今、企業に影響を与えているセキュアなマルチクラウドネットワーキングの主要トレンド
はじめに
アプリとAPIを運用しているなら、デジタルビジネス全体のセキュリティは、最も脆弱な部分に左右されることをご存じでしょう。さらに、アプリとAPIのポートフォリオ全体で一貫したセキュリティ態勢を構築し、維持することは、特にマルチクラウド環境では複雑な課題です。しかし、その複雑さを軽減しながら、アプリとAPIのセキュリティと信頼性を強化する方法があります。
パブリッククラウドプロバイダーが標準で提供するネットワーク機能は、多くのユースケースに対応できますが、無視できない機能上の不足もあります。その不足を補うために従来型のインフラストラクチャをそのまま移行する方法は、非効率すぎて現実的ではありません。この課題に対処するため、多くのテクノロジーリーダーが、パブリッククラウド環境の運用を改善するマルチクラウドネットワーキングサービス(MCNS)を導入しています。
マルチクラウドネットワーキングソリューションに強固なセキュリティ要素を組み込むことで、多様なアプリとAPIのポートフォリオを維持する際に生じる多くの課題に対処できます。トラフィックルーティング、セキュアなイングレス/エグレス、パブリッククラウドサービスとの統合が簡素化されます。また、一貫性のある包括的なセキュリティサービスとアプリケーションサービスをきめ細かく組み込むことが容易になります。さらに、エンドツーエンドの可視性の確保など、お客さまのプラットフォーム要件に応じて、これらのサービスを提供できるようになります。
現在、企業に影響を及ぼしているセキュアなマルチクラウドの主要トレンドを特定しました。こうした課題を克服するために、リソースを戦略的に配分する方法について、F5の推奨事項をご覧ください。
トレンド #1
あらゆる導入環境で実現する、スケーラブルな統合セキュリティ
6兆ドル
2022年にサイバー犯罪者がもたらした推定被害額
78%
従来のセキュリティソリューションはクラウドでは機能しないと回答しています。
10億
2031年までに利用されるAPI数
課題
2022年の推計によると、サイバー犯罪を1つの国として捉えた場合、その経済規模は米国と中国に次ぐ世界第3位に相当します。分散環境には本質的に複雑さが伴い、攻撃対象領域が拡大する可能性があります。こうした深刻なセキュリティリスクに対処するには、脆弱性を軽減する最新のソリューションを開発することが不可欠です。
ハイブリッドおよびマルチクラウド環境におけるセキュリティ上の考慮事項
接続性にとどまらず、セキュリティ制御とアプリケーションデリバリサービスを備えたマルチクラウドネットワーキング(MCN)ソリューションをお選びください。
最新のアーキテクチャでは、スピードと俊敏性を確保するために、APIセキュリティを効率化する必要があります。効率化しなければ、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境での管理が非常に困難になります。
SecOpsチームが脅威の阻止に集中するには、ユーザーエクスペリエンスを簡素化するツールが必要です。分散環境全体のセキュリティポリシーを、クラウドベースで一元的にエンドツーエンド管理できるツールを選択することで、最も効果の高い取り組みに集中できるよう支援できます。
トレンド #2
自動化によりスピードと信頼性が向上
事実
88%
回答者のうち、F5 2023 State of Application Strategy調査で、複数のポイントソリューションに代えてセキュリティプラットフォームを導入していると回答した割合
課題
マルチクラウドネットワーキングでは、複数のサービスプロバイダーを利用します。しかし、アプリケーションを新たなサービスプロバイダーに展開するたびに、同じサービスを繰り返し購入するのは現実的ではありません。また、マルチクラウド化が必ずしも自らの選択で進むとは限りません。合併や買収によって、組織が予期せぬセキュリティ上の課題に直面することもあります。セキュリティのポイントソリューションは、運用・保守コストを増加させ、総所有コストを押し上げます。また、管理効率が低く、イベントの解決を妨げる可能性もあります。さらに、継ぎはぎのセキュリティソリューションによって可視性が限られた盲点が生じ、脆弱性が高まるおそれがあります。
速度と信頼性を向上させるための考慮事項
クラウド、サービス、アプリ、API全体のネットワークとセキュリティを一元的に処理できるマルチクラウドネットワーキングプラットフォームを選択することで、パフォーマンスが向上し、管理上の課題が軽減されます。
セキュアなマルチクラウドネットワーキングプラットフォームソリューションにより、従来のエンタープライズネットワークの安定性を維持しながら、モダンアプリケーション向けの自動化されたインフラストラクチャを提供できます。
直感的でクラウドに依存せず、使いやすいインターフェースを備えたセキュアなMCNソリューションをチームに提供し、人為的な見落としによるエラーを削減します。
自動化を促進します。たとえば、分散環境全体でアプリケーションを安全かつ効率的に公開する作業を自動化するツールを提供します。
トレンド #3
制御を損なうことなく、複雑さとコストを削減
9/10
組織の10社中9社が、ツールやAPIの複雑さ、一貫したセキュリティの確保など、マルチクラウドに関する課題を報告しています。
85%
の組織が、複数のアプリケーションアーキテクチャとロケーションにわたり、モダンアプリと従来型アプリの両方を運用しています。
60%
企業のアプリケーションポートフォリオのうち、60%は「従来型」アーキテクチャに基づくアプリケーションで構成されており、16%の組織はそれらを廃止する予定がありません。
課題
複数のクラウドにまたがってアプリケーションを拡張していくと、複雑さが増し、可視性が低下して、最終的にはポートフォリオをきめ細かく制御できなくなるリスクがあります。パブリッククラウドごとに固有の制約や機能がありますが、新しいサービスプロバイダーを導入するたびに、そのクラウドを専門とする人材を採用するのは現実的ではありません。
複雑化を避けながら制御を強化するための考慮事項
プラットフォームに依存せず、ポリシーの一貫性を維持できるソリューションにより、アプリケーションスタック全体をよりきめ細かく制御できます。
統一されたインターフェースを提供する、APIファーストのインフラストラクチャソリューションを検討してください。

直感的でクラウドに依存せず、使いやすいインターフェースを備えたセキュアなMCNソリューションをチームに提供し、人為的な見落としによるエラーを削減します。
NetOpsマネージャーは、一元化されたMCNダッシュボードを利用することで、分散環境全体のネットワークの可用性とパフォーマンスを迅速に把握できます。
何よりも重要なのは、セキュアなMCNソリューションがお客さまのビジネスに適していることです。レガシーアプリとモダンアプリ、オンプレミスのデータセンターとクラウドまたはエッジのロケーション、アプリのパフォーマンスとセキュリティのいずれかを選ぶ必要はありません。
F5なら、そのような選択は不要です。レガシーアプリとモダンアプリのどちらも、導入場所を問わず、容易かつ効率的に保護、拡張、最適化、管理できるため、企業はマルチクラウドの世界で成長できます。分散環境は複雑ですが、この新たな現実に対応するよう設計された一貫性のあるプロセスとツールにより、テクノロジーリーダーは時間とコストを削減しながら、より多くの成果をより迅速に提供できます。
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参考資料:
Barry Elad:ユーザーが知っておくべき、憂慮すべきサイバーセキュリティ統計50選以上―2023年の事実と傾向。2023年10月、Enterprise Apps Today、2023年11月8日閲覧
Cybersecurity Insiders、2022年クラウドセキュリティレポート[(ISC)2]、2023年11月14日参照
