F5、MantisNetを買収し、F5 Application Delivery and Security Platformのクラウドネイティブなオブザーバビリティを強化

F5エコシステム | 2025年8月20日

F5は、クラウドネイティブ環境向けの拡張Berkeley Packet Filter(eBPF)を活用したオブザーバビリティとリアルタイムのネットワークインテリジェンスにおける、定評あるイノベーターであるMantisNetを買収しました。MantisNetの機能をF5 Application Delivery and Security Platform(ADSP)に統合することで、通信事業者や企業から、公共機関、クラウドサービスプロバイダー、マネージドサービスプロバイダーまで、あらゆる組織が高度な運用可視性、自動化、セキュリティを維持しながら、クラウドネイティブアーキテクチャへ確信を持って移行できるようになります。

組織は、俊敏性、拡張性、運用効率をさらに高めるため、Kubernetesなどのクラウドネイティブ技術へ急速に移行しています。こうした移行に伴い、クラウドネイティブネットワーク機能(CNF)が、運用をモダナイズする有力な手段として台頭しています。CNFは、迅速な導入、柔軟なスケーリング、プラットフォーム非依存性、DevOpsとのシームレスな統合を可能にし、変化の激しい今日のデジタル環境において比類のない柔軟性とレジリエンスを提供します。一方で、こうしたメリットには課題も伴います。特に、コンテナ化された環境内の一時的かつ暗号化されたトラフィックの監視と保護が課題となります。従来の監視ツールは、コンテナトラフィックの一時性や暗号化に対応した追跡を想定して設計されていません。

まさにここで、MantisNetが革新的な価値を発揮します。eBPFを活用したカーネルレベルのテレメトリにより、MantisNetは暗号化プロトコルのアクティビティをリアルタイムで可視化し、パフォーマンスのオーバーヘッドを生じさせることなく、把握が極めて困難なトラフィックまで可視性を確保できるようにします。MantisNetは可視性のギャップを解消し、制御やセキュリティを犠牲にすることなく、企業が安心して最新のアーキテクチャを導入できるようにします。

従来のツールは街角の監視カメラのようなもので、状況を捉えることはできますが、対象範囲が限られ、死角もあります。一方、MantisNetは、インテリジェントな人工衛星や、道路に直接組み込まれたスマートシステムのように機能します。すべての車両を追跡し、交通パターンを監視して、わずかな変化も検出します。さらに、複数のカメラ映像を切り替えたり、異なるソースのデータを照合したりすることなく、豊富で実用的なデータをダッシュボードへ直接ストリーミングします。

クラウドネイティブのポリシー、セキュリティ、スケーラビリティをよりスマートに実現

MantisNetのイノベーションの中核を成すContainerized Visibility Fabric(CVF)は、動的なワークロード向けに設計された、軽量で拡張性の高いソリューションです。CVFは、カーネルレベルのインサイト、リアルタイムテレメトリ、暗号化トラフィックの可視性を提供します。サイドカーやエージェントが不要なため、特にクラウドネイティブ環境や5G環境など、極めて動的な環境でも高いパフォーマンスを確保します。MantisNetの機能を、F5 BIG-IP Next for Kubernetesなどのクラウドネイティブソリューションや、BIG-IP DNS、F5 BIG-IP Advanced Firewall Manager(AFM)、F5 BIG-IP Policy Enforcement Manager(PEM)、BIG-IP Carrier-Grade Network Address Translation(CGNAT)などのCNFに統合することで、F5は、通信や5Gからエンタープライズ、政府機関に至る幅広い業界に向けて、ユーザープレーン、コントロールプレーン、アプリケーションプレーン全体で比類のないオブザーバビリティを提供できるようになります。

“MantisNetは、特に複雑なクラウドネイティブ、仮想化、5G環境において、ネットワークトラフィックをリアルタイムかつ詳細に可視化し、より迅速な監視、分析、対応を可能にします。”



MantisNetの低レイテンシテレメトリをF5 ADSPのCNF、ポリシーエンジン、アナリティクスと組み合わせることで、ITチームは強力で適応性に優れた自動化基盤を活用できます。MantisNetにより、F5はお客さまが以下を実現できるよう支援します。

  • 暗号化セッションを可視化し、TLS 1.3のメタデータや暗号化前のコンテキストも把握できます。
  • ポリシー適用を自動化リアルタイムのインサイトをBIG-IP PEMまたはBIG-IP AFMに直接送信し、即座に対応できるようにします。
  • コンプライアンス要件に対応。プログラムによるパケットキャプチャと過去のフローデータの保持を通じて実現します。
  • 東西トラフィックを保護コンテナ内の、従来のツールでは通常見落とされるトラフィックを保護します。

MantisNetは、特に複雑なクラウドネイティブ環境、仮想化環境、5G環境におけるネットワークトラフィックをリアルタイムで詳細に可視化し、監視、分析、対応の迅速化を支援します。

F5 ADSPと統合されたこのスタックにより、運用の複雑さを軽減し、検知を高速化できます。また、5G、社内アプリ、顧客向けプラットフォーム、マルチテナント環境のいずれにおいても、差別化されたサービスをより迅速かつセキュアに展開できます。

今後の展望

この買収によりF5 ADSPの価値がさらに高まり、通信事業者、企業、政府機関の各領域にわたって、アプリケーションとネットワークの展開、可観測性の確保、セキュリティ保護を実現する包括的なプラットフォームを提供します。

スタックの深部に可視性を組み込み、ポリシー適用と分析に連携させることで、あらゆる業界のお客さまは、インサイトからアクションまでをつなぐ包括的な自動化パイプラインを利用できます。これには以下が含まれます。

  • 次世代サービスの導入とスケーリングを迅速化
  • コンテナ化環境全体にわたるフルスタックのオブザーバビリティ
  • 従来は可視化できなかったトラフィックのセキュリティ

F5 ADSPとMantisNetにより、クラウドネイティブ機能の俊敏性と、フルスタックの可視性がもたらす安心感を、単一のプラットフォームで実現できます。

MantisNetの詳細や、お客さまの環境でのテストにご関心がありますか?お問い合わせください。

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著者について

Ahmed Guetari
Ahmed Guetariサービスプロバイダー担当プロダクトマネジメント担当シニアバイスプレジデント | F5

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