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5Gの未来

 サムネール
Published November 29, 2021
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5Gとそのオーストラリアでの展開についてはほとんどの方が耳にしたことがあるでしょう。しかし、速度、低遅延、規模といった面において、オーストラリア全土での5Gの展開で必要とされたインフラ、セキュリティ、事業者の種類を明確に理解している人はほとんどいません。

5Gがオーストラリアのイノベーションや企業活動を大きく押し上げることは間違いありません。しかし、通信事業者が5Gを導入すればいいという単純な話ではありません。5Gの導入時は、その将来の成功のために考慮すべき事項が数多くあります。

何百万人もの企業ユーザーの同時接続を可能にするには、4Gよりはるかに高い俊敏性がネットワークに求められます。スマート シティなどの5Gのユース ケースの可能性を最大限に引き出すには、サブ6、つまりmmWaveのスペクトルが必要です。携帯電話事業者は、5Gサービスの提供のために、この電波スペクトルに最大の投資を行っています。実際、今年は電波スペクトル全体でプロバイダのライセンス オークションが開催されており、今後も開催される予定です。

しかし、この電波スペクトルを実現するには、速度と低遅延を確保するために狭いスペースに多くのセルが必要となります。「セルの高密度化」と呼ばれるこの方式で数百または数千もの無線セルを展開することは、インフラやセキュリティの点から、モバイル サービス プロバイダにとって非常に大きな課題となります。

NHOの場合

5Gには、変化に迅速に対応できる俊敏で高速なネットワークが必要です。世界の多くの地域では、これを促進するために無線アクセス ネットワーク(RAN)共有モデルが採用されています。

このモデルでは、通信事業者は無線機器の設置に伴うリスクを負わず、これらの地域でサービスを提供するための電波スペクトル ライセンスを取得する必要もありません。

ニュートラル ホスト事業者(NHO)が、まさにこの目的のために電波スペクトルを購入するケースが増えています。NHOは、無線インフラを構築して運用し、それを通信事業者に貸し出しています。

NHOモデルには、以下のような数多くのメリットがあります。

  • 通信事業者がビジネス モデルの対象としていない遠隔地をカバーし、より分散したネットワークを構築できる。
  • 大手通信事業者によるモバイル ネットワークの独占を断念させる。
  • インフラが共同責任となる。

このモデルには課題もあります。そのうちの1つは、ニュートラル ホスト機能に最適なプラットフォームを選択することです。物理的なインフラとは対照的に、NHOや5Gでは、仮想化(ハードウェアからソフトウェアへの移行)を利用することで、このような広範囲に分散したネットワークを管理・拡張し、遅延による影響が出ないようにする必要があります。

NHOに適したプラットフォームを選択する際に考慮すべき要件は多数あります。3つの重要な検討事項を以下で説明します。

クラスター管理

5Gの仮想化とは、ネットワークの管理がコンテナ化されることを意味します。このコンテナの管理は、多くの場合、Kubernetes(K8s)によって行われます。NHOが直面する最初の課題は、ネットワーク全体に何百ものK8sクラスターをどのように導入し、管理するかということです。これらのK8sクラスターを接続し、一貫したセキュリティポリシーを確保することは、このような「エッジ」プラットフォームを導入する際の必須要件になります。

テレメトリ

次に、サービスの規模が拡大してセルの数が増えてくると、NHO情報をシステム全体に提供する共通の統一管理フレームワークをエッジ プラットフォームに備える必要があります。これらのテレメトリは、分散したエッジ ノード全体のアプリケーション、接続性、セキュリティのイベントに加えて、インフラの健全性に関する情報をNHOに提供します。

クラウド

最後に、サービスやワークロードの規模が大きくなると、バック オフィスや運用サポートシステム(BSS/OSS)も大きくなりますが、これらは本来のコスト削減やワークロードの柔軟性を考慮してパブリック クラウド上で運用されることになるでしょう。ハイブリッド クラウドのアプローチは、NHOが「ハイパースケール」のネットワークを構築するための全体的なビジネス戦略として既に採用されている場合がほとんどです。そのため、NHOのエッジ プラットフォームは、ルーティング、セキュリティ、サービス通知、アラート、およびライフサイクル管理に対する一貫したポリシーにより、パブリック クラウドにシームレスに接続できなければなりません。

ソリューション

接続性とセキュリティはどのクラウドでも統一された一貫性のあるものでなければならず、さらにクラウドベースの単一の管理コンソールで管理する必要があります。これによりNHOは、統一されたダッシュボードでネットワークの接続性とセキュリティの健全性をインフラ レベルで把握でき、追加リソースをシンプルかつコスト効率よく拡張できるようになります。

こうした状況を踏まえ、F5は、NHOがオンプレミス、ハイブリッド、またはマルチクラウド環境にネットワーク機能を迅速かつ安全に導入し、5Gのメリットを実現するプラットフォームを開発してきました。詳細はこちらをご覧ください