F5 「2025年版アプリケーション戦略状況レポート」

2025年6月4日

F5 「2025年版アプリケーション戦略状況レポート」
96%の企業がAIモデルを導入、議論から実装フェーズへの移行加速が明らかに

F5は、企業・組織のアプリケーション戦略についてグローバルな IT業界の意思決定者を対象に調査を行なった「2025年版アプリケーション戦略状況レポート (State of Application Strategy Report)」を公開しました。レポートによると、トラフィック管理からコストの最適化まで、今日の IT リーダーは、ビジネスに不可欠なタスクを一段とAIに依存する傾向にあります。現在、企業・組織の96%がAIモデルを導入しており、この割合は2023年の25%から著しく増加しています。

それと同時に、AIをビジネス業務の中核に据える意欲も高まりを見せています。調査回答者のほぼ 3分の2 (72%) が、AIをアプリケーションパフォーマンスの最適化に活用したいと答えた一方、59%は、AIをコスト最適化とセキュリティ規則の自律適用に活用し、ゼロデイ脆弱性を自動的に軽減する取り組みを支持しています。

現在、企業・組織の半数がAIゲートウェイを活用してアプリケーションをAIに接続しており、さらに40%が今後12ヶ月以内に同様の取り組みを実施する予定です。この技術の利用目的として最も多いのは、AIモデルの保護と管理 (62%)、中央管理ポイントの提供 (55%)、および機密データろう洩から企業を保護すること (55%) となっています。

F5ディスティングイッシュド エンジニアのロリ・マクヴィッティ (Lori MacVittie) は次のように述べています。「今年の『アプリケーション戦略状況レポート』は、IT関連の意思決定者が、より自信を持ってAIを業務へと組み込んでいることを示唆しています。私たちは今、AIが組織の中核においても自律的に稼働し、コスト削減、効率向上、セキュリティ問題の軽減を促進するコードを生成・展開する段階へと急速に近づいています。これこそ当社がAIOps について語る際に指摘していることであり、それが現在、現実のものとなりつつあるのです」。

残された運用への準備とAPIにまつわる課題

AIへの信頼が高まる中、「アプリケーション戦略状況レポート」は、複数の継続的な課題を指摘しています。AIモデルを現在展開中の企業・組織にとって、最大の懸念はAIモデルのセキュリティです。

また、AIはこれまで以上に自律性を高めていますが、運用と準備の間に横たわるギャップは依然として存在しています。60%の企業・組織は手動のワークフローに手間取っていると感じており、54%はスキル不足がAI開発の障壁となっていると指摘しています。

さらに、約半数 (48%) が、AIワークロードの構築と運用コストを問題として挙げており、この割合は昨年の42%から増加しました。

大規模なデータ運用の実践を確立できていない、と回答した企業・組織の割合は、2024年の33%と比較して2025年は39%に増加。また、潜在的なバイアスやハルシネーションを理由に、AIのアウトプットを信頼していない、と回答した割合も増加しました (2024年の27%に対し2025年は34%)。ただし、データ品質に関する不満を指摘した企業・組織の割合は減少しました (2024年の56%に対し2025年は48%)。

AIに加え、APIはもう一つの懸念事項として挙げられました。58%の回答者は、APIが問題となっていると報告し、一部の企業・組織ではAPIの複雑な設定管理に時間の大半を費やしていると答えています。なかでも、「ベンダーAPIの活用」 (31%)、「カスタムスクリプトの作成」 (29%)、「チケット・管理システムとの統合」 (23%) が、自動化関連タスクで最も時間がかかる作業として挙げられました。

前出のマクヴィッティは次のようにも述べています。「企業・組織は、API、テクノロジー、タスクの簡素化と標準化に焦点を当てる必要があります。また、AIシステム自体が、ポリシーの生成や展開、ワークフローの問題解決を通じて、複雑さを自律的に処理するのに適していることを認識すべきです。オペレーションの簡素化は、AIの土台になるものではなく、それこそがAIがもたらしてくれる効果なのです」。

ハイブリッドアプリの展開が主流に

AIの需要急増に伴い、ハイブリッドクラウドアーキテクチャへの依存度が高まっています。

「2025年版アプリケーション戦略状況レポート」によると、94%の企業・組織が、多様なスケーラビリティ、費用、コンプライアンス要件を満たすため、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスデータセンター、エッジコンピューティング、コロケーション施設を含む複数の環境でアプリケーションを展開しています。

その結果、ほとんどの意思決定者は、業務における柔軟性を確保するにあたり、ハイブリッド環境を不可欠な要素と見なしています。意思決定者の91%が、複数のクラウドを採用する最大のメリットとして「変動するビジネスニーズへの適応性」を挙げ、次いで「アプリケーションの耐久性の向上」(68%)と「コスト効率の向上」(59%)が続きました。

AIワークロードのデプロイ戦略においてもハイブリッドアプローチが採用されており、51%が今後しばらくの間、クラウドとオンプレミス環境の両方でモデルを活用する予定です。

特に注目すべき点は、企業・組織の79%が最近になって、パブリッククラウドから少なくとも1つのアプリケーションをオンプレミスまたはコロケーション環境に戻したことです。その理由として、コスト管理、セキュリティ上の懸念、および予測可能性が挙げられています。これは4年前の13%から劇的な増加を示しており、パブリッククラウドへの依存を超えた柔軟性の維持がますます重要性を増していることを浮き彫りにしています。

それでも、ハイブリッドモデルは一部の人々にとって悩みの種になる可能性を孕んでいます。「一貫性に欠けたデリバリーポリシー」 (53%) と「断片化したセキュリティ対策」(47%) は、この点において最も懸念されている課題です。

F5 の市場・競合情報担当ディレクターである シンディ・ボロビック (Cindy Borovick) は次のように述べています。「異なる環境やクラウドプロバイダーにアプリケーションを分散展開することにより、課題が生じる可能性はあります。しかし、クラウドに依存しないことのメリットは無視できないほど大きいのです。アプリケーションのデプロイメントにおいて、ハイブリッドなアプローチが定着する傾向は、これまで以上に明確になりつつあります」。

アジア太平洋・中国・日本 (APCJ) 地域におけるAI導入と課題 - 主要論点:

  • AIゲートウェイの増加:APCJ地域の企業・組織のほぼ半数 (49%) が既にAIゲートウェイを活用してアプリケーションをAIに接続しており、さらに46%が今後12ヶ月以内に同仕様の導入を予定しています。
  • AIゲートウェイの主な活用事例:AIゲートウェイを活用している企業で、最も一般的に見られる使用用途には以下が含まれます:「AIモデルの保護と管理」 (66%)、「機密データの漏えい防止」 (61%)、および「AIトラフィックとアプリケーションの需要の把握」 (61%) 。
  • データと信頼に関する課題:過半数 (53%) が「不完全なデータ品質」に苦慮しており、45%は「AIワークロードの構築と運用にかかる高額なコスト」に抵抗を感じています。
  • ハイブリッド環境の複雑さ:ハイブリッドモデルによるAIのデプロイには障壁があり、回答者の79%が「セキュリティポリシーの不一致」を指摘し、59%が「デリバリーの一貫性欠如」を問題視し、16%が「運用上の困難」に直面しています。

プログラムで制御し、AIドリブンの未来へ

今後について「アプリケーション戦略状況レポート」は、各組織がAIの潜在能力を最大限に引き出すことを目指すのであれば、アプリケーションのデリバリーおよびセキュリティポリシーの標準化・自動化を実現するプログラマブルなIT環境の構築に焦点を当てるべきだと提言しています。

2026年までに、AIは独立したタスクからエンドツーエンドのプロセスを統合的に管理する段階へ移行し、IT運用環境における完全な自動化への転換点を迎えると期待されています。自然言語インターフェースとプログラムで制御可能な機能を備えたプラットフォームは、従来の管理コンソールへの依存を徐々に排除し、ITワークフローを前例のない精度で効率化していきます。

前出のボロビックは次のように強調しています。「柔軟性と自動化はもはや選択肢ではありません ―- これらは複雑さを乗り越え、大規模な変革を推進するために不可欠なのです。プログラマブルな基盤を確立した組織は、AIの潜在能力を向上させるだけでなく、現代の時代に適応し、拡張可能で、卓越した顧客体験を提供できるIT戦略を構築できるでしょう」。

調査結果とF5からの提言の詳細については、「2025年版アプリケーション戦略状況レポート」をご覧ください。レポートの全文は、下記リンクよりダウンロードできます。https://www.f5.com/ja_jp/resources/reports/state-of-application-strategy-report

F5について

F5はより優れたデジタル世界の実現に取り組む、マルチクラウド・アプリケーション・サービスおよびセキュリティ会社です。F5は、世界最大かつ最先端の組織と提携し、オンプレ・クラウド・エッジなどの場所を問わず、あらゆるアプリとAPIの最適化およびセキュリティの確保を実現します。F5により、これらの組織は顧客に卓越したセキュアなデジタル体験を提供すると共に、常に新たな脅威に対応します。F5やパートナー企業、テクノロジーに関する詳細は以下のリンクをご参照ください。

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