スコットランド政府、F5でセキュリティの優位性を維持し、マルチクラウド変革を推進
スコットランド政府の農業・農村経済局(ARE)は、補助金の支給などを通じて、スコットランドの農業経済の振興と支援を担っています。
AREのITチームは、農業従事者が年間最大10億ドルの財政支援を申請するために使用するWebベースのアプリケーションを管理しています。これはAREの業務における重要な領域であり、アイデンティティ管理、セキュアなアクセス、攻撃からの保護が極めて重要です。
課題
F5は2000年代初頭から、負荷分散、アイデンティティ管理、WAFによる保護、マネージドサービスのセキュリティチームによる支援を通じて、これらのアプリケーションの効率とセキュリティを最大限に高められるようAREを支援してきました。
AREにとっての主な課題は、絶えず変化する脅威環境の中でアプリケーションセキュリティを維持・最新化し、ワークロードをクラウドへ移行する場合とオンプレミスで維持する場合のコストおよびセキュリティへの影響を慎重に見極めながら、デジタルトランスフォーメーションを着実に進めることでした。
そこでF5は、アプリケーションセキュリティの最新テクノロジー、専門知識やリソースへのアクセスを提供するとともに、柔軟性と制御性を特長とするマルチクラウド戦略の策定を支援しました。
ソリューション
F5を長年利用しているAREは、アプリケーションのセキュリティとデリバリのニーズに対応するため、幅広いF5製品とサービスを活用してきました。当初はトラフィック管理と負荷分散のためにF5をオンプレミス環境に導入していましたが、既存プロバイダーのコスト面で制約が生じたことから、その後、アイデンティティ管理ソリューションを検討しました。
「ITの成熟とプラットフォームの進化が進み、クラウドが重要な役割を担うようになる中で、いくつかの課題に直面しました」と、AREのITインフラストラクチャ責任者であるNeill Smith氏は振り返ります。
「ワークロードのクラウド移行を開始した際、大きな課題の1つとなったのが、既存のアイデンティティ管理プロバイダーです。サービス自体は問題なく機能していましたが、アプリケーションとIMスタックを移行しようとすると、コストとライセンスの制約が障壁となり、現実的ではなくなっていました。そのため、IT環境の成熟化が妨げられていました」
BIG-IP Access Policy Managerへの移行は、大きな転機となりました。Smith氏は次のように述べています。「コストが下がっただけでなく、すべてのアプリケーションを分析し、それぞれに最適な環境で実行できる柔軟性も得られました」
すでにAdvanced Web Application Firewallを利用していたAREは、Silverlineを通じて同ソリューションをマネージドサービスとして利用することが、自社のニーズに最も適していると判断しました。
「サイバーセキュリティに適した人材の採用と定着には、いくつかの課題がありました」とSmith氏は説明します。
「WAFを導入するだけでは十分ではありません。どのように監視するのか、継続的に監視できるのか、どれだけのリソースとコストが必要なのかが重要です。Silverlineにより、必要に応じてサイバーセキュリティの専門家の支援を受けながら、アプリケーション保護を管理・監視できるようになりました。その結果、24時間365日の保護を実現できる形でWAFルールを適用できるという安心感が高まりました」
急速に変化する脅威環境に先手を打つため、AREはF5との緊密な連携を継続し、アプリケーションのパフォーマンスとセキュリティに対するアプローチを慎重に進化させてきました。
“必要なときには、F5が力になってくれます。単なる一顧客、一つの数字として扱うのではなく、こちらを理解してくれる存在。それこそが求めているものです。 ”
Neill Smith氏、ARE ITインフラストラクチャ責任者
導入効果
多層セキュリティ
「私にとって良かったのは、絶えず変化するIT業界の状況に合わせて、F5が方向転換し、対応してきた姿を見られたことです」とSmith氏は振り返ります。「F5がトレンドを捉え、迅速に対応し、重要な領域を特定していることに安心感を覚えます」
その結果、F5はAREによる多層的なセキュリティの実装を支援し、サイバー攻撃に対する脆弱性の低減に貢献しています。
「F5を活用して行ったのは、セキュリティ層を追加することです」と同氏は続けます。「F5は、セキュリティという『タマネギ』に幾重もの層をもたらします。完全に保護することはできませんが、重要なのは攻撃の影響範囲を最小限に抑えることです」
生産性
さらに、F5のマネージドサービスであるSilverline Web Application Firewallを利用することで、AREは専門家による24時間体制のサポートを受けられるという安心感を得ただけでなく、社内ITチームをより有効に活用できるようになりました。
「Silverlineへの移行により、保護が強化されただけでなく、これまでオンプレミスのWAF監視に充てていた担当者の時間を、ほかのサイバーセキュリティ業務に活用できるようになりました」とSmith氏は喜びを語ります。
新たな攻撃形態への対応
最近では、AREはF5と連携し、アプリケーションセキュリティとマルチクラウドワークロードに高度なテクノロジーを活用しています。
「Silverline Shape Defenseは、AIと機械学習の機能を活用し、エンドツーエンドのアプリケーションセキュリティを提供してくれます。これは現代的なアプローチであり、新たな攻撃手法に対して非常に強力な効果を発揮するでしょう」とSmith氏は述べています。「認証情報の詰め込み攻撃などに対する保護レイヤーがさらに加わったほか、F5が提供する不正行為および悪用防止プラットフォームも活用できるようになりました」
将来への備え
同時にAREは、ワークロード管理のためのマルチクラウド戦略を検討するため、F5 Distributed Cloud Servicesのソリューションを試験導入しています。これには、Distributed Cloud Meshを使用してパブリッククラウドとプライベートクラウドを接続すること(ネットワークスティッチング)が含まれます。またAREは、高可用性の実現とさらなるコスト最適化を目的に、Distributed Cloud App Stackを使用してマイクロサービスAPIをパブリッククラウド間で移動することも検討しています。
「私にとってマルチクラウドとは、ワークロードを制御し、必要な場所で必要なときに実行できることです」とSmith氏は述べています。「ボタンをクリックするだけで、ワークロードを効率的に移動できるようにしたいと考えています。そこでF5が力を発揮します。F5 Distributed Cloud Platformが、選択した場所へのワークロードの移動と実行をオーケストレーションすることで、開発者は得意とするコーディングに専念できます」
長年にわたる協業を通じて、F5は、Webアプリケーション経由で大量の決済を処理する政府機関としてのARE固有のニーズを深く理解しています。
「特に、担当のアカウントチームとは信頼関係が築かれています。彼らは、私たちがどのような組織で、何をしているのかに関心を持ってくれます。また、新しい製品やサービスを提案してくるのは、それが私たちにとって有用だと分かっている場合だけです」とSmith氏は述べています。
「F5は、必要なときに力になってくれます。求めているのは、単なる一顧客や数字として扱うのではなく、こちらを理解してくれる存在です」

メリット
- 多層的なセキュリティにより、サイバー攻撃に対する脆弱性を最小限に抑制
- マルチクラウド環境における柔軟性と制御
- 24時間365日のサポート
課題
- 絶えず変化する脅威環境に対応しながら、アプリケーションセキュリティを維持・最新化
- 柔軟性と制御性を備えたマルチクラウド戦略の策定
- 組織全体のデジタルトランスフォーメーションを加速・最適化