インフラは都市に似ています。その理由が重要です。

業界動向 | 2026年5月01日

多くの人は、物事が問題なく機能すること、特に日々利用するアプリケーションが正常に動作することを当然だと考えています。しかし、F5やお客さまをはじめ、テクノロジーに携わるすべての人が知っている現実は異なります。今日のハイブリッドマルチクラウド環境では、アプリケーションの稼働、データの流通、システムのセキュリティを維持するために、その舞台裏で多くの処理が行われています。

先日開催したAppWorldで、エンタープライズIT環境は複雑に広がる都市のようなものだ、という例えを紹介しました。

この比喩が示す対応関係

すべてのクラウドリージョン、データセンター、エッジロケーションは、都市を構成する各地域に相当します。

アプリケーションは建物です。従来型のモノリシックアプリのように、独立した建物もあります。一方、複数のつながった建物にまたがってマイクロサービスが連携する、現代的な集合住宅のようなものもあります。

APIは道路です。地域を縦横に走り、すべての建物をつないでいます。

そのすべてを流れるデータは、あらゆるものを支える電力網です。

私のたとえでは、NetOps、SecOps、DevOps、PlatformOpsのプロフェッショナルは都市の管理者です。建物に配線を施し、道路を舗装し、明かりを絶やさないようにするという、報われにくい役割を担っています。これは決して容易なことではありません。特に、ここで述べている都市は小規模ではないからです。東京、メキシコシティ、ニューヨークのように、数十年にわたって段階的に築かれてきた巨大都市を想像してください。

長年にわたり、古い建物と新しい建物が混在する地区が次々と増えるにつれ、3つの問題が生じました。可視性が低下し、都市全体で何が起きているのかを把握しにくくなりました。また、統一された建築基準を適用できなくなり、ある地区で有効だった方法が別の地区では通用しなくなりました。

そして最後に、新たな課題、リスク、脅威も加わりました。新しい地域が増えるたびに、その地域特有の課題、リスク、脅威が生じたのです。

“私たちは、あらゆる地域のすべての建物を把握し、すべての道路を保護し、データを管理し、都市全体で建築基準を適用できる、単一の相互接続された管理プラットフォームを構築しました。”

こうした複雑さ、つまり巨大都市は拡大し続けています。Digital sovereigntyとAIにより、すでに複雑なハイブリッドマルチクラウド環境が指数関数的に拡大しています。この拡大は戦略的なものですが、管理が容易になるわけではありません。

父も兄弟も建築家なので、このたとえにはとても共感できます。この記事をお読みのITリーダーの皆さまには、このたとえを自分なりに活用し、日頃この分野に接していない方々にも、管理している環境の複雑さを説明する一助としていただければ幸いです。

巨大都市は成長を続ける

F5の「2026年版アプリケーション戦略の現状レポート」によると、現在、企業は平均19か所でアプリケーションを稼働させています。つまり、5か所のオンプレミス環境、5か所のコロケーション施設、9か所のクラウドリージョンという、19の異なる「地域」を管理する必要があります。管理対象となる地域は多く、今後さらに増える可能性があります。

さらに難しいことに、巨大都市の管理者としてサービスを提供する相手は、もはや住民だけではありません。住民のロボットも対象です。つまり、エージェント型AIのことです。

IDCのプレゼンテーション「Agent Economics: Adoption and Delivery Model for Agents, Actions, and Tokens」によると、世界で稼働するAIエージェントの数は2029年までに10億を超え、1日あたり2,170億件を超えるアクションを実行するようになります。各アクションには、配信とセキュリティの確保が必要です。都市はかつてない成長を迎えようとしており、配信とセキュリティへの影響は計り知れません。

プラットフォームが役立ちます

朗報です。この都市のたとえを使えば、技術に詳しくない人にも業務内容をより簡単に説明できるようになります。都市にどれだけ多くの地区が増えても、F5 Application Delivery and Security Platformは、ITリーダーが拡大を続ける巨大都市を管理できるよう支援します。F5は、あらゆる地区のすべての建物を把握し、すべての道路を保護し、データを管理し、都市全体に建築基準を適用できる、単一の相互接続型管理プラットフォームを構築しました。

ITチームがこの転換点を乗り越えられるようF5がどのように支援しているか、詳しくは今後開催予定のAppWorld roadshowsにご参加ください。

力を合わせて互いの成長を支え、より良いデジタル世界を実現する、美しく活気に満ちた都市を築いていきましょう。

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著者について

François Locoh-Donou
François Locoh-Donou会長兼社長兼CEO | F5

François Locoh-Donouは、F5の会長、社長兼最高経営責任者(CEO)です。2017年4月に社長、CEO兼取締役としてF5に入社し、2026年3月に取締役会会長に就任しました。2017年4月のCEO就任以来、ネットワークハードウェアメーカーから、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境におけるアプリケーションデリバリとセキュリティを担う、ソフトウェアとSaaSを中心としたリーディングカンパニーへと、F5の事業変革を主導してきました。また、「より良いデジタル世界を実現する」というF5のパーパスを原動力に、高いパフォーマンスを発揮する人間中心の組織へと企業文化を変革するうえでも、重要な役割を果たしてきました。 F5入社以前は、通信業界向けにネットワークソリューションをグローバルに提供するCienaで最高執行責任者を務めたほか、製品、営業、マーケティングの各部門で経営幹部職を歴任しました。また、フランスの光電子企業Photoneticsでは、研究開発職を務めました。 トーゴとフランスで育ったLocoh-Donouは、フランスのÉcole Centrale de MarseilleおよびTélécom ParisTechで工学の学位を取得し、Stanford Graduate School of BusinessでMBAを取得しています。また、トーゴの農村部で主に女性を中心に数百人を雇用するカシューナッツ加工会社Cajou Espoirの共同創業者兼会長です。さらに、米国、英国、カナダで事業を展開し、銀行業界で広く知られるブランドの1つであるCapital Oneの取締役も務めています。

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