本日の発表に関する背景を補足するため、F5がShape Securityの買収に合意したことを全世界の従業員に知らせるために送信したメールをご紹介します。
差出人:François Locoh-Donou
宛先:F5スタッフ
日付:2019年12月19日
件名:F5によるShape Securityの買収
本日、Shape Securityの買収契約を締結したことを、心よりうれしく発表いたします。Shape Securityは、詐欺や不正利用からアプリケーションを保護するセキュリティ分野のリーダーです。
デジタル時代において、アプリケーションはあらゆる組織にとって最も価値ある資産であるというF5の長年にわたる信念は、Multi-Cloud Application Servicesのリーダーを目指す戦略の基盤となってきました。あらゆる種類の環境で世界のアプリケーションの半数以上を支えるF5とNGINXの専門知識に、1日あたり10億件のアプリケーション攻撃を緩和してきたShapeの知見を組み合わせることで、業界のどの企業よりも多くのアプリケーション、ひいてはより多くの価値を保護する方法を熟知した企業が誕生します。これにより、F5-NGINX-Shapeは世界中のあらゆるデジタル組織にとって不可欠な存在になると確信しています。
この揺るぎない姿勢は、F5がアプリケーションセキュリティに先駆的に取り組んできたことから生まれました。世界最大規模の企業、サービスプロバイダー、政府機関、消費者向けブランドをアプリケーションレイヤー攻撃から保護してきたF5の実績は、他に類を見ません。高いパフォーマンスとセキュリティを備えたデジタル体験を提供する企業として、世界中のお客さまから信頼を得ています。また、他社とは異なり、単一のクラウド、特定ベンダーのスタック、ハードウェアに縛られることなく、あらゆる環境でお客さまの重要なアプリケーションを保護します。
しかし、自動化が進むにつれ、お客さまを狙うアプリケーション層への攻撃も増加しています。サイバー犯罪者は、安価で世界規模の「ボットネット」から高度で標的を絞った攻撃まで、あらゆる手段を自動化し、かつてない規模で攻撃を武器として利用しています。こうしたエクスプロイトでは、偽アカウント、不正な資金移動やチャージバック、クレジット申請詐欺、ロイヤルティポイントやギフトカードの窃取により、組織に数十億ドルもの損害を与えています。現在Shapeは、Global 2000上位の銀行、小売企業、旅行会社を、アプリケーションに対する1日10億件の自動化された攻撃から保護しています。同時に、これらの企業が優れた顧客体験を提供するうえで最も重視するアプリケーションにおいて、1日1億5,000万件の正規の人間によるトランザクションも保護しています。Shapeのコードベースには、業界でも特に高度な人工知能(AI)とクラウドベースの分析に関する知的財産が組み込まれており、望ましくない悪意のあるオンライントラフィックを検知、識別、緩和するとともに、過去の攻撃から学習して次の攻撃を防止します。
マルチクラウド環境におけるF5とNGINXのアプリケーションに関する専門知識と、Web、モバイル、API向けのShapeの不正対策機能を組み合わせることで、包括的なエンドツーエンドのアプリケーションセキュリティを提供し、「コードから顧客まで」というF5の約束をさらに確かなものにします。これにより、不正行為による数十億ドル規模の損失、評判の低下、デジタルトランスフォーメーションの中断に伴う多額のコストを、お客さまが回避できる可能性があります。
長期的には、F5の製品とShapeの大規模なテレメトリおよび分析機能を統合することで、アプリケーション全体の可視性、管理、オーケストレーションを向上させるAI強化型サービスをお客さまに提供するというF5の計画も、この買収によって大きく前進します。
同様に重要なのは、ShapeがF5の能力拡大に向けた大きな投資であるという点です。ShapeのCEOであるDerek Smithが率いる370人を超える従業員を迎えることで、次の成長段階に最も重要なクラウド、ソフトウェア、AI/機械学習の各分野における専門性を大幅に強化します。さらに、Shapeが過去8年間にわたり築いてきた顧客第一の文化から学ぶことで、組織全体の俊敏性も高めます。
そして最後に、決して重要性が低いわけではありませんが、約10億ドルに上る今回の取引は当社史上最大であり、1年足らずの間では2件目となります。これは偶然ではありません。2017年にMulti-Cloud Application Servicesのリーダーになるというビジョンを掲げて以来、将来あるべき姿の実現に向け、意図的かつ規律ある取り組みを進めてきました。勝つために何が必要かは分かっています。誤解のないように申し上げると、私たちは攻めの姿勢で臨んでいます。
しかし、これほど大規模な買収は、これまでF5の変革を推進してきた皆さんの献身的なチームワークと、たゆまぬ努力がなければ、到底実現できません。私たちは経験から、買収とは単なる統合作業ではなく、信念と覚悟を伴うものだと理解しています。NGINX、そして今回のShapeのような企業が単独で生み出せる以上の価値を引き出せるよう、必要な取り組みをやり遂げるという信念と覚悟です。F5-NGINX-Shapeを、私が確信する唯一無二の強力な組み合わせにするために、このチームが再び期待に応えてくれると信じています。
[F5 Company Meetingに関する追加情報を削除し、軽微な編集を加えています]
よろしくお願いいたします。
François Locoh-Donou
CEO
著者について

François Locoh-Donouは、F5の会長、社長兼最高経営責任者(CEO)です。2017年4月に社長、CEO兼取締役としてF5に入社し、2026年3月に取締役会会長に就任しました。2017年4月のCEO就任以来、ネットワークハードウェアメーカーから、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境におけるアプリケーションデリバリとセキュリティを担う、ソフトウェアとSaaSを中心としたリーディングカンパニーへと、F5の事業変革を主導してきました。また、「より良いデジタル世界を実現する」というF5のパーパスを原動力に、高いパフォーマンスを発揮する人間中心の組織へと企業文化を変革するうえでも、重要な役割を果たしてきました。 F5入社以前は、通信業界向けにネットワークソリューションをグローバルに提供するCienaで最高執行責任者を務めたほか、製品、営業、マーケティングの各部門で経営幹部職を歴任しました。また、フランスの光電子企業Photoneticsでは、研究開発職を務めました。 トーゴとフランスで育ったLocoh-Donouは、フランスのÉcole Centrale de MarseilleおよびTélécom ParisTechで工学の学位を取得し、Stanford Graduate School of BusinessでMBAを取得しています。また、トーゴの農村部で主に女性を中心に数百人を雇用するカシューナッツ加工会社Cajou Espoirの共同創業者兼会長です。さらに、米国、英国、カナダで事業を展開し、銀行業界で広く知られるブランドの1つであるCapital Oneの取締役も務めています。
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