現代の企業において、「アプリケーション」は単なるツールという役割を超え、ビジネスそのものになっています。高頻度取引プラットフォームからグローバルサプライチェーンを支える基盤まで、アプリはミッションクリティカルなサービスを提供し、収益と評判の両面で主要な顧客接点となっています。しかし、こうしたアプリケーションがマルチクラウドアーキテクチャ全体に分散するにつれ、それらを支えるインフラストラクチャは危険なほど断片化しています。
長年にわたり、多くの組織では従来型の考え方に基づき、アプリケーションデリバリ(速度と可用性の確保)とアプリケーションセキュリティ(脅威からの保護)を、2つの独立したサイロとして管理してきました。こうした分断は、もはや運用上の悩みにとどまらず、デジタルエクスペリエンスに悪影響を及ぼす戦略的リスクとなっています。
“レジリエントな企業への道は、デリバリとセキュリティを表裏一体として扱うアーキテクチャにあります。”
このサイロ化されたアプローチがもたらす最も直接的な影響は、すべてのユーザーリクエストに課される「レイテンシー負担」です。従来型の環境では、データは相互に連携していないポイント製品を「数珠つなぎ」にした経路を通過しなければなりません。たとえば、パケットが単体のロードバランサーに到達した後、別のファイアウォールへ移動し、さらにサードパーティのボット検知サービスを通過する場合があります。
データが通過する箇所が増えるたびに、遅延と潜在的な障害点が生じます。統合プラットフォームへ移行することで、組織はこれらの機能を単一の論理データプレーンに集約できます。これにより、システムはトラフィックを1回検査するだけで、配信とセキュリティのロジックを同時に適用できるため、セキュリティを確保しながらパフォーマンスを維持できます。
信頼できる唯一の情報源の確立
単なる速度向上にとどまらず、統合はデータを包括的に把握できないという重大な課題を解決します。デリバリーとセキュリティを別々に管理すると、テレメトリがサイロ化します。セキュリティチームが悪意のあるトラフィックの急増を検知し、インフラストラクチャチームがパフォーマンスのボトルネックを特定しても、どちらのチームも両者の関連性を把握できません。
統合プラットフォームは信頼できる唯一の情報源を提供し、正規ユーザーの急増と高度な分散型サービス拒否(DDoS)攻撃を識別できる「アプリケーション認識型」のセキュリティを実現します。この共通の可視性により、正確なスケーリングと緩和を自動化でき、平均解決時間を大幅に短縮できます。
複雑化するアプリケーション環境をシンプルに
この移行により、複雑さを特徴とすることの多い環境で、運用を大幅に簡素化できます。複数のベンダーにまたがる多数の異なる証明書、ポリシー、APIバージョンの管理は、人的ミスを招く一因となります。人的ミスは、現代のセキュリティ侵害の最大の原因です。
統合アーキテクチャにより、チームはセキュリティポリシーを一度作成するだけで、オンプレミス、クラウド、エッジを問わず、あらゆる環境に一貫して展開できます。デリバリとセキュリティの両方に対応する単一のAPIをCI/CDパイプラインに統合することで、DevOpsチームはついに「Security as Code」を実現し、アプリケーションの完全性を損なうことなく市場投入までの時間を短縮できます。
アプリケーションの速度とセキュリティを表裏一体で捉える
レジリエントな企業への道は、アプリケーションデリバリとセキュリティを表裏一体として扱うアーキテクチャにあります。F5 Application Delivery and Security Platform (ADSP)は、これまで存在してきた両者の隔たりを埋めるために特別に設計されています。
業界をリードするトラフィック管理と高度なセキュリティ機能を統合することで、F5 ADSPは、最もミッションクリティカルなアプリケーションの高速性と可用性を確保するだけでなく、絶えず進化する脅威環境から本質的に保護します。
プラットフォームアプローチのメリットについて詳しくは、eBookをご覧ください。
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