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デジタル ビジネスのループを閉じる:Adaptive Apps

Lori MacVittie サムネール
Lori MacVittie
Published October 04, 2021
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従来の可視化(モニタリング1.0)は、情報がすべてです。プローブ、エージェント、ログ、トレースは、デジタルの健全性に関するデータを豊富に提供します。これらのデータは、システム、インフラストラクチャ、ネットワーク、プラットフォームから得られます。データはリアルタイムに生成され、後処理でも生成されます。データは大量に作成され、従来のKB単位ではなくGB単位で測定されます。

正直なところ、データは十分にあります。

私たちにないのは、そのデータの産物です。ポジティブな修正措置につながるインサイトを常に持っているとは限らないのです。

往々にして、私たちには、赤は不良で緑は良好といった二値的なステータス インジケータしかありません。また、問題があることに気づいても、問題の原因を突き止めるための十分な情報が与えられていません。確かにアプリケーションAのパフォーマンスは悪く、ユーザーからは不満の声が上がっています。でも、なぜでしょうか?原因はネットワークでしょうか?デバイスでしょうか?プラットフォームでしょうか?オーケストレーション環境でしょうか?

ネットワークの問題だとすぐにわかったとしても、こんなにも混雑している理由のインサイトは提供されていません。ユーザーが多すぎるのでしょうか?今日は誰かがセールを実施しているのでしょうか?季節的なものでしょうか?最近のアップデートが原因でしょうか?

膨大な量の変数があり、賭け金も高額です。ユーザー エクスペリエンスの低下という問題に対処できなければ、収益の減少、アプリケーションの放棄、評判の低下を招くことになります。ビジネスがデジタル化されている場合、デジタルの状況に基づいてビジネスが悪化します。

このような現実により、私たちは可観測性とその先のAIOpsへとシフトしています。モニタリング2.0とも呼ばれる可観測性は、オペレータやデジタル ビジネスにとって、ユーザー エクスペリエンスとビジネス成果の関係を理解して安定させる際にこの技術の導入を大きく前進させるものです。しかしまだ戦いの半分に過ぎず、残りの半分には分析と自動化が関わってきます。

可観測性、分析、自動化

可観測性とは、単に「可視性を高める」ということではありません。システムレベルで何が起こっているのかを把握する能力です。ネットワーク、インフラストラクチャ、アプリケーションのパフォーマンスをカラフルなグラフで表示するダッシュボードだけではありません。利用可能なすべてのデジタルの健全性に関するデータを相関させ、ユーザー エクスペリエンスがまさに今どのように実行されているかの全体像を描くための協調的な取り組みです。これが運用データ プラットフォームの原動力であり、各企業が「運用データ プラットフォーム」という待ち望んだ機能を得るために、プロバイダは相当な市場活動を展開しています。

しかし、それを実現しても、必ず発生する問題に対処することはできません。ユーザー エクスペリエンスを知ることが戦いの半分であるならば、残りの半分は原因を突き止め、それに基づいて行動することです。

クローズド ループ - DX

言うまでもなく、問題とは、ほぼすべての組織が卓越したデジタル エクスペリエンスのために行動するうえで必要なインサイトが不足しているという厄介な現実です。従来の分析は定型的なクエリであり、これらの不足しているインサイトを明らかにするためのデータの関係性やパターンを認識することができません。機械学習は、膨大なデータを解析して、パフォーマンス低下の根本原因への対処や、サービスに負荷がかかったり不正アクセスを受けたりする前の攻撃の特定に必要なインサイトを発見する手段を提供するソリューションです。

インサイトがあるだけでは十分ではありません。パフォーマンスを向上させたり、攻撃を阻止したりするために、これらのインサイトに基づいて迅速に行動する能力も重要です。ポリシーを変更するために手作業で確認や承認を行うと、問題や攻撃に直面した際の組織の俊敏性が損なわれます。

遠隔測定から得られたインサイトにタイムリーに対応するには、コンピューティング機能を利用する必要があります。攻撃が始まってから5分後に対応するのでは遅すぎるかもしれません。一般的な消費者の忍耐力を考えると、パフォーマンスが低下してから2分後では確実に遅すぎます。私たちは、データの処理において非常に効率的なコンピューティングを構築しました。「スパイクとシナプスの伝達の両方の観点から、脳が1秒間に行うことができる基本操作は最大で約1,000であり、コンピュータの1,000万倍も遅い」と考えてください(出典:Nautilus)。この能力を利用して、自動化されていないプロセスに手作業のステップを組み込むことで生じる速度低下を克服する必要があります。

もしあなたがデイトナ500でレースをするとしたら、最後のターンで止まって、残りのラップで車を押したりはしないでしょう。完全自律型システムを導入しなければ、デジタル エクスペリエンスに対してもこれと同じことになってしまいます。

私たちは長い間、サービスの自動的なスケーリングを行うためにシステムを信頼してきました。そして今後は、サービスやデータを保護し、お客様に優れたデジタル エクスペリエンスを提供する修正措置の実施についてシステムを信頼することになります。IT意思決定者の半数以上(52%)は、AIOpsと呼ばれるこの能力が組織に戦略的な影響を与えると考えています。

これは、完全に機能するデジタル エクスペリエンスの対抗計画であり、スタックの各層から収集されたデータによって駆動されるクローズド ループであり、自動化された運用アプローチです。

課題もあります。間違いなく、これは簡単なソリューションではなく、すぐに導入できるものでもありません。ネットワークからインフラストラクチャまで、セキュリティや配信技術からアプケーションまでのあらゆるコンポーネントから遠隔測定値を収集する能力であるフルスタックの可観測性は、従来の監視プロバイダが望むほど簡単ではありません。エージェントやプローブを用いた標準的なアプローチは、分散型クラウドが主流となるアーキテクチャにおいては、効率的でも費用対効果が高いわけでもありません。Open Telemetryを採用して実現したようなネイティブな遠隔測定生成機能は、機械学習ベースの分析で必要となるフルスタックの可観測性を実現し、目的のビジネス成果に沿った実用的なインサイトを迅速かつ正確に生み出す最善策となるでしょう。

自動化の道のりは依然として長いものです。現在、Infrastructure as Codeを実施している企業は半数強(52%)であり、多くの企業が自動化に「全面的に」取り組んでいないことは明らかです。しかし、この機能はクリティカル パスにあります。この機能がなければ、クローズド ループは機能するかもしれませんが、その代償はどうなるでしょうか?手動で操作することによってこのフィードバック ループに生じる問題は、遅延を引き起こし、企業の顧客、評判、または貴重なデータを失う可能性があります。

デジタル トランスフォーメーションとエンタープライズ アーキテクチャ

今日、ほとんどの企業は、デジタル トランスフォーメーションの第2段階と第3段階に入っています。多くの企業は世界規模のパンデミックにより、より迅速に行動する必要性に迫られ、戦術的な決定を行っていますが、これからは、デジタル トランスフォーメーションの取り組みを前進させるための戦略的なアプローチに組み入れる必要があります。

DX 2021

戦略的なアプローチとは、可観測性からインサイトや自動化までのクローズド ループを目標としたものです。Adaptive Appsと呼ばれるアプローチの一部であり、これはエンタープライズ アーキテクチャを最新化するためのアーキテクチャの青写真をCIOに提供し、ITがループを閉じて企業が完全なデジタル ビジネスとして運営できるようにするアプローチです。