F5 GLOSSARY

Application Delivery Controller (ADC)

ADCとは「Application Delivery Controller」の略で、ロードバランサ(負荷分散装置)の機能をさらに高度化したものです。

ロードバランサはリバース プロキシの一種であり、クライアントからのリクエストを複数のサーバに振り分ける処理を行うことで、サーバの負荷を分散します。従来のロードバランサは、クライアントとサーバとの間でやり取りされるパケットを、単純に中継するだけのものでした。そのため、TCPコネクションの確立やHTTP/HTTPSのセッションは、クライアントとサーバの間で直接行われるのが一般的でした。

これに対してADCでは、アプリケーション レイヤまでカバーしたフル プロキシとして機能し、クライアントからのリクエストに対し、サーバの代理として応答することが可能になっています。サーバとの間は、クライアントとの間とは別のコネクション/セッションを張ります。このようなアーキテクチャを採用することで、従来のオードバランサに比べて幅広い機能の実現が可能になっています。

ADCが実現できる機能としては、以下のものが挙げられます。

  • HTTP圧縮による通信帯域の有効活用
  • SSLアクセラレーション
  • WAF(Web Application Firewall)によるHTTPレベルの攻撃防御
  • リモート アクセスの認証
  • PCoIP等による仮想デスクトップの安全な配信

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