ダービー大学、学生体験を向上

ダービー大学は、F5 Distributed Cloud Servicesをアプリケーションデリバリー戦略の中核に据えることで、わずか6か月でクラウドへの移行を成功させました。これにより、同大学のセキュリティ態勢が強化されただけでなく、遅延の問題も解決しやすくなり、学生にシームレスで質の高い体験を提供できるようになりました。

ビジネス上の課題

ダービー大学は、サンゴ礁の保全からデータサイエンス、慢性疼痛の管理に至るまで、世界が直面する極めて大きな課題の解決に貢献しています。最先端の学習施設に加え、Rolls-Royceなどの企業との連携による実習やパートナーシップが学生を引き付け、約20,000人が在籍しています。こうしたすべての関係者を支えているのが、Digital Solutions and Servicesチームが管理する同大学のITインフラストラクチャです。

IT部門は、大学の事業目標を推進するうえで重要な役割を担っています。競争の激しい環境の中、ダービー大学は戦略目標の達成に向けて、卓越した学生体験と成果の提供に注力しています。

民間企業と比べてITチームの規模と予算が比較的小さい同大学では、社内リソースの効率を最大限に高めるのに役立つ最高水準のテクノロジーソリューションを活用しています。こうしたソリューションにはF5 BIG-IP製品も含まれています。同大学は、最近ほとんどのワークロードをMicrosoft Azureクラウド環境に移行するまでの15年間、同製品を使用してオンプレミスのネットワークトラフィックとセキュリティを管理してきました。

インフラストラクチャチームはこの機会を捉え、最新のクラウドベースのサービスとツールによって新しいアーキテクチャを強化しました。当初12~18か月だった移行スケジュールがわずか6か月に短縮された際、これがプロジェクト成功の重要な要因となりました。

ソリューション

ダービー大学のプリンシパルインフラストラクチャエンジニアであるRichard Lock氏とそのチームは、複数のクラウド管理オプションを検討し、F5 Distributed Cloud Servicesが最も高い柔軟性と価値を提供することにすぐに気付きました。

「以前からF5 BIG-IPを利用してきた顧客として、クラウド移行を支援する製品ポートフォリオの進化に感銘を受けました。これらの機能は、学生と職員に最先端のITサービスを提供するという私たちの目標にしっかりと合致しています」とLock氏は述べています。

F5 Distributed Cloud Servicesでは、個々のリクエストに至るまで、すべての受信トラフィックをより直感的に確認できるため、トラブルシューティングが大幅に容易になります。この可視性の向上は移行時に役立ち、インフラストラクチャチームはF5サポートチームと連携して、アプリケーションデリバリに関する問題が発生した際に、迅速に特定して解決できました。

F5 Distributed Cloud WAFが含まれていることに加え、DDoS緩和機能も大きなメリットでした。どちらの機能も競合製品と比べて費用対効果が高く、大学はコストを抑えながらセキュリティ体制を強化できました。

Lock氏は、一部のクラウドネイティブ技術よりもニーズに適した機能にも感銘を受けました。たとえば、導入可能なソフトウェア(CE)を介してF5 Distributed Cloudのプラットフォームとサービスをカスタマーエッジまで拡張し、Distributed Cloud App Connectを活用して、学生記録システムであるPeopleSoftなどの内部アプリの負荷分散を行えます。これらのサービスをローカルで利用することでレイテンシーを低減できるだけでなく、必要に応じてインフラストラクチャ全体のトラフィックを振り分ける柔軟性も向上しました。

現在、同大学では、各サイトのクラスタ化されたCEノードを介して、アプリケーション向けの多数のロードバランサーを運用しています。また、ディザスタリカバリ(DR)サイトにCEを追加することも計画しています。これにより、DRアーキテクチャが簡素化され、システム全体のレジリエンスを管理・維持しやすくなります。

“ハイブリッドSaaS機能により、Distributed Cloudプラットフォームとサービスをエッジまで拡張できます。この優れた機能のおかげで、プロジェクトの複雑な課題に効果的に対処し、限られた時間内で目標を達成できました。 ”

Richard Lock氏、University of Derby、プリンシパルインフラストラクチャエンジニア

Lock氏は次のように述べています。「ハイブリッドSaaS機能により、Distributed Cloudプラットフォームとサービスをエッジまで拡張できます。これは、セキュリティと接続性の簡素化・効率化を目指す大学や組織にとって、特に優れた機能です。この機能のおかげで、複雑なプロジェクトにも効果的に対応し、限られた期間内に目標を達成できました」

最近では、同大学はDistributed Cloud DNSを導入しました。以前はISP経由でセカンダリDNSサービスを利用していましたが、トラフィックの可視性は限定的でした。十分なデータと分析がなかったため、提供している顧客体験や、在学生および入学希望者への影響を十分に把握できませんでした。F5の導入により、ITチームはDNSトラフィックのパターンとパフォーマンスを分析し、個々のリクエストまで掘り下げて確認できます。この情報を活用することで、最適化の方法を迅速に特定し、学生にシームレスな体験を提供できます。

成果

習得しやすく、簡単に使える

F5 Distributed Cloud Servicesの特長の1つは、特に他のソリューションと比較した場合の使いやすさです。同大学は導入時にマネージドサービスを利用しましたが、F5 Distributed Cloud Servicesは短期間での習熟を容易にし、ダービー大学のチームはすぐに自力で実装を進められるようになりました。

「F5 Distributed Cloudコンソールにより、チームの全メンバーがシステムをより簡単に管理、監視できるようになりました」とLock氏は述べています。「ユーザーフレンドリーな設計により、複数の個別サービスを管理する場合と比べて作業負担が軽減され、導入初日からF5環境の価値を最大限に引き出すことができました。また、Terraformなどの既存ツールを使用してプロビジョニングを自動化できることも、重要な要件でした」

組織に合わせたクラウド移行

F5 Distributed Cloud Servicesの柔軟性により、大学は最新のアプリケーションとレガシーアプリケーションをクラウドで提供できるようになり、個別のロードバランサーやアプリケーションデリバリーインフラストラクチャの必要性を低減できます。

証明書管理で時間を大幅に節約

証明書管理の自動化も、大学に大きな価値をもたらしました。以前は、アプリケーション配信用証明書の申請と更新を手作業で行っていたため、時間がかかり、Googleなどが推奨する90日以内の証明書ローテーション要件を満たすことが困難でした。現在は、F5 Distributed Cloud Servicesにより、各ロードバランサーとアプリケーションで証明書の自動設定を利用できます。

この自動化は、セキュリティコンプライアンスの維持に役立つだけでなく、管理業務の負担も大幅に軽減します。Lock氏は次のように述べています。「F5の証明書管理の自動化により、チームは時間を大幅に節約できます。厳格なセキュリティ基準を維持しながら、ほかの重要な業務に注力できるようになりました」

可視性の向上で、学生体験をより良く

同大学では、クラウドへの移行とテストの際に、PeopleSoftで遅延の問題が発生していました。これは、ユーザーセッションやデータベースとのやり取りを管理する際に、同ソフトウェアが生成するアプリケーション内部の接続数が多いことが原因でした。

ここで大きな変革をもたらしたのがF5 Distributed Cloud Servicesです。チームはデータを迅速に可視化し、必要に応じて個別の問題を詳細に掘り下げられるようになりました。現在、同大学では遅延の原因を特定し、Distributed Cloud App Connectでトラフィックルーティングを調整して接続時間を短縮できます。こうした詳細なインサイトにより、ITチームは確信を持ってトラブルシューティングを行い、主観的な認識を、より円滑な学生体験につながる明確で根拠に基づいた意思決定へと変えられます。

大学のセキュリティ態勢を強化

大学の目標の1つは、ITスタッフによる監視を最小限に抑えられる、自律管理型のWebアプリケーションファイアウォール(WAF)を導入することでした。Lock氏は次のように述べています。「F5 Distributed Cloud WAFは、追加コストをかけることなく、アプリケーション、学生、職員をサイバー脅威から保護してくれるため、安心して利用できます。デフォルトモードのままですぐに機能し、必要に応じて微調整することもできます」

アプリケーションの防御を管理しながら運用管理の負担を抑えることで、同大学はスタッフと予算への負担を軽減しています。こうした効率化は非常に大きな価値をもたらし、限られたリソースに過度な負荷をかけることなく、チームが堅牢なセキュリティを維持できるようにします。

“F5 Distributed Cloud WAFは、追加のコストや管理負担を発生させることなく、アプリケーション、学生、職員をサイバー脅威から保護してくれるため、安心して利用できます。 ”

Richard Lock氏、University of Derby、プリンシパルインフラストラクチャエンジニア

価値向上と成長に合わせて拡張可能

大学では年間を通じて需要がピークに達する時期がありますが、すべてのポイントオブプレゼンス(POP)と利用可能な帯域幅を含むF5のグローバルネットワークは、そのニーズを満たすのに十分以上の規模を備えています。

新しいアプリケーションの追加や、研究またはパートナーに関する追加要件への対応が必要になった場合も、サブスクリプションクレジットを追加購入するだけで、拡張に対応できます。この拡張性により、リソースを過剰にプロビジョニングしたり、システム全体を再設計したりすることなく迅速に調整できるため、Lock氏とそのチームの負担が軽減されます。

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メリット

  • わずか6か月でクラウド環境への移行を実現
  • 競争の激しい市場での学生獲得を支援
  • サイバー脅威やDDoS攻撃から保護
  • 管理業務を簡素化し、負担を軽減

課題

  • 時間と予算の制約下でクラウドアプリを移行
  • 遅延の問題を解消し、学生の利用体験を向上
  • 教育機関をサイバー攻撃から保護
  • 少人数の社内チームの負担を軽減