F5 AI Red Teamソリューションガイド
モデル、アプリケーション、エージェントを含むAIシステムをプロアクティブにテストし、攻撃者に悪用される前に脆弱性を発見して修正します。
AIシステムの進化に、セキュリティチームのテストが追いついていません
AIセキュリティの要件は急速に変化しており、多くの組織がその変化への対応に苦慮しています。数週間を要する手動のテストでは、モデルやエージェントの変更頻度に追随できません。フロンティアモデルの安全対策は不透明です。また、従来のAppSecツールでは、プロンプトインジェクション、データ流出、ジェイルブレイクの連鎖、モデル蒸留、マルチエージェント環境での権限昇格といったランタイム層の脅威を見逃してしまいます。
企業が新たなリスクに対応しながらAIイノベーションを保護できるよう、F5® AI Red Teamは、実際の攻撃を想定してアプリ、モデル、エージェントに対する継続的かつ自動化された敵対的テストを実施し、侵害につながる前に脆弱性を明らかにします。広範なAI攻撃データベースとレッドチームエージェントを活用し、リスクをスコア化したレポートによって定量化します
インサイトに基づく修復を可能にするAIセキュリティ。F5 AI Guardrailsとの統合により、テストを変革します
結果を、絶えず変化する脅威環境における継続的な保護へとつなげます。
攻撃者に発見される前に脆弱性を特定
F5 AI Red Teamは、エージェント耐性、シグネチャ攻撃、運用攻撃という3種類の自動テストを組み合わせ、包括的な検証を実施します。エージェント耐性テストでは、高度な実世界の攻撃者を模倣した動的なマルチターンキャンペーンを実行し、透明性の高い説明を可能にするエージェントフィンガープリントを生成します。シグネチャ攻撃では、毎月数万件の最新プロンプトを活用し、新たな脅威手法に即したテストを継続します。一方、運用攻撃では、クラッシュ、リソース枯渇、レイテンシーなどの負荷に対するレジリエンスを検証します。これらの手法を組み合わせることで、モデル、アプリ、統合全体にわたり、確度の高い脆弱性検出を実現します。
このソリューションを使用することで、セキュリティチームは、攻撃に成功した悪意のあるプロンプト、モデルの応答、セキュリティスコア、重大度分類を含む詳細なレポートで、優先順位付けされた修復ガイダンスを得られます。定期的なキャンペーンのスケジュール設定とCI/CD統合により、継続的な自動テストを導入し、開発からセキュアな本番環境への展開までのギャップを埋めることができます。これらのインサイトはF5 AI Guardrailsにも反映されるため、防御担当者はAI Red Teamの検出結果をランタイムポリシーと保護対策へ迅速に反映できます。
新たなAIリスクに先手を打つ
自動化された多段階の敵対的テストでは、継続的に更新される実環境の攻撃プロンプトと、最新の実環境における敵対的な挙動を再現するエージェント型耐性テストを使用し、AIシステム全体の脆弱性を特定します。各AI Red Teamキャンペーンでは、エクスポージャーとレジリエンスを定量化する測定可能なセキュリティスコアを算出し、より迅速なデータドリブンの修復へと導きます。
さらに、エージェント型フィンガープリントにより、テスト中に行われたすべての判断を自然言語で説明でき、脆弱性がどのように悪用され、なぜ悪用されたのかを正確に把握できます。この透明性により、複雑な敵対的挙動が明確で監査可能なインサイトへと変わり、迅速な修復と根拠を示せるガバナンスにつながります。
AIのレジリエンスとパフォーマンスを検証
組織は、高負荷時にもAIの信頼性と安定性を確保することを目指しています。その実現に向けて、AI Red Teamは運用ストレステストを提供し、AIワークロード特有のパフォーマンス上のボトルネック、レイテンシーの問題、システムの弱点を特定できます。得られた情報は、セキュリティチームによるダウンタイムの防止と、大規模環境でのモデルのセキュアな動作の確保に役立ちます。
AI Red Teamを活用することで、企業は以下を実現できます。
- レイテンシーの過負荷、サービス拒否、クラッシュテストなど、運用レベルの攻撃をシミュレーションし、負荷がかかった状況でのシステムのレジリエンスを評価します。
- 敵対的脅威と運用上のリスクを区別し、悪用可能性とシステムレジリエンスの両方を包括的に把握できるようにします。
- 重大度スコアを含む包括的な脆弱性レポートを提供し、ビジネスへの影響と運用上の重要度に基づく修復の優先順位付けを支援します。
- 連鎖的な障害、モデル精度の低下、または高負荷時の不安定化を引き起こす可能性のある運用上の脆弱性を検出します。
AIセキュリティへの対応準備を加速
AI Red Teamにより、企業は手動テストから継続的なテストへ移行できます。自動化されたレッドチームテストは、結果をより迅速に提供し、セキュリティ専門家を反復作業から解放するとともに、脅威が進化する中でもコンプライアンスへの対応を可能にしながら、AI導入環境のセキュリティを維持します。
さらに、キャンペーンのスケジュールを自動化することで常時検証が可能になり、構成や脅威が変化してもモデルのセキュリティとレジリエンスを維持できます。チームは、監査に対応できる説明可能なレポートを生成し、ガバナンス、リスク、コンプライアンスの取り組みを支援するとともに、テスト範囲、脆弱性の傾向、AI対応状況を経営層が把握できるようにします。
AIセキュリティを事後対応型の防御からプロアクティブな保証へ転換
F5 AI Red Teamは、従来は専門家による手作業と数週間の工数を要していたプロセスを自動化し、AIセキュリティテストの精度と拡張性を高めます。実際の攻撃者を継続的にシミュレーションすることで、組織は事後対応からプロアクティブな保証へと移行し、脅威にさらされる期間を短縮するとともに、修復までの時間を短縮できます。
その結果、革新性とセキュリティを兼ね備えたAIに向けて、定量化でき、説明可能なインサイトが得られます。
F5は企業を支援し、AIワークフローをセキュアに拡張、接続、最適化することで、パフォーマンスを最大限に高め、AIの可能性を最大限に引き出します。
主なメリット
導入前に脆弱性を明らかにする
継続的かつ自動化された敵対的テストにより、本番環境への導入よりもはるか前にリスクを特定し、悪用され得る期間を短縮します。
高負荷時のレジリエンスを検証
運用ストレステストでは、レイテンシの過負荷、サービス拒否攻撃、リソースの枯渇をシミュレーションし、信頼性とパフォーマンスを強化します。
あらゆる環境に導入
クラウド、オンプレミス、ハイブリッドの各オプションにより、データ主権とコンプライアンスの要件への対応を支援します。
リスクを定量化して伝達
すべての評価は、客観的な評価、ガバナンスの追跡、経営層向けレポート作成のために、Comprehensive AI Security Index(CASI)およびAgentic Resistance Score(ARS)に照らしてリスクスコアが算出されます。
テストからシームレスに移行
保護へ。F5 AI Guardrailsとの統合により、検出結果をランタイムポリシーに変換し、複数の環境でリアルタイムに適用できます。
主な機能
エージェント型攻撃への耐性
複数ターンにわたる意図認識型テストで人間の攻撃者の行動を模倣し、静的なプロンプトでは見逃される新たな脆弱性を明らかにします。
シグネチャ攻撃
最大規模かつ急速に拡大しているプロンプトデータベースの1つであり、毎月10,000件を超える新たな悪意のあるプロンプトが追加されるため、キャンペーンを最新の脅威に対応させるのに役立ちます。
スケジュール設定とレポート作成の自動化
重大度スコアリングを伴う定期的なキャンペーンにより、継続的な検証と経営層向けのインサイトを提供します。
エージェント型AIのフィンガープリント
エージェントによる各意思決定を自然言語で段階的に説明できるため、監査可能な証跡が作成され、修復の迅速化とガバナンス、リスク、コンプライアンスのニーズへの対応に役立ちます。
運用上の攻撃
レイテンシの過負荷、サービス拒否、クラッシュ/リソース枯渇などを対象に設計されたテストは、信頼性とレジリエンスの確保に役立ちます。
エンタープライズ統合
F5 AI GuardrailsとF5 Application Delivery and Security Platformとの連携により、マルチクラウド環境全体のテスト、防御、オブザーバビリティを統合します。