HTTP 1.0

HTTP 1.0とは、Webブラウザ等のクライアントとWebサーバとの間で、HTML等のコンテンツの送受信に使用される、HTTPのバージョンの1つです。HTTPのバージョンとしては、1991年にHTTP/0.9、1996年5月にHTTP/1.0、1997年1月にHTTP/1.1、2015年5月にHTTP/2が公開されています。

最初のバージョンであるHTTP/0.9は極めて単純なものであり、レスポンスに関する規定がなく、メソッドもGETしかありませんでした。HTTP/1.0になるとレスポンス ヘッダが規定され、メソッドもPOSTやPUT、DELETE等が追加されました。またこのバージョンから、HTTP/0.9と区別するため、リクエスト ヘッダにバージョンを加えるようになりました。

HTTP/1.1ではメソッドがさらに拡充され、名前ベースのバーチャル ホストもサポートされるようになりました。またサーバとの接続を維持したまま複数のリクエストを処理できる「KeepAlive」や、リクエストに対するレスポンスを待たずに複数のリクエストを送り出す「パイプライン処理」も可能になっています。これによってTCP接続リソースを節約でき、レスポンス時間の短縮も可能になりました。

現在最も広く使用されているのは、HTTP/1.1です。なおHTTP/2では、TCP接続リソースのさらなる有効活用や、パフォーマンス改善、セキュリティ強化が行われています。