12月も終わりに近づくと、テクノロジー業界の識者たちは水晶玉のほこりを払い、翌年の予測を披露します。私も毎年恒例のトップ10で、より賢明な方々の見解を2012年から活用してきました。こうしたまとめは皆さまのお役に立っているようなので、今年もやってみましょう。あらかじめお伝えすると、今年取り上げる予測の中には10項目に満たないものもありますが、それでも興味深い内容です。それでは、私が厳選した毎年恒例のトップ10予測、今回は2022年版をご紹介します……
2022年の予測:大胆に行動すべき年 – Forresterのリサーチ担当シニアバイスプレジデント、Sharyn Leaver氏によると、デジタルトランスフォーメーションは一刻も早く進める必要があり、組織には大胆な意思決定が求められます。なぜでしょうか。オンライン授業や宗教行事、フードデリバリーなど、以前は対面で行われていた活動をデジタルで行うという、変化の激しい2年間を経て、消費者の期待が大幅に高まったためです。44%が自宅のテクノロジー環境をアップグレードし、80%が今や完全にデジタル化された世界を思い描いています。創造性の面でも大胆さが必要です。人間中心の新たなテクノロジーは組織内部からのイノベーションを可能にしますが、アクセシビリティとプライバシーが極めて重要です。従業員の約10%は完全なリモート勤務を続け、30%は再びオフィスに通勤し、60%はハイブリッド勤務になるでしょう。しかし、組織の3分の1は「場所を問わない働き方」の取り組みに初回の試みで失敗するでしょう。
「相性の悪い顧客」と決別する――2022年以降に向けたその他9つの予測――「大胆に」というテーマを引き継ぎ、Gartnerは、自社の提供内容に合わない顧客とは決別することを提案しています。そうした顧客の要望に応えようとすると、精神的にも経済的にも疲弊しかねません。代わりに、人間中心主義、レジリエンス、そして期待を超えることに注力すべきです。また、アフリカが次の注目のスタートアップ拠点になること、サイバー攻撃が物理的な攻撃の宣言につながること、そして私たちの脳のデータがマイニングされるようになることも予測しています。脳のデータといえば、AIが生成する合成データは実データの代わりとして利用できるため、コンプライアンス上の懸念を軽減し、顧客インサイトの精度を高められる可能性があります。VPNや虚偽の情報を利用したり、データ収集を全面的に拒否したりして、自分について収集されるデータの価値を意図的に下げ、操作することで、自らが「商品」になることに抵抗する人も増えるでしょう。ForbesとInformationWeekもこの話題を取り上げています。それぞれの見解もぜひご覧ください。
2022年に組織が直面する9つの主要なセキュリティ脅威 — TechRepublicは、翌年のセキュリティ課題を取り上げたCheck Pointのレポートを基に解説しています。SolarWindsサプライチェーン攻撃が偶発的なものだったと考えているなら、認識を改める必要があります。政府が脆弱なネットワークをより適切に保護するための規制に乗り出すまで、攻撃者はサードパーティプロバイダーを狙い続けるでしょう。侵害は大規模化し、より多くの国家や犯罪組織が敵対する組織の不安定化を図ることで、サイバー「冷戦」は激化します。翌年は、特にソーシャルメディア上で、偽情報やプロパガンダが増え、ディープフェイク技術もさらに広がると予想されます。電話で緊急の送金を求めている声は、実は上司のものではないかもしれません。攻撃者がセキュリティ上の欠陥を悪用し、NFTが新たな攻撃経路となることで、特に暗号資産ウォレットを狙った暗号資産関連の攻撃が増加するでしょう。マイクロサービスにも脆弱性が見つかり、攻撃が発生します。また、組織がリモートワークやハイブリッドワークを継続する中、モバイルマルウェア攻撃も増加するでしょう。組織の規模にかかわらず、自らが攻撃対象であることを認識し、システムを保護するために可能な対策を講じてください。
クラウドコンピューティングの未来:2022年のクラウドナショナリズム – F5はデータを重視しています。そこで、Analytics Insightの予測をいくつか見てみましょう。パンデミックの間、クラウドコンピューティングは企業の事業継続(さらには成長)に大きな役割を果たしました。大手クラウドプロバイダーは収益を大幅に伸ばし、急速なイノベーションを続けました。IDCのデータによると、企業のクラウド投資が前年比34.4%増加した一方、クラウド以外のIT支出は8%減少しており、Analytics Insightはパブリッククラウドの重要性がさらに高まると予測しています。また、IoT、センサー、AIシステム、ロボット、そしてリモートワークに伴い急増するモバイルデバイスの低レイテンシ要件に対応するため、今年はインテリジェントエッジの導入も加速するでしょう。Frost & Sullivanによると、今年または来年の今ごろまでに、産業分野の企業の90%がエッジコンピューティングを活用する見込みです(2023年版のリストで結果を確認する必要がありそうです)。もう1つ、拡張現実を利用したトレーニングも始まるとのことです。新しいVRヘッドセットの経費申請を準備しておきましょう!
IDC FutureScape:コネクテッドネスの未来に関する予測トップ10 – 他の多くの予測と同様、IDCの見通しでもパンデミックが大きな要因となっています。デジタル体験がニューノーマルとなる中、その体験を生み出す人、デバイス、モノ、アプリケーションに対し、ネットワークを介してデータを正確かつシームレスに届けることが、成長、ITシステム、クラウドを支える原動力になります。2022年には、堅牢な接続性が投資項目となるでしょう。また、コネクテッドネスの重点は、ネットワーク運用のサポートから、サービス提供や技術革新といったビジネス成果へと移行します。テクノロジーが、想像もつかないような製品も含め、購入するほぼすべてのものに組み込まれていることを考えれば、これは当然の流れです。たとえば、インテリジェント下着などです。IDCは、組織が「アンテザリング」プロジェクトに投資することで、2024年までにワイヤレスファーストが主流になると予測しています。また、2025年になっても、サービスプロバイダーのネットワークではシステム全体に及ぶ障害が年に数回発生し、サービスのレジリエンスと接続の冗長性が必要であることが改めて裏付けられるとしています。
2022年以降の世界IT業界に関する10大予測 – HelpNetSecurityは、IDCによる2022年の世界IT業界予測を独自のリストにまとめています。予想どおり、COVIDによって加速したデジタルファーストへの移行が最大のトレンドです。世界経済の半分以上が、デジタルで提供されるようになるか、デジタルツールを活用して物理的な空間や資産を拡張するようになります。社会、経済、テクノロジーの逆風に適応し、デジタルトランスフォーメーションを加速できるかどうかが、このデジタル時代の行方を左右します。セキュリティ、仮想ワークスペース、接続性などのサービスに対するas-a-service支出を注視する必要があります。サービスのバンドル化が進み、予算が膨らむ可能性もあります。また、組織は5Gやブロックチェーンなどのテクノロジーに加え、それらがテクノロジーの優先順位に及ぼし得る影響も検討する必要があります。プライバシーへの関心が高まる中、データ管理への信頼性も上場企業の評価を左右する要素となります。最後に、ツール、データ、分析の充実によってサステナビリティ目標を達成しやすくなるにつれ、サステナビリティの重要性も高まります。世界で深刻な気候変動が続く中、企業がこの地球の状況を好転させる一助となることを願っています……そうでなければ、技術的負債への懸念など、取るに足らない問題になってしまうでしょう。
2021/2022年のサイバーセキュリティトレンド10選:知っておくべき最新予測 – セキュリティ上の不備によって組織が数十億ドルもの損失を被るなか、Financesonlineのリストでは、企業と個人の双方が直面する多くの問題に焦点を当てています。サイバー攻撃は最も急速に増加している犯罪であり、企業が直面するサイバー攻撃のうち最も一般的なのはフィッシングです。世界の人々の97%がフィッシングメールを見分けられず、25人に1人がそのメールをクリックしてしまうとされていることから、ユーザーの意識向上とセキュリティトレーニングが最も重要な対策として挙げられています。一方で驚くべきことに、適切なサイバー衛生を実践すれば、データ侵害の80%は防止できるとされています。攻撃者が行動を起こす前に脅威を特定する「予測型セキュリティ」も注目されています。毎年、注意すべき領域は非常に多く、そのリストは短くなるどころか、増え続けているように思えます。誤解しないでください。私はこうしたテクノロジーやコネクティビティ、情報へのアクセスが大好きです。それでも、ダイヤル式電話と、子ども時代のアナログな暮らしに戻りたいと思う自分もいます。(The Analogue Kidは、ちなみにRushの名曲です。)
残り3つは、具体的な知見をいくつか手短に見ていきましょう。
2022年のデジタルトランスフォーメーション・トレンド トップ10(Daniel Newman氏がForbesで発表)— ハイブリッドワークモデルが今後も続くため、組織には場所を問わずコラボレーションを可能にするテクノロジーが必要になります。これは各種予測記事で最も多く見られたテーマだったと言えるでしょう。どこからでも働きやすくするため、コラボレーションの質を向上させる新たなツールが求められています。同氏は、大規模なデータ収集事業者を対象とする独占禁止法関連の規制が導入される可能性があるほか、あらゆるものがサービスとしてクラウドから提供されるようになると考えています。もう1つの注目分野は、間もなく開催される北京冬季オリンピックです。デバイスとネットワークにおける5Gミリ波の大規模な試金石となります。
マーケターが2022年に注目すべきソーシャルメディアの10大トレンド – 2022年のソーシャルメディアにおける最大の目標は、新たなオーディエンスへのリーチです。ブランド認知度の向上、顧客との関係構築によるブランドロイヤルティの強化、カスタマーサービスの改善に取り組みましょう。オーディエンスと有意義な形で交流することが重要です。長文・短文コンテンツに加え、音声チャットルームにも注力してください。サードパーティCookieの廃止により、ソーシャルメディアマーケターにはより高度な対応が求められるため、その動向を注視しましょう。動画の活用、会話調で共感を得られるコンテンツの作成、分析に基づく自社ブランドに適した投稿頻度の判断を通じて、新たなトレンドを活用してください。(私もこれらをDevCentralとF5 Labsで実践していくつもりです。)
そしてもちろん、ノストラダムスが予言した2022年の不吉な出来事6選もあります。お時間のあるときにご覧いただけますが、この古の予言者によれば、興味深い展開がいくつか起こるかもしれない、とだけお伝えしておきます。ちなみに、彼は2021年にカリフォルニアで大地震が起きるとも予言していましたが、幸いなことに今のところ発生していません。
……以上でほぼ締めくくりです。ノストラダムスによるさまざまな地政学的予言はさておき、来年もまた「Top 10 Top 10」をお届けすることになるでしょう。それまでの間、番外編としてこちらの2022年の大胆予測もぜひご覧ください。それでは、楽しく健康に、2022年を満喫してください!
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