エンタープライズAIでは、モデルが価値を生み出せるかどうかを問う段階はすでに過ぎています。より難しいのは、本番環境に必要なパフォーマンス、セキュリティ、制御を確保しながら、組織がAIを大規模に運用できるかどうかです。
この変化により、インフラに関する議論も変わります。AIはもはや単なるコンピューティングの問題ではなく、システム全体の問題です。モデルには、高速なデータ転送、信頼性の高い推論経路、保護されたAPI、レジリエントなストレージアクセス、そして価値の高いAIサービスの可用性とセキュリティを維持するランタイム制御が必要です。
ラスベガスで開催されたDell Technologies World 2026において、Dellは本日、Dell AIプラットフォームに適合するエコシステムソリューションを企業が特定し、導入できるよう支援するDell Technologies AI Ecosystem Programを発表しました。F5はこのプログラムに参加し、AIを実験段階から実運用へと移行するお客さまを支援するアプリケーションデリバリおよびセキュリティ機能を提供できることを誇りに思います。
AIの成功はモデルを取り巻くシステムにかかっています
多くの企業では、AIの取り組みが概念実証から本番環境へ移行する段階で停滞します。モデルは機能し、ユースケースも明確で、事業責任者の合意も得られているかもしれません。しかし、運用環境の準備が整っていないことが少なくありません。
“F5がDell Technologies AI Ecosystem Programに参加することで得られるビジネス上の効果は明確です。企業は、より迅速かつ低リスクでAIを本番環境に導入できます。”
本番環境のAIワークロードは、エンタープライズアーキテクチャに新たな要件をもたらします。トレーニングとファインチューニングには、ストレージとコンピューティング間での大規模なデータ移動が必要です。検索拡張生成には、企業データへの高速かつ信頼性の高いアクセスが欠かせません。推論サービスは、予測困難な需要に応じて拡張できる必要があります。APIとモデルエンドポイントは、価値の高い新たな攻撃対象となります。セキュリティチームには、オンプレミス、ハイブリッド、マルチクラウド、エッジの各環境にわたる一貫したガバナンスが必要です。
多くのAIイニシアチブが課題に直面するのは、この段階です。インフラストラクチャには適切なコンポーネントが揃っていても、運用モデルは依然として脆弱な場合があります。トラフィックフローは複雑で、データパスは遅延の影響を受けやすく、障害ドメインは分散しています。AIサービスがアプリケーションやビジネスプロセスに組み込まれるにつれて、セキュリティ上のリスクにさらされる範囲も拡大します。
AIに必要なのは、処理能力だけではありません。制御も必要です。
DellがAIプラットフォームの基盤を提供
Dell AIプラットフォームは、企業がAI環境を構築し、拡張するために必要なコンピューティング、ストレージ、ネットワーキング、サービスを提供できるよう設計されています。多くの組織が、データの近くでAIを実行し、コストとセキュリティをより適切に管理するとともに、すべてのワークロードをパブリッククラウドへ移行することを避けたいと考えているため、これは重要です。
経営幹部にとって、これは戦略上の重要な検討事項です。AIがビジネスの中核機能となるにつれ、インフラに関する意思決定がリスク、経済性、価値実現までの時間に及ぼす影響はますます大きくなっています。企業には、運用の複雑さを新たに生じさせることなく、イノベーションを支える道筋が必要です。
Dell Technologies AI Ecosystem Programは、Dell AIプラットフォームを補完するテクノロジーパートナーを結集し、そのニーズへの対応を支援します。お客さまにとって重要なのは、パートナーの一覧そのものではありません。より体系的に本番環境への移行を進められることに価値があります。
企業は、個別のテクノロジーを寄せ集めて各統合を独自に検証する代わりに、Dell AI環境を中心に設計されたエコシステムを活用できます。これにより、不確実性が軽減され、アーキテクチャに関する意思決定が迅速になり、本番環境でのAI運用に必要な要素が連携できるという確信をチームがより強く持てるようになります。
F5が本番環境のAIに必要なデリバリとセキュリティのレイヤーを追加
Dell AIエコシステムにおけるF5の役割は、AI環境向けのアプリケーションデリバリとセキュリティに重点を置いています。具体的には、AIシステムを本番環境で稼働させるために不可欠なトラフィックフローの配信、制御、保護を支援します。
その価値を実現するのが、F5 Application Delivery and Security Platformです。Dellのお客さまは、AIワークロードが依存する従来型およびモダンなアプリケーションとAPIを引き続き保護しながら、AIワークロードの配信とセキュリティ確保を一元的に行えます。このプラットフォームの幅広い対応範囲により、F5は、負荷分散またはAIセキュリティのみに対応するポイントソリューションとの差別化を実現しています。
これには、ストレージとコンピューティング間のデータパスの最適化と保護をF5が支援する「AI data delivery」が含まれます。また、AIサービス、推論エンドポイント、GPUベースの環境全体にわたるトラフィック管理をF5が支援する「AI factory load balancing」も含まれます。さらに、AIアプリケーション、API、モデル、プロンプト、出力、データフローを悪用、漏えい、攻撃から保護するためのAIランタイムセキュリティも含まれます。
これらの機能が重要なのは、AIパイプラインが単なるネットワークフローではなく、ミッションクリティカルなアプリケーションパスだからです。データ転送が遅くなると、GPUの待機時間が増えます。推論エンドポイントに障害が発生すると、ビジネスプロセスが中断します。APIが外部に露出すると、攻撃者が機密性の高いシステムに到達する新たな経路が生じます。セキュリティポリシーに一貫性がない場合、AIの導入拡大に伴ってガバナンスが難しくなります。
F5は、こうしたリスクを管理するための制御ポイントの構築を支援します。
お客さまが得られるスピード、レジリエンス、コントロール
F5がDell Technologies AI Ecosystem Programに参加することで、企業は本番環境でのAI導入をより迅速かつ低リスクで進められるようになります。ビジネスへの効果は明確です。
インフラストラクチャの責任者にとって、F5はAIデータパス全体のパフォーマンスとレジリエンスの向上に役立ちます。これにより、環境の拡張に伴っても、トレーニング、ファインチューニング、検索拡張生成(RAG)のワークフローを安定して継続できるよう支援します。
アプリケーションチームやプラットフォームチームが、推論サービスや分散AIワークロード全体の需要を管理できるよう、F5が支援します。これにより、サービスの可用性向上、運用上の負担軽減、高価なAIインフラストラクチャの有効活用を後押しします。
セキュリティ責任者にとって、F5は、公開状態のAPI、不正なトラフィック、プロンプトレベルの脅威、データ漏えい、環境間で一貫性を欠くポリシー適用など、AI固有のランタイムリスクへの保護拡大に役立ちます。
経営層にとって、その成果は技術統合にとどまりません。AI投資のリターンを守ることが重要です。AIインフラには多額のコストがかかります。遅延、停止、コンピューティングリソースの低い稼働率、セキュリティインシデントは、ビジネス価値に直接影響します。検証済みのエコシステムアプローチは、こうしたリスクが規模拡大の障壁となる前に、その軽減を支援します。
AIインフラストラクチャは設計段階から本番環境に対応できる必要があります
エンタープライズAIの次の段階で優位に立つのは、単に実験を迅速化する組織ではありません。AIをより効果的に運用できる組織です。
そのためには、予測不能な需要、分散データ、ハイブリッドアーキテクチャ、セキュリティ脅威、ビジネスクリティカルな稼働時間要件といった、実環境の条件に対応できるインフラストラクチャが必要です。また、統合の負担を軽減し、確信を持って迅速に前進できるよう支援するエコシステムも求められます。
DellはAIプラットフォームの基盤を提供します。F5は、こうした環境の本番運用への対応を支援するアプリケーションデリバリとランタイムセキュリティの機能を提供します。
DellとF5は連携して、強力なだけでなく、運用上のレジリエンスとセキュリティを備え、測定可能なビジネス成果を生み出せるAI環境の構築を支援します。
Dellプラットフォーム上に構築されたエンタープライズAI環境のデリバリー、制御、セキュリティ確保をF5がどのように支援するかについて詳しくは、ウェビナー「DellインフラストラクチャによるAIパフォーマンスの強化」をご覧ください。また、F5のAIインフラストラクチャソリューションについては、こちらをご覧ください。
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