ジェンダー平等への道のり:サイバーセキュリティ分野で女性の活躍を後押しするNavpreet GillへのQ&A

F5エコシステム | 2023年3月01日

国際女性デー(IWD)は3月8日です。女性のさまざまな功績を称える世界的な記念日であると同時に、ジェンダー平等の実現を加速させる日でもあります。今年のテーマ「#EmbraceEquity」は、サイバーセキュリティ業界に依然として大きなジェンダーの偏りがあり、従事者の75%が男性であるという厳しい現実を改めて認識させるものです。

現状の改善に向けた取り組みは進んでいます。しかし、世界が現在のペースを維持した場合、ジェンダー格差の解消には130年以上かかる可能性があると予測されています。

今、さらなる変化を促し、ジェンダーギャップを埋めることの重要性について独自の視点をお届けするため、Navpreet Gill氏に話を伺いました。F5のサイバーセキュリティ分野で、十分に代表されていないジェンダーアイデンティティを持つ方々を取り上げるブログシリーズの第1回として、IWDだけでなく日々、女性がサイバーセキュリティに携われるよう後押しし続けることの意義について、同氏の考えを聞きました。

NavpreetはF5に入社して3年以上になります。現在は、F5 BIG-IP Advanced WAFや脅威インテリジェンスサービスなど、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)ソリューションのプロダクトマーケティングを担当しています。以前は、シリコンバレーのセキュリティスタートアップで、プロダクトマーケティングと事業開発の推進に携わっていました。セキュリティスタートアップでの経験を通じて、お客さまのユースケースに最適に対応し、ビジネスを推進する製品やソリューションのポジショニングとメッセージングに情熱を注ぐようになりました。余暇には、ロッククライミングやスキー、愛犬Henryとのハイキングを楽しんでいます。

Rachael:私はさまざまなキャリアを経て、サイバーセキュリティの分野にたどり着きました。どのようにしてこの業界に入ったのですか?

Navpreet:UCLAを離れて間もない頃、医療機関から手紙が届き、最近発生した情報漏えいの影響を受けた数百万人のうちの1人であることを知らされました。当時、ロサンゼルスからシリコンバレーに引っ越したばかりで仕事を探していたため、テクノロジー業界で人脈づくりを始めました。メンターたちに背中を押され、サイバーセキュリティ分野の職を目指すよう勧められました。

サイバーセキュリティの本質は、人々が被害に遭わないよう守ることです。私はこれまで、防御する側として、人々を危害から守り、悪意ある攻撃者を追跡し、学び続けることにやりがいを感じてきました。自分の仕事がもたらす成果を実感できるのがうれしいです。変化の速い環境だからこそ集中力を保つことができ、仕事を楽しみ続けられます。

Rachael:テクノロジー業界では、ダイバーシティ&インクルージョンを推進する人が数多く現れていますが、サイバーセキュリティ分野では依然としてジェンダーギャップの解消が課題となっています。この格差を埋めるために、どのような機会があるのでしょうか。

Navpreet:職場で活躍する女性が増えることは、視点やリーダーシップ、経験の多様性につながり、ビジネスにとって有益です。これは企業内のどの職務にも当てはまりますが、サイバーセキュリティ分野では特に重要です。私たちが対峙するサイバー攻撃者やハッカーも多様な経歴や経験を持つため、こちらにも異なる背景を持つ人材が必要です。デジタル世界を守る人材と専門知識が多様であるほど、成功の可能性は高まります。

Rachael:まったく同感です。数年前、メリーランド大学はサイバー攻撃が39秒に1回発生していると報告しました。また、Ransomware-as-a-Serviceのような手法の進化により、攻撃はますます容易になっています。より多くの女性にサイバーセキュリティ分野を目指してもらうには、どうすればよいでしょうか。何を変える必要がありますか?

Navpreet:これは意識の問題だと思います。家庭や学校では、少女たちが従来型の役割へと誘導されがちです。また、男性優位の環境や、STEMはオタクっぽいものだという印象を植え付ける同調圧力など、さまざまな要因がある中で、ロールモデルの不足も大きく影響しています。

文化を変えることで、こうした見方を転換できます。教師や進路指導担当者は、若い女性がSTEM分野のキャリアを目指すよう後押しするとともに、教育現場で活躍するロールモデルを積極的に紹介すべきです。職場では、雇用主がIT分野における女性の採用と定着に向けて組織的に取り組み、公平な賃金と平等な昇進機会を提供するとともに、ジェンダーインクルーシブな職場環境を整える必要があります。

Navpreet Gill

Rachael:現状に一石を投じるような取り組みを見ると、わくわくします。また、現在のサイバーセキュリティ分野で起きているさまざまな動きにも刺激を受けています。今、特に注目しているトレンドは何ですか?

Navpreet: サイバーセキュリティにおける人工知能(AI)に最も期待しています。

サイバー攻撃がなくなることはなく、その頻度と巧妙さは今後も増していきます。サイバーセキュリティの専門家がそのすべてに対応することは、かなり難しくなっています。ハッカーやサイバー犯罪者は、すでにAIを利用しています。多くの場合、AIアルゴリズムは、価値のある情報を保有する脆弱なセキュリティシステムの検出に使用されます。また、AIは、受信者をだまして機密情報を提供させるために、個別にカスタマイズしたフィッシングメールを複数作成することもできます。AIを利用した攻撃は、より標的に合わせた効果的なものになる可能性もあります。コンテキストを理解する能力が高まるにつれ、検出はさらに困難になります。

Rachael:ChatGPTを悪意のある攻撃に利用するようなケースですね。善意に基づくAIにも、まだ希望はありますよね?

Navpreet: そのとおりです。機械学習アルゴリズムを活用すれば、ネットワーク上を流れる膨大なデータをリアルタイムでより効果的に調査し、脅威を示すパターンを認識できるようになります。新しいテクノロジーへの投資は、新たに生まれつつある現実と進化するエコシステムにおいて重要な役割を果たします。AIの悪用にAIそのもので対抗するには、テクノロジーをエコシステムに組み込むことが不可欠です。

たとえば、複合型攻撃の検知には行動分析が不可欠です。レイヤー7の分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の多くは密かに行われるため、検知されない可能性があります。 BIG-IP Advanced WAF は、機械学習とデータ監視を使用してトラフィックの挙動を分析し、DoS攻撃やDDoS攻撃を自動的に防御します。

サイバーセキュリティ分野のAIは飛躍的に進化しており、今後の展開が楽しみです。

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Chad: セキュリティアーキテクトやエンジニアにとって、適切なWebアプリケーションおよびAPI保護の選定がこれほど難しいのはなぜでしょうか?

Gary: 適切なWebアプリケーションおよびAPI保護(WAAP)を選定することは、セキュリティおよびリスク管理チームにとって、確かに容易ではありません。CDNベンダー、クラウドネイティブツール、セキュリティ専業製品、WAAPプラットフォームなど、選択肢が多岐にわたるため、意思決定プロセスは複雑になります。

各ソリューションは機能、性能、アーキテクチャがそれぞれ異なるため、効果的な評価や比較は容易ではありません。その結果、調査に多くの時間を要し、見落としが生じる可能性があるほか、不十分なソリューションを選択して組織をセキュリティ脅威にさらすリスクもあります。さらに、理論上の性能だけでなく、実環境でどのように機能するかも重要です。

Chad: 新しい「APIおよびWebアプリケーションセキュリティソリューションの比較」を紹介し、その目的を説明していただけますか?

Gary: もちろんです。この新しいガイドは、先ほどお話しした、アーキテクトやSecOps担当者が直面する課題に対応するために作成されています。主要なソリューションを明確かつ体系的に並べて評価し、アーキテクチャの柔軟性、ポリシーの移植性、脅威への適応性、ライフサイクルとの統合、セキュリティの有効性といった主要な要素を取り上げています。包括的な概要を提示することで、アプリケーションセキュリティを実装する最適なアプローチを担当者が判断しやすくし、意思決定プロセスを簡素化することを目的としています。

Chad: 比較ガイドは、意思決定プロセスをどのように効率化しますか?

Gary: 比較ガイドは、時間を節約し、複雑さを軽減することで、意思決定プロセスを大幅に効率化します。さまざまなソリューションカテゴリーを簡潔かつ体系的にまとめ、各選択肢の長所と短所を明確に比較しています。これにより、担当者は具体的なニーズを満たすソリューションを迅速に特定でき、見落としの可能性を抑えながら、固有のデジタル環境に最も効果的な保護を選択できます。

Chad: 比較ガイドで重視している主な基準にはどのようなものがありますか。また、それらが重要である理由を具体例とともに教えてください。

Gary: はい。このガイドでは、いくつかの主要な基準に焦点を当てています。たとえば、アーキテクチャの柔軟性という点では、F5 WAAP solutionsが際立っています。アプリケーションやAPIがどこにあっても、再設計、リファクタリング、移行を必要とせずに保護できるためです。APIベースのアーキテクチャやAIエコシステムの普及に伴い、オンプレミスのデータセンターや複数のクラウドプラットフォームを含む分散環境が一般化するなか、この柔軟性は組織にとって極めて重要です。人間が支援するAI防御により、すべての環境に一貫してセキュリティポリシーを適用し、迅速かつ包括的に修復できます。一方、CDN製品では通常、そのネットワーク経由でコンテンツを配信する必要があるため、最新のマルチクラウドアーキテクチャには適さない場合があります。こうしたプラットフォームは自己完結型であり、データセンター、パブリッククラウド環境、エッジロケーションのすべてに一貫して適用できる単一のセキュリティスタックを提供していません。この制約は、アジャイルな導入や拡張性を妨げ、設定ミスを招く可能性があります。また、ポリシー調整、インシデント対応、修復によって、貴重なセキュリティチームのリソースに負担をかけるため、複雑なデジタル環境を持つ組織にはあまり適していません。

Chad:このガイドで重視している主な基準はほかにもありますか?

Gary: はい。ポリシーのポータビリティも重要です。F5 WAAPソリューションには、クラウドとオンプレミス環境全体でセキュリティポリシーを一貫して展開できるという利点があるため、セキュリティを損なうことなくデジタル戦略を実行できます。同じ堅牢な単一のセキュリティスタックが、アプリやAPIの現在の配置先だけでなく、今後必要となるあらゆる配置先にも対応します。この一貫性により、環境間でのポリシーの不整合や設定ミスのリスクが軽減され、セキュリティ管理が簡素化されます。一方、クラウドネイティブソリューションは、多くの場合、その環境内でサイロ化されているため、複数のセキュリティスタックの管理によって運用が複雑になります。単一スタックのポータビリティがないことで、セキュリティポリシーが分断され、管理負荷が増大する可能性があります。

脅威への適応性も重要な評価基準です。F5 WAAPソリューションは、AIを活用した欺瞞技術と機械学習を使用し、攻撃者の戦術が進化しても有効性を維持します。この適応性は、高度な脅威に先手を打ち、セキュリティ対策をリアルタイムで進化させるうえで不可欠です。一方、セキュリティ専業のソリューションは、特定のリスクや脅威(多くの場合、最も一般的なもの)に重点を置く傾向があり、AIによって戦術、技法、手順が急速に高度化するなか、進化する攻撃者の戦略に適応できません。このような静的なアプローチでは、組織が新たな脅威や出現しつつある脅威にさらされる可能性があります。

Chad:このような比較ガイドが重要なのはなぜですか?

Gary: 要約すると、「APIおよびWebアプリケーションセキュリティソリューションの比較」は、セキュリティおよびリスク管理チームにとって非常に有用なリソースです。このガイドでは、アーキテクチャの柔軟性、ポリシーの移植性、脅威への適応性といった主要な基準に焦点を当てることで、意思決定プロセスを簡素化し、各組織固有の環境に最も効果的なWebアプリケーションおよびAPIソリューションの選定を支援します。包括的なガイドやリソースを活用することは、十分な情報に基づいてセキュリティ上の意思決定を行ううえで極めて重要であり、複雑で絶えず変化する脅威環境において、最終的に組織のセキュリティ態勢の強化につながります。

詳細な比較表をご覧ください:APIおよびWebアプリケーションセキュリティソリューション比較ガイド

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タグ: 2023

著者について

Rachael Shah
Rachael Shahシニアプロダクトマーケティングマネージャー | F5

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