトランスフォーメーションを進めており、COVID-19のパンデミックによってその動きは加速しています。

アプリケーションサービスの現状 通信業界版:リーダーとしての台頭
F5エコシステム | 2019/02/19

アプリケーションサービスの現状 通信業界版:リーダーとしての台頭

通信ネットワークが進化し、さまざまな業界の幅広いユースケースに対応するなか、通信業界の回答者がテクノロジーリーダーとしての存在感を高めていることがわかります。

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではない
F5エコシステム | 2017/07/10

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではない

デジタルトランスフォーメーションは、単なるペーパーレス化ではありません。真のモダナイゼーションにアプリケーションアーキテクチャとセキュリティの再構築が必要な理由を、F5ブログでご覧ください。

やめましょう。もう本当にやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。
F5エコシステム | 2016/09/19

やめましょう。もう本当にやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。

もうやめましょう。HTTPSはHTTPより高速ではありません。プロトコルのパフォーマンスに関する微妙な違いと、暗号化トラフィックを適切に最適化する方法については、F5ブログをご覧ください。