10年前、Cindy Borovickと話をしていたとき、彼女はデジタルトランスフォーメーションがアプリケーションサービスの導入を促進すると断言しました。そこで私たちは、この仮説を実証、あるいは反証するため、現在では「State of Application Strategy」として知られる調査を共同で設計しました。
この調査を10年間にわたって実施する中で、アプリサービスそのものとは直接関係のない、数多くのテクノロジートレンドや変化も明らかになりました。
たとえば2016年には、まだ名称すら定まっておらず、セキュリティソリューションの評価基準となる前から、ゼロトラストが重要になると見抜いていました。また2018年には、市場でクラウドがあらゆるデータセンターを消滅させると確信されていた中で、ハイブリッドITの必然性を認識していました。
しかし同時に、Cindyの指摘が正しかったことも証明しました。
当初は、そうならないかもしれないと思われました。アプリケーションサービスの成長はほぼ横ばいでした。堅調ではあったものの、成長のペースはそれほど速くありませんでした。とはいえ、デジタルトランスフォーメーションも同様でした。
そこへパンデミックが発生し、デジタルトランスフォーメーションの重要性が明白になりました。世界中の組織がデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを強化し、Cindyが考えていたとおり、それがアプリケーションサービスの導入を促進しました。
現在、大多数の組織(93%)が、さまざまな環境で多種多様なアプリサービスを導入しています。これは、可用性、セキュリティ、モビリティ、パフォーマンス、アイデンティティの各分野で追跡している30種類以上のアプリサービスが、現在、平均して93%の組織に導入されていることを意味します。アプリサービスが広く普及していると言っても、決して誇張ではありません。

実際、その導入率は非常に高く、F5が確信する次の考えを裏付けています。つまり、デジタルビジネスをセキュアに運営するうえで、アプリケーションデリバリとセキュリティは極めて重要になっており、独立した領域として扱うに値するということです。
組織が、金融、ショッピング、ミームの共有などで市場が依存するデジタルサービスの提供とセキュリティ確保に、ロードバランサーやIngress Controller、APIゲートウェイ、セキュリティソリューション、SSL VPN、CDNなどの機能を活用していることは、これらがいかに重要であるかを物語っています。今年の調査でその重要性を尋ねたところ、期待を裏切らない結果が得られました。
さて、Cindyの理論が正しいと証明されたからといって、「State of Application Strategy」が終わるわけではありません。むしろ、今後はアプリケーションやAPIに影響を与え、最終的にはF5のビジネスを形作る新たな領域に注力できるということです。たとえば、AIやマルチクラウドネットワーキングなどです……とはいえ、今年のレポートの調査結果を先に明かすのはやめておきましょう。
最後に、感謝をお伝えします。毎年アンケートにご回答くださる皆さま一人ひとりに、心より御礼申し上げます。皆さまのご協力は、優れたコンテンツの作成に役立つだけでなく、F5の戦略を形作る力にもなっています。今後も、デジタルトランスフォーメーションを推進するうえで、F5の調査結果を有益な知見としてお役立ていただければ幸いです。
著者について

Lori MacVittieは、F5のOffice of the CTOに所属するDistinguished Engineer兼Chief Evangelistであり、アプリケーションデリバリ、自動化戦略、インフラストラクチャに関する深い専門知識を有しています。AIエージェントのガードレール策定、脆弱なマルチクラウドアーキテクチャの分析、スケーラブルなシステムの限界の検証など、複雑な事柄を明快にすることで知られています。アプリケーション開発、ITアーキテクチャ、ネットワークおよびシステム運用の分野で、30年以上にわたる業界経験を有しています。F5入社前は、受賞歴のあるテクノロジー編集者として活躍していました。 MacVittieはコンピューターサイエンスの修士号を取得しており、セキュリティ、クラウド、エンタープライズアーキテクチャにわたる分野で多数の著作を発表しています。また、テーブルトークゲームとビデオゲームをこよなく愛し、チーズについては遠慮なく強いこだわりを語ります。
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